EY新日本の年収は?年齢・役職別にわかる実態と全注意点
「EY新日本の年収はどのくらい?」「どのように上がっていく?」など、EY新日本有限責任監査法人(以下、EY新日本)の年収が気になっていませんか?
EY新日本の正社員の平均年収は770万円で、監査法人の中でも高いです。しかし、高い年収の裏に、働く上での注意点もあるので、これからEY新日本で働こうという人は知っておく必要があります。
このページでは転職エージェントとして数多くの人の転職支援をしてきた筆者が、EY新日本の年収について、知っておくべきことを下記の流れで紹介します。
- EY新日本の年収は?年齢・役職別にすぐわかる
- EY新日本の年収以外の評判・働きやすさについて
- EY新日本はそもそもどんな会社か
- EY新日本への転職を目指す人へ|採用・求人情報
- EY新日本へ転職する際におすすめの転職エージェント
- EY新日本の中途採用の面接想定質問40選と、面接・書類選考のポイント集【年齢別】
最後まで読めば、EY新日本の年収はいくらか、年齢・役職別にはどうなのか、他社と比べてどうなのかまで、EY新日本の年収の全てがわかるでしょう。
著者:I.J(現役転職エージェント)
1. EY新日本の年収は?年齢・職種役職別にすぐわかる
EY新日本の正社員の平均年収は、770万円です。
これは監査法人の中でも高水準ですが、一緒に検討される4大監査法人は年収に大きな差はありません。
1-1. 年齢別の年収水準
口コミサイトを元に集計すると、EY新日本の年齢別の給与の平均値は以下の水準です。
25歳 | 600万円~650万円 |
30歳 | 700万円~750万円 |
35歳 | 800万円~850万円 |
40歳 | 800万円~850万円 |
45歳 | 950万円~1,000万円 |
50歳 | 1,000万円~1,050万円 |
役職、残業時間によっても左右されますが、平均すると、上記の水準になります。なお、EY新日本の平均残業時間は41時間です。
1-2. EY新日本の給与の口コミ・満足度のまとめ
EY新日本の社員の口コミを分析した結果、給与面で下記4つの傾向があることがわかりました。
- Big4の中では平均的なので、大きな不満はない
- 役職によって給与テーブルが決まっており、年次での昇給はほとんどない
- マネージャーまではほぼ横並びで昇格できる
- マネージャー以上への昇格が難しく、年収が伸び悩むという人は多い
待遇に関する評価は人気企業300社の平均相当です。
特に多い口コミは、Big4としては平均的な待遇なので、大きな不満はないというものです。
役職ごとに年収レンジが決まっており、昇格するたびにベース給与が上がります。
なお、役職ごとに4つのレベルが設定されています。
役職ごとに期待される一般的なパフォーマンスを出していればマネージャーまでの昇格は見込め、タイトルが上がるごとに給与も上がっていきます。
ただし、シニアまでは残業代が支払われるため、繁忙期となると裁量労働制となった新人マネージャーよりも月収が高くなる場合があります。
また、職位が上がるごとに年収におけるボーナスの支給額による差が出やすくなりますが、パートナーになれるのはごく一部となっています。
1-3. 同業他社との年収比較
士業の平均年収は、409万円(転職サイト「doda」調べ)ですから、EY新日本の正社員の平均年収は業界内でもかなり高い水準と言えます。
一緒に検討される企業と比較すると下記の通りで、一緒に検討される4大監査法人は年収に大きな差はありません。
平均年収 | 平均年齢 | 平均勤続年数 | 待遇の口コミ評価 | |
EY新日本 | 770万円 | 32.2歳 | – | 3.3 |
.有限責任監査法人トーマツ | 780万円 | 32.05歳 | – | 3.4 |
.PwC Japan有限責任監査法人 | 780万円 | 32.7歳 | – | 3.4 |
.あずさ監査法人 | 780万円 | 36歳 | 11.0年 | 3.5 |
※各社最新のIR情報・就職情報サイト・口コミサイトを参考に作成
EY新日本をはじめ複数の監査法人は平均勤続年数を公表していませんが、「あずさ監査法人」と同じ位と考えて差し支えないです。
1-4. 役職別の年収
EY新日本の役職別の年収の目安は、それぞれ下記の通りとなっています。
役職目安 | 年収目安 |
スタッフ | 550万円~600万円 |
シニア | 800万円~850万円 |
マネージャー | 1,050万円~1,100万円 |
シニアマネージャー | 1,300万円~1,350万円 |
パートナー | 1,500万円~ |
1-5. 職種別の年収
事務系(サポート業務)の職種は会計士やアドバイザリー系の職種に比べると低いです。
また、サポート業務以外のバックオフィス系の職種は、グループ内の”EY Japan株式会社”で募集を行っており、そちらの求人の場合も年収は低くなる傾向があります。
以下は、過去の求人における年収イメージの一例です。
- 監査職(スタッフ・シニアクラス):500万円~800万円
- 新興国開発コンサルタント(新興国の財務管理/人材育成等):360万円~700万円
- アプリケーションシステムエンジニア※監査システムの開発業務:600万円~900万円
- EY Japan株式会社での募集(経営企画マネジメントサポート):350万円~550万円
1-6. EY新日本の評価制度
EY新日本では定性面・定量面でのパフォーマンスをもとに評価されると考えましょう。
評価基準は、役職によって以下の通りとなっています。
- シニアまで:プロジェクトでのパフォーマンス及び稼働率
- マネージャー以上:プロジェクトでのパフォーマンスおよび、売上と売り上げへの貢献率
評価に関する社員からの口コミでは、以下のような声があります。
- 評価基準が不明瞭だが、大きなクライアントを持つ人の方が評価されやすいと感じる
- 上位職に上がるためには、パートナーに気に入られているなど人間関係が大事だと感じる
- 人間関係が大事ではあるが、現在は合議制で決まるため、一人のパートナーの一存だけでなく、幅広く認知されるような実力が必要
- 監査部門においては、業務だけでは差がつきにくいので社内活動(リクルート活動やデジタル化推進の活動など)で差をつけるしかない
なお、会計士職(監査部門)の場合、昇格には以下の要件を満たす必要あります。
- シニアへの昇格:公認会計士試験の修了考査の通過
- マネージャーへの昇格:パートナー層へのプレゼンテーション試験の通過
1-7. EY新日本で年収を上げるポイント
評価制度を踏まえ、EY新日本で働きながら年収を上げるためには、下記4点が重要です。
- プロジェクトでの成果を上げて評価されやすくしておく
- 昇格に必要な資格試験の通過などは確実に行う
- プロジェクトの上司やパートナー陣へのアピールを怠らない
- マネージャー以上は特に、パートナーなどとの人間関係を深めておく
逆に言えば、「上記を行う自信がない」という方は、EY新日本では大幅な年収アップを期待できないので、他社をおすすめします。
1-8. EY新日本の福利厚生
EY新日本の福利厚生は下記の通りとなっていて、大手ならではの高水準といえます。
休暇 | -完全週休2日制(休日は土日祝日) -年間有給休暇10日~20日(下限日数は、入社半年経過後の付与日数となります) -年間休日日数120日 -年末年始休暇 -慶弔休暇 -出産育児休暇 -看護介護休暇 -創立記念日 -有給休暇 |
住宅関連 | -なし |
年金・財形関連 | -選択制確定拠出企業型年金制度 -厚生年金基金 |
退職金 | -あり(選択制確定拠出企業型年金制度) |
その他 | -慶弔見舞金 -団体生命保険 -契約施設・ホテル・スポーツクラブ等割引利用 -各種クラブ活動 等 |
大手とはいえ、住宅関連の福利厚生がない点には注意が必要です。
2. EY新日本の年収以外の評判・働きやすさについて
口コミサイトをもとに社員からのEY新日本の評価をまとめると、下記の通りです。
評価 | |
待遇 | 3.3 |
ワークライフバランス | 3.1 |
キャリア・成長 | 3.4 |
やりがい | 3.3 |
職場の雰囲気 | 3.2 |
ここまで紹介してきた待遇(給料や福利厚生)以外の下記4項目について、社内からの内部事情も含め、紹介していきます。
2-1. ワークライフバランスに関する口コミ
- 監査法人ということもあり、繁忙期はワーク中心の生活となる
- 役職が上がると、ハードーワークを余儀なくされる
- 閑散期は有給休暇の取得もしやすく、長期休暇を取る方も多い
- IPOの担当となると、年間を通してハードワークとなりやすい
- ITやAIなどを利用して残業時間の削減に取り組んでいるが、あまりその実感はないとの声も
ワークライフバランスに関する評価は人気企業300社の下位相当です。
特に多い口コミは、監査法人ということもあって波はあるが繁忙期はワーク中心の生活になるというものです。
スタッフ層を中心に残業を抑制しようという動きがあるものの、繁忙期は月間80時間ほどの残業が発生するケースもあります。
特にマネージャー以上はハードワークとなりやすく、深夜までの稼働や土日に稼働すること珍しくありません。
閑散期となると長期での有給休暇の取得もしやすく、振替休日や有給などを併用して合計2週間ほどの長期休暇を取得する方もいます。
ただし、IPOの担当者については年間を通して忙しい傾向があります。
この他、近年はシステムやAIの活用での残業削減を謳っているものの、大幅な残業時間の削減につながっている実感は持てないとの声もあります。
会社全体の月間の残業時間の平均は41時間ほどとなっています。
2-2. 成長・キャリアアップに関する口コミ
- 監査やコンサルティングに関する知見が豊富なので、実務を通してたくさんのことが吸収できる
- 研修体制が非常に充実している
- 若手のうちから責任のある仕事を任せてもらえたので、成長した実感が持てる
成長・キャリアップに関する評価は人気企業300社の上位相当です。
特に多い口コミは、監査に関する知見が社内に溜まっているだけでなく、大手クライアントの監査業務の経験が積めるというものです。
監査業務やアドバイザリー業務を通じ、クライアントのビジネスについて理解が深まったと話す方が複数います。
また、研修やe-lerningなどの制度が整っており、どれを選択すれば良いかわからないくらい種類があると話す方もいます。
この他、近年はシニアクラス以上の流動性が高まっているため、若手のうちから責任のある業務を任される機会が増え、成長につながっているとの声もあります。
2-3. やりがいに関する口コミ
- 大企業を相手に仕事ができる
- 若手のうちから、取引先のキーパーソンと直接話す機会をもてる
- 業務を通して成長の機会が多数ある
- 監査そのものが煙たがられる傾向にあるので、クライアントとのコミュニケーションを通して役立っている実感が持てないという声も
やりがいに関する評価は人気企業300社の下位相当です。
特に多い口コミは、配属にもよるが大手企業を相手に仕事ができるというものです。
取引先の部長クラスと直接話す機会も出てくるなど若手のうちから責任のある仕事を任せてもらえます。
一方小規模の案件では、若手うちから重要な業務を任せてもらいやすくなり、成長の実感を感じてる方もいます。
また、社内には監査をはじめアドバイザリー・コンサルティングの知見も溜まっており、成長に前向きであればたくさんの事例を吸収することもできます。
ただし、クライアントからすると監査業務は煙たがられる場面もあるので、クライアントとのコミュニケーションを通してやりがいを感じる場面は少ないという声もあります。
2-4. 職場の雰囲気・人間関係に関する口コミ
- 所属チームによって職場の雰囲気などは異なり、パートナーの意向が強く反映される
- パートナーが握っているチームの運営方針など以外のトピックは話しやすく、風通しも良い
- 優秀な社員が多く、落ち着いた方が多い傾向
- ハラスメントなどに非常に厳しいなど、法令遵守の意識が非常に高い
- アドバイザリー部門も成長しているが、監査法人の部署の方が社内での影響力が強い
職場の雰囲気・人間関係に関する評価は人気企業300社の上位相当です。
特に多い口コミは、個人商店の集まりのような集団というものです。
そして、所属しているチームの方針によってカラーが大きく変わるなど、パートナーの意向が非常に強く反映されています。
ただし、パートナーが握っているチーム運営の方針以外の部分は、話もしやすく風通しが良いと話す方も多いです。
公認会計士という難易度の高い資格試験を通過している社員が多いことから、優秀な方が多く、比較的落ち着いた社員が多い傾向です。
そして、ハラスメントには非常に厳しいなど、法令遵守の意識が強いと答える方が非常に多いです。
また、コンサルティングの売上が上がってきているものの、監査法人ということもあって公認会計士の資格保有者の方が発言権が強くなりやすい傾向です。
参考:EY新日本から転職で出ていく人の事情やキャリア
EY新日本は、高い報酬や知名度などから人気の企業です。
しかし、以下のような理由で転職を検討されています。
- マネージャ以上への昇格が非常に難しい
- ハードワークに耐えることができない
- 監査以外の業務(事業会社の経理やFP&Aなど)にチャレンジしたい
- 公認会計士の資格を保有していないので社内でのアップサイドが望めない
- もともと公認会計士として独立することを視野に入れていた
EY新日本から幅広い業界へ転職されており、以下のようなキャリアへ転職・独立される方がいます。
- 大手事業会社の経理部門
- ベンチャー企業のCFOや財務系のポジション
- 総合コンサルティング会社
- 公認会計士として独立
参考:EY新日本とあわせて検討される企業との比較
EY新日本とあわせて検討されてるのが、以下の企業です。
- .有限責任監査法人トーマツ:デロイト トーマツグループの大手監査法人
- .PwC Japan有限責任監査法人(旧:PwCあらた監査法人):PwCグループの大手監査法人
- .あずさ監査法人:KPMGグループの大手監査法人
それぞれの会社の社内からの評価を比較すると、以下の通りになり、最高得点を赤字にしています。
待遇 | ワークライフバランス | キャリア成長 | やりがい | 職場の雰囲気 | |
EY新日本 | 3.3 | 3.1 | 3.4 | 3.3 | 3.2 |
.有限責任監査法人トーマツ | 3.4 | 3.1 | 3.5 | 3.6 | 3.5 |
.PwC Japan有限責任監査法人 | 3.4 | 3.1 | 3.7 | 3.4 | 3.8 |
.あずさ監査法人 | 3.5 | 3.2 | 3.5 | 3.4 | 3.5 |
上記の通り、一緒に検討される4大監査法人の中では全体的なスコアは低めの企業と言えます。
私が転職エージェントとして聞いた実際の社員の声
私が転職エージェントとして働く中でも、元社員の方から、以下のようなコメントをよく聞きます。
- 大手監査法人ということもあり、大手クライアントの監査を経験することができる
- 研修などが充実しており、ビジネスパーソンとして成長した実感が持てる
ただ、「監査法人ということもあって繁忙期は非常にハードワーク」などの不満を持つ方もいます。
過去にサポートした中でも以下の理由で転職を希望される方もいたため、この点には注意しましょう。
- パートナーまでの道のりが非常に長いうえに、激務が続くのでキャリアを見直したい
- 事業会社の経理などで監査法人の経験を活かしたい
3. EY新日本はそもそもどんな会社か
引用:Google Maps
EY新日本は、EY Japan グループの監査法人です。
監査・保証業務のほか、各種アドバイザリーサービスを提供しています。
3-1. 会社概要
社名 | EY新日本有限責任監査法人 Ernst & Young ShinNihon LLC (英文名称) |
創業 | 2000年4月1日 |
代表者 | 片倉 正美 |
従業員数 | 5,853人※2024年3月31日時点 |
本社所在地 | 東京都千代田区有楽町一丁目1番2号 東京ミッドタウン日比谷 日比谷三井タワー |
事業内容 | 監査・保証業務、FAAS、Forensics、CCaSS |
3-2. 事業内容
EY新日本の事業内容は以下のとおりです。
事業内容 | |
監査・保証業務 | 法定監査、任意監査、外国文財務諸表監査、リスクアシュアランス、その他業務 |
FAAS(財務会計アドバイザリー) | 会計・財務報告、トランザクション、財務サポート・ガバナンス対応、財務会計ツール・財務分析 |
Forensics(Forensic & Integrity Services) | 不正調査など |
CCaSS((Climate Change and Sustainability Services) | 気候変更・サステナビリティ・サービスなど |
監査・保証業務をはじめ財務会計などのアドバイザリー業務を提供しています。
3-3. トップメッセージ
引用元:EY新日本
EY新日本監査法人は、グローバルな経済社会の発展に貢献する監査法人を目指し、クライアントの長期的価値創出を支援するプロフェッショナル集団です。
これまでESG(環境、社会、ガバナンス)への取り組みを重視し、サステナビリティ情報の開示や保証業務を通じて、企業価値への理解を深める役割を果たしてきました。
今後は、テクノロジーを活用して監査品質と効率を向上させるとともに、クライアントが目指す新しい経済社会の構築を支援し、社会の価値創造に一層貢献していく方針です。
3-4. 今後の事業展開
EY新日本は、より良い社会の構築を目指すために、自社のあるべき姿を以下のように説明しています。
私たちは、最先端のデジタル技術を活用し、卓越した知見に基づいた保証業務の提供により、ステークホルダーに高い付加価値を与え、グローバルな経済社会の円滑な発展に貢献するプロフェッショナル集団を目指しています。(引用元:EY新日本)
また、従来からの監査・保証業務に加えてデータや最先端のテクノロジーを活用し、効率的で深度のある監査「Assurance4.0」を目指すとしています。
そして、アドバイザリー業務においても、「EY Digital Trust」と銘打ち、データやテクノロジーを活用し内部統制などの分野でDX化によるビジネスモデルの変化に対する提案をしていく見込みとなっています。
上記を踏まえると、求める人物像にも挙げた、新しい技術や考え方を柔軟に取り入れられるような方に向いた企業と言えるでしょう。
3-5. EY Japanについて
EY Japanは、イギリスに本社を置く、世界的な会計事務所である「Ernst & Young(EY)」のメンバーファームの日本における総称です。
なお、ガバナンスを行う”EYジャパン合同会社”及び、主要4ライン(アシュアランス、コンサルティング・アドバイザリー、トランザクション、税務)の各メンバーファームは、それぞれ法的に独立した別個の組織となっています。
また、EY新日本、日本における「EY Japan」の監査・アシュアランスを担当している会社です。
EY Japanの主要会社は以下のようなものが挙げられます。
会社名 | 主な業務領域 |
EYジャパン合同会社 | グループ内のガバナンス |
EY新日本(旧:新日本有限責任監査法人) | アシュアランス |
EYストラテジー・アンド・コンサルティング株式会社(EYSC) | コンサルティング・アドバイザリー/トランザクション |
EY税理士法人 | 税務 |
EY Japan株式会社 | EYジャパンの各組織におけるIT・総務・人事・経理・リスク管理・法務・広報・ブランディング・調達等のバックオフィス業務 |
ただ、ガバナンスを行っている「EYジャパン合同会社」については、中途採用は積極的に行なっておらず、非常に狭き門です。
採用ページでもEYジャパン合同会社という、会社単体としての募集ページはなく、グループ各社の応募ページのみが掲載されているので、経歴を送りうまくフィットすればチャンスがあるかもしれない、という程度です。
グループのガバナンスを行う「EYジャパン合同会社」への転職を希望する場合は、ハイクラスな求人が集まる下記エージェントに相談しましょう。
4. EY新日本への転職を目指す人へ|採用・求人情報
ここまでの内容を踏まえ、EY新日本へ転職したいと考えている方に向け、EY新日本の採用・求人情報を紹介します。
新卒でEY新日本を目指す、という方は新卒採用ページ(https://www.shinnihon.or.jp/careers/new_graduates/)からプレエントリーをし、情報を得ましょう。
4-1. EY新日本の採用職種
EY新日本の職種は大きく分けると下記の5種類です。
会計士 | 会計士、監査トレーニー |
アドバイザリー職(コンサルタント) | Forensics、金融FAAS |
エンジニア職 | SEなど |
事務職 | 営業事務、アドバイザリーアシスタント |
コーポレート(EY Japanでの採用) | 人事、総務、法務など |
上記のように複数の職種がありますが、どの職種でも幅広く募集を行っています。
具体的に出ていた求人を以下で紹介します。
4-2. 求人情報
過去に「MS-Japan」「doda」「マイナビエージェント」「JACリクルートメント」といった大手転職エージェントや「経験者採用サイト」で募集されていた求人情報をご紹介します。
会計士
求人概要 | 予定年収 | 勤務地 |
監査職(スタッフ・シニアクラス) | 500万円~800万円 | 東京都千代田区※リモート相談可 |
監査職(スタッフ・シニアクラス) | 500万円~800万円 | 静岡県静岡市※リモート相談可 |
監査職(マネージャー・シニアマネージャークラス) | 850万円~1,300万円 | 東京都千代田区※リモート相談可 |
会計士の場合、東京をはじめ静岡などの勤務地で募集を行っています。
アドバイザリー職
求人概要 | 予定年収 | 勤務地 |
環境コンサルタント(マネージャー) | 900万円~1,100万円 | 東京都千代田区※リモート相談可 |
新興国開発コンサルタント(新興国の財務管理/人材育成等) | 360万円~700万円 | 東京都千代田区※リモート相談可 |
財務会計アドバイザリー(スタッフ・シニアクラス) | 500万円~800万円 | 大阪府大阪市※リモート相談可 |
財務会計アドバイザリー及びコンサルティング業務 | 500万円~1,000万円 | 大阪府大阪市※リモート相談可 |
IT監査・システム監査 | 600万円~1,500万円 | 愛知県名古屋市※リモート相談可 |
アドバイザリー職のポジションでも複数の分野で募集を行っています。
エンジニア職
求人概要 | 予定年収 | 勤務地 |
ソリューションアーキテクト※監査業務のデジタル化推進 | 700万円~1,000万円 | 東京都千代田区※リモート相談可 |
監査業務自動化プロダクトの運用保守デリバリー業務 | 600万円~1,000万円 | 東京都千代田区※リモート相談可 |
アプリケーションシステムエンジニア※監査システムの開発業務 | 600万円~900万円 | 東京都千代田区※リモート相談可 |
エンジニア職においてはアプリケーションシステムエンジニアなどのポジションで募集を行っています。
事務職
求人概要 | 予定年収 | 勤務地 |
営業事務・アドバイザリーアシスタント | 400万円~500万円 | 東京都千代田区※リモート相談可 |
事務職の場合、アシスタント系などのポジションで募集を行っています。
4-3. 採用メッセージ、求められる人物像
EY新日本は、過去の求人にて求める人物像を以下のように述べていました。
- チームワークを重視しながら、主体的に行動して仕事を推進する方
- 幅広い視野を持ち、異なる分野の知識を学び・結び付けてより良い手法やサービス改善を提案できる方
- デジタル技術を活用し、監査業務を変革していくVisionに共感できる方
- プロアクティブな・前向きなマインドセット
- チームに協力/貢献する姿勢・柔軟な姿勢
- 学ぶ姿勢・知的好奇心
- For the Team の精神
上記を踏まえると、以下のような点をアピールすると良いでしょう。
- チームプレーで仕事を行うために、円滑なコミュニケーションが取れる人物であること
- 業務のデジタル化など、新しい技術や考え方を柔軟に取り入れられる人物であること
- 主体的に仕事に取り組める人物であること
逆に言うと、上記のスキル・性格、実績がない場合、転職は難しく、たとえ入社できてもミスマッチがおき、後悔する可能性がありますから注意しましょう。
4-4. EY新日本の転職難易度
EY新日本への転職難易度は「高い(高度なスキルや経験が必須)」です。
中途採用を積極的に行っていて、高い知名度や成長環境の高さなどから、転職先としても人気の企業で、高い倍率を勝ち抜かなければいけません。
そのため、以下を徹底しないと合格は難しいでしょう。
- 自分の経験、スキルに合ったポジションに応募する
- 求める人物像を理解し、活躍できる人材であることをアピールする
4-5. EY新日本へはどうやって応募すべきか
EY新日本に応募するには、以下の3つの方法がありますが、必ず転職エージェントを使い応募しましょう。
転職エージェントを使うべきなのは、以下の点でEY新日本の転職に有利になるからです。
- インターネット上に出ていない、EY新日本の非公開求人に応募できる
- EY新日本の傾向を踏まえた選考対策(面接対策、書類添削)をしてくれる
- EY新日本側にあなたの魅力を伝え、プッシュしてくれる
- 内定時に給与交渉をしてくれる
ページの後半で、転職エージェントについて詳しく解説をしますが、EY新日本に転職したい方が使うべきエージェントは下記の4社です。
- MS-Japan(全ての人におすすめ)
- doda(全ての人におすすめ)
- マイナビエージェント(20代、30代に特におすすめ)
- JACリクルートメント(年収600万円以上の人におすすめ)
上記の中から3社に登録し、「EY新日本に転職したい」と伝え、サポートを受けましょう。
上記エージェントは先ほどEY新日本と比較した他社への転職にも強いので、他社に応募する際にも使えます。
5. EY新日本へ転職する際におすすめの転職エージェント
EY新日本の転職を目指す際に使うべきエージェントは下記の4つです。
- MS-Japan(全ての人におすすめ)
- doda(全ての人におすすめ)
- マイナビエージェント(20代、30代に特におすすめ)
- JACリクルートメント(年収600万円以上の人におすすめ)
この中で3つに登録し、EY新日本やその他希望する企業に転職したいと相談しましょう。
これらを選んだ理由は下記3つです。
- 大手で求人数も多く、EY新日本の求人も持っている可能性が高い
- EY新日本への転職を有利にするためのノウハウを持っている
- 提案力・交渉力が高く、転職の強い味方になってくれる
1つずつ解説しますから、この中から3社に登録し、相談しましょう。
5-1. MS-Japan
「MS-Japan」は、経理をはじめとした管理部門や、会計士などの士業の転職に特化した転職エージェントです。
運営歴は30年以上と、特化型エージェントの中でもトップクラスの実績を誇ります。
会計士の採用は一任する企業も多く、未経験からベテラン向けまで豊富な求人があるので、監査法人への転職には外せない1社です。
MS-Japan公式ページ:https://www.jmsc.co.jp
5-2. doda
「doda」はパーソルキャリアが運営する、業界トップクラスの実績と豊富な求人を持つ転職エージェントです。
求人数・提案力・交渉力・サポート全てが高水準で、非常にバランスがよく、当たり外れが少ないエージェントとも言えます。
過去のサポート実績から社内にデータやノウハウが蓄積されているだけでなく、企業とのパイプも強いので、人気企業を目指すなら一度は相談しておきましょう。
doda公式ページ:https://doda.jp/
5-3. マイナビエージェント
「マイナビエージェント」は、マイナビが運営する、近年急速に力をつけてきた転職エージェントです。
新卒で多くの学生が使っている「マイナビ」の実績もあり、若年層向けの求人や企業とのパイプは豊富にあるので、30代までの方は積極的に使いましょう。
サポート面で、とにかく丁寧という声も多いので、他社で思うようなサポートを受けられなかったという方にもおすすめのエージェントです。
マイナビエージェント公式ページ:https://mynavi-agent.jp/
5-4. JACリクルートメント
「JACリクルートメント」は、ハイクラス専門の転職エージェントです。
ハイキャリアの転職で真っ先に名前が上がる老舗で、企業側も「管理職」「高待遇の専門職」などハイクラスな求人はJACにだけ相談していることも多いです。
EY新日本への転職を目指す方の中でも年収800万円を超えるポジションを狙う方は、JACも使うことで、より高待遇な求人が見つかるでしょう。
ただし、ハイクラスな人材でないと判断されると十分なサポートを受けられませんので注意しましょう。
JACリクルートメント公式ページ:https://www.jac-recruitment.jp/
6. EY新日本の中途採用の面接想定質問40選と、面接・書類選考のポイント集【年齢別】
この章では、EY新日本の中途採用選考でアピールすべきポイントや、面接の想定質問を紹介します。
6-1. EY新日本の中途採用で聞かれる想定質問40選
EY新日本の面接を想定して、想定質問を作成しました。年齢別に以下のように40個用意しましたので、準備しましょう。
このページでは、どの企業でも聞かれるような、一般的な質問はあえて入れませんでした。
一般的な質問や、答え方を「プロ直伝!転職面接の質問99例の答え方とわかりやすく伝える全ノウハウ」でまとめていますので、合わせてしっかり準備しましょう。
全ての人が準備すべき質問10個
- 最近の監査基準や規制の変更に対応した経験を具体的に教えてください。
- 会計士として、これまでに最も大きな価値をクライアントに提供した事例を教えてください。
- クライアントとの信頼関係を築くために工夫した点を具体的に教えてください。
- 複数の案件が重なった際のスケジュール管理や優先順位付けの具体例を教えてください。
- EYの働き方を活用して、どのような価値を提供できると考えていますか?
- 複雑な会計処理が必要な案件で、どのように対応したかを教えてください。
- チームでの課題解決において、自身が果たした具体的な役割を教えてください。
- 監査業務の効率化や自動化に向けて、どのような工夫をしてきたか教えてください。
- 多国籍企業のクライアントを担当した経験があれば、その際の課題と対応策を教えてください。
- 将来、EYでどのようにキャリアを発展させたいか、そのビジョンを教えてください。
若手社員(第二新卒〜30歳前後)が準備すべき質問10個
- 初めて担当した監査業務で学んだことや改善した点を教えてください。
- 未経験の業務や複雑なタスクに直面した際、どのように解決したか教えてください。
- 大学や前職で培ったスキルを、どのように業務に活かしているか教えてください。
- 短期間で成果を求められたプロジェクトに対し、どのように取り組んだか教えてください。
- 新しい会計基準や規制に対応するために、どのように知識をアップデートしているか教えてください。
- チームでの業務中に起きた課題を、どのように解決したかを教えてください。
- 監査業務で、クライアントとの認識のズレをどのように解消したか教えてください。
- EYのカルチャーの中で、どのように貢献できると考えていますか?
- スキルアップのために現在取り組んでいることを具体的に教えてください。
- これまでの経験で得た最も大きな成長や学びを教えてください。
中堅社員(30代〜40歳前後)が準備すべき質問10個
- これまでに管理した複数年プロジェクトの具体的な成果を教えてください。
- チームリーダーとして、どのように部下のスキルを引き出し、育成したか教えてください。
- クライアントの複雑な要件に対応するために、どのように戦略を立てたか教えてください。
- 監査業務において、効率化や品質向上のために行った取り組みを教えてください。
- 新しい業務やクライアントへの対応で、自ら提案した改善案がどのような成果を生んだか教えてください。
- 難易度の高いクライアントに対応した経験と、その際の課題解決方法を教えてください。
- 多国籍チームでの業務経験があれば、その中で自身が発揮した強みを教えてください。
- EYのグローバルネットワークを活用する場面で、どのような役割を果たせると考えていますか?
- これまでに直面した最大の業務課題と、その解決方法を教えてください。
- 自身が主導したプロジェクトがクライアントにどのような価値を提供したか教えてください。
管理職、シニア(40代以上)が準備すべき質問10個
- EYでの長期的な戦略において、どのような価値を提供できると考えていますか?
- これまでに担当したクライアントに対して、どのように提案を行い、成果を上げたかを教えてください。
- 部門の生産性や業績を向上させるために実施した具体的な施策を教えてください。
- 複数部門にまたがる案件を管理した際、どのように調整を行い成果を上げたか教えてください。
- 後進育成のために特に意識しているポイントを教えてください。
- 顧客関係を強化するために、どのような戦略や取り組みを行ってきたか教えてください。
- 予算管理や収益向上のために行った具体的な施策とその結果を教えてください。
- グローバル規模のプロジェクトにおいて、自身が果たした役割と成果を教えてください。
- 多様なクライアントのニーズに対応するために、どのようにチームを動かしたか教えてください。
- EYのビジョンと連携し、どのように組織をリードしていくか考えていますか?
6-2. EY新日本の中途採用選考でアピールすべきポイント
EY新日本への転職を目指す人がアピールすべきことを、以下の4つに分けて紹介します。
- 全ての人がアピールすべきポイント
- 若手社員(第二新卒〜30歳前後)がアピールすべきポイント
- 中堅社員(30代〜40歳前後)がアピールすべきポイント
- 管理職、シニア(40代以上)がアピールすべきポイント
1. 全ての人がアピールすべきポイント
面接の質問に答える際や、職務経歴書を書く際は、以下のポイントを意識し、アピールするといいでしょう。
- 「より良い社会の構築」を目指す姿勢
- 多様なチームでの協働経験
- クライアント志向の問題解決能力
「より良い社会の構築」を目指す姿勢
EY新日本のパーパスである「Building a better working world(より良い社会の構築を目指して)」への共感を示すことが重要です。
過去の経験から、社会や組織にどのように価値を提供してきたか、具体的なエピソードを交えて説明すると効果的です。
多様なチームでの協働経験
EY新日本では、多様なバックグラウンドを持つメンバーとの協働が日常的です。
異なる専門性や文化を持つチームで成果を上げた経験を具体的に伝えることで、適応力や協調性をアピールできます。
クライアント志向の問題解決能力
クライアントの課題を的確に把握し、最適なソリューションを提供した経験を具体的に示しましょう。
特に、クライアントのニーズを深く理解し、それに応じた成果を上げたエピソードが効果的です。
2. 若手社員(第二新卒〜30歳前後)がアピールすべきポイント
若手社員でEY新日本への転職を目指す方は、下記のポイントを伝えられるようにしましょう。
- 新しい知識やスキルの習得意欲
- チャレンジ精神
- コミュニケーション能力
新しい知識やスキルの習得意欲
EY新日本では、継続的な学習と成長が重視されます。
新しい会計基準やテクノロジーの習得に積極的に取り組んだ経験を具体的に伝えることで、成長意欲を示せます。
チャレンジ精神
未知の業務や困難な課題に対して積極的に挑戦し、成果を上げた経験を具体的に示しましょう。
柔軟性と前向きな姿勢をアピールすることが重要です。
コミュニケーション能力
クライアントやチームメンバーとの円滑なコミュニケーションを通じて、プロジェクトを成功に導いた経験を具体的に伝えましょう。
協調性とリーダーシップの素養を示すことが評価されます。
3. 中堅社員(30代〜40歳前後)がアピールすべきポイント
30代〜40歳前後の中堅社員の方は以下のポイントも意識しましょう。
- プロジェクトマネジメント経験
- 専門知識の深さ
- チームリーダーシップ
プロジェクトマネジメント経験
複数のプロジェクトを同時に管理し、期限内に成果を上げた経験を具体的に示しましょう。
計画力と実行力をアピールすることで、信頼性を高められます。
専門知識の深さ
特定の業界や分野における深い知識と、それを活かしてクライアントの課題を解決した経験を具体的に伝えましょう。
専門性を強調することが重要です。
チームリーダーシップ
チームを率いて目標を達成した経験や、メンバーの育成に貢献した具体的な事例を示しましょう。
リーダーシップと育成能力をアピールできます。
4. 管理職、シニア(40代以上)がアピールすべきポイント
40代以上の方は以下のポイントも意識しましょう。
- 戦略的思考と実行力
- 大規模チームのマネジメント経験
- 業界全体への洞察力
戦略的思考と実行力
長期的なビジネス戦略を策定し、組織全体を動かして成果を上げた経験を具体的に示しましょう。
戦略的思考とリーダーシップを強調することが効果的です。
大規模チームのマネジメント経験
多国籍や多部門にわたる大規模チームを効果的に管理し、プロジェクトを成功に導いた経験を具体的に伝えましょう。
マネジメント能力をアピールすることが重要です。
業界全体への洞察力
業界のトレンドや規制の変化を的確に捉え、組織の方向性に反映させた経験を具体的に示しましょう。
洞察力と適応力をアピールすることが評価されます。
7. まとめ
EY新日本の年収を紹介してきましたがいかがでしたか?
改めてEY新日本の正社員の平均年収は770万円と監査法人でも高い水準ですが、一緒に検討される4大監査法人は年収に大きな差はありません。
これから転職を目指す方は、EY新日本から内定を取るためにも、内定後に年収を上げてもらうためにも必ず転職エージェントを利用するようにしましょう。
下記4社はEY新日本への転職に強く、EY新日本を目指す方が使うべきエージェントです。
- MS-Japan(全ての人におすすめ)
- doda(全ての人におすすめ)
- マイナビエージェント(20代、30代に特におすすめ)
- JACリクルートメント(年収600万円以上の人におすすめ)
以上を参考に、あなたが理想のキャリアを歩めることを心から祈っています。
(参考)EY新日本および、一緒に検討される企業の平均年収、年齢、勤続年数データの参照元
EY新日本 | 平均年収・平均年齢:口コミサイトなどの情報をもとに算出 |
トーマツ | 平均年収・平均年齢:口コミサイトなどの情報をもとに算出 |
PwC Japan有限責任監査法人 | 平均年収・平均年齢:口コミサイトなどの情報をもとに算出 |
あずさ監査法人 | 平均年収:口コミサイトなどの情報をもとに算出 平均勤続年数・平均年齢:リクナビ |