仕事のやる気が出ない時どうする?200人に聞いた即効性のある対処法の全て
「仕事のやる気が出ない」「やる気を出す方法はある?」など、仕事のモチベーションが下がって悩んでいませんか?
多少、やる気が出ない日があるのは誰しも一緒ですが、毎日・1ヶ月以上など長期化している方は注意が必要です。
ミスが増えて職場での評価を下げたり、反感を買って人間関係を悪くしたり、放置すると、余計に辛くなる恐れがあります。
このページでは、キャリアコンサルタントとして、長年仕事の悩み相談に乗ってきた筆者が、やる気が出ない時の対処法を、以下の流れで解説していきます。
- 仕事に「やる気が出ない」のはあなただけじゃない!
- やる気が出ない時どうしたらいい?200人に聞いた対処法
- どうしてもやる気が出ない人へ|辞めるべきかの判断基準
- 辞めても次がない?不安な人が知るべき事実
- 辞めると決めたら|円満退職に向けて今すぐできること
このページを読めば、やる気が出ない時どうしたらいいか、対処法はあるか、そもそも仕事を続けるべきかまでが全てわかります。
著者:I.J(現役転職エージェント)
1. 仕事に「やる気が出ない」のはあなただけじゃない!
アメリカの調査会社のデータによると、日本で働く人の中で、モチベーションが高く仕事ができているのは、わずか6%というデータがあります。(GALLUPより)
世界平均の20%と比べてもかなり低く、日本では仕事にやる気が出ない人が世界的にみても多いのが実態です。
また、国の調査では、働く人の約7割が仕事に強いストレスを感じていて、しんどくてやる気が出ない方も多いです。
| 年齢 | 仕事で、強い不安や悩みがある人の割合 |
| 20~29歳 | 64.9% |
| 30~39歳 | 73.3% |
| 40~49歳 | 73% |
| 50~59歳 | 69.4% |
周りは頑張っているのに、自分はやる気が出ないと悩む方もいますが、決して特別なことではありません。
やる気が出ない理由はさまざま
仕事にやる気が出ないと感じる人200人以上に独自でアンケート調査を行いましたが、理由は以下の通りでした。

対象:全国で働く20~50代 230人(男性91人、女性139人)
特に多いのは仕事量の多さや疲労の蓄積・睡眠不足でした。
その他、休み明けの出勤日が憂鬱だったり、月末の繁忙期に気が重くなるなど、タイミングによってやる気が落ちるという声も見られました。
こうした理由で、多くの人が仕事にやる気が出ない状態にあるのが現実です。
「やる気がない」状態を放置するのは危険
誰にでもあることで、やる気が出ない日があるのは仕方ありませんが、毎日・1ヶ月以上など、長期化するまで放置するのは危険です。
以下の理由で余計に辛くなったり、状況が悪くなる可能性が高いからです。
- ミスが増えたり成績が上がらず、職場での評価が落ちる
- 自分に自信がなくなり、余計にやる気がなくなる負のループになる
- 周囲の反感を買って、人間関係のストレスが増える
なんとなくで、そのまま歳を重ねると、昇進や転職などキャリアの選択肢も減っていき、対処不能になってしまいます。
また、強いストレスで心身を病み、長期間の休職など、働けない状態になる方も一定数います。
こうなる前に、簡単なことでいいので、やる気を取り戻す対処法を一つでも実践していきましょう。
心身が限界なら、無理をしてはいけない
やる気が出ないだけでなく、不眠や急に涙が出るなど、明らかに心身に不調が出ている方は、乗り越えようと無理をしてはいけません。
心身に不調がある状態(うつや適応障害)で無理に続けると、悪化して1年以上働けなくなったり、余計に復帰が遠のく場合もあるからです。
まずは転職を考えるべきですが、その元気も出ない方は、以下のような給付金を頼って、まずは休むのも一つの手です。
| 主な対象 | 申請先 | もらえるお金 | |
| 失業保険 | 雇用保険に入って直近2年で1年以上働いていた人 | ハローワーク | 前職の給料の5~8割を3~5ヶ月間もらえることが多い |
| 職業訓練受講給付金 | 失業保険の対象外で、ハローワークで職業訓練に通う人 | ハローワーク | 月10万円と訓練に通う交通費を3~6ヶ月 |
| 傷病手当金 | うつなど、病気で働けないと医師の診断を受けた人 | 健康保険組合 | もらっていた給与の3分の2を最長1年6ヶ月 |
また、休職制度がある会社なら、それを使うのもおすすめです。
心身にダメージがあり、どうすべきか迷う方は、会社の産業医や、近所のメンタルクリニックに、相談してみましょう。
医師への相談をためらう方もいますが、診断を受けることで、給付金の対象になったり、会社向けに休職や退職の正当な理由を作ることもできます。
次から、仕事のやる気が出ない時の対処法を、即効性のあるものも含め、10個紹介していきます。
今回当ページでは、仕事にどう向き合っているかの独自アンケートを200人以上に行いました。
その結果も合わせて紹介していくので、ぜひご参考ください。
2. やる気が出ない時どうしたらいい?200人に聞いた対処法
具体的に、仕事にやる気が出ない時はどうしたらいいのか、以下二つに分けて、対処法を紹介していきます。
- すぐ効果あり!即効性のある対処法5選
- じっくりだけど、確かな効果が出る対処法5選
200人へのアンケート調査の結果から、実際に、試した方の体験談も合わせて紹介していきます。
2-1. すぐ効果あり!即効性のある対処法5選
まずは、試すとやる気回復にすぐ効果が出やすい対処法を5つ紹介していきます。
頭のスイッチが入りやすい、コンディションを作る

眠くて頭がぼーっとしていたり、コンディションが悪いと、どう頑張ってもやる気を起こすのは難しいはずです。
まずは以下のように、頭をシャキッとさせるなど、やる気を出せるコンディション作りをしてみましょう。
- 仕事前は、7~8時間の睡眠はしっかりとる
- コーヒーを飲むなど、カフェインをとって眠気を飛ばす
- ストレッチや軽い散歩など、体を動かしてみる(頭がリセットされ、スイッチが入りやすくなる)
特におすすめなのは、誰にでも試しやすい、軽く体を動かす方法です。
脳の血流が増加して思考力・集中力が上がったり、ドーパミンなど、やる気につながるホルモンの分泌にも繋がります。
まずは、小さい目標を立てる

大きな仕事を抱えている場合など、全てやろう・完璧にやろうと考えると、負担に感じてやる気をなくしてしまいやすいです。
以下のように、まずは小さい目標を立てて動き出してみましょう。
- 報告書の作成:「アウトライン(章立て)だけ作る」「冒頭の導入文を3行書く」
- 企画書作り:「目的とターゲットだけ書き出す」「参考になりそうな事例を1つ調べる」
やるべきことを、区切って小さくすることで、「これならできる!」と最初の一歩を踏み出しやすくなります。
休みをとって気分転換する

思い切って長めの休暇を取り、旅にでたり、環境を変えてリフレッシュするのもおすすめです。
仕事以外の景色や人に触れることで、仕事漬けの脳がリセットされ、心機一転頑張れるようになります。
視野が広がることで、普段の仕事の悩みが小さく感じられたり、ストレス解消にも効果があります。
「まず5分だけ」と動き出してみる

やる気が出たら働こうと考える方がいますが、実際は、動き出すことで脳が仕事モードになり、やる気は湧いてくるものです。
「まず5分だけ」と仕事を始めてみると、1時間以上集中していたり、実際動き出した方がエンジンはかかりやすいです。
「PCを立ち上げて、メールを見る」「参考資料に目を通す」など、5分でできそうな簡単なことから、やり始める癖をつけてみましょう。
同僚や友人に相談してみる

やる気が出ない気持ちを、同僚や友人に打ち明けてみるのもおすすめです。
話すことで気持ちが整理され、相手から想定外の良いアドバイスがもらえたり、やる気を出すきっかけを掴めるはずです。
また、話すだけで気が楽になりますし、共感してくれる人が見つかれば、「自分だけじゃない」という安心にも繋がります。
2-2. じっくりだけど、確かな効果が出る対処法5選
次に、手間はかかりますが、確かな効果が出やすい対処法を5つ紹介していきます。
やる気が出ない理由を、書き出してみる

「上司の〇〇が苦手」「業務のここが嫌」など、なぜやる気が出ないのか、理由を細かく紙に書き出してみましょう。
人はぼんやりした不安にストレスを感じるもので、一度明確にしてみることで、気持ちが整理されて楽になります。
次に、以下のように書き出した不満を一つ一つ、残って解決できるか、できないかチェックしていきましょう。
- 課長に毎日成績について小言を言われるのがしんどい
→成績を上げたり、別の営業部に行けば解決するかも - 給料が仕事のきつさに見合っていない
→基本給の低さ、昇給の難しさは頑張っても同じで、変えようがない
そうすることで、何に対処すべきか、転職をすべきかなど、今後取るべき動きを整理することもできます。
自分の仕事の価値を問い直す

そもそも自分が今の仕事をすることで、どんないい効果があるのか、価値を問い直してみましょう。
例えば以下のような点です。
- 仕事を通して、どんな人の役に立っているか
- 将来的に、キャリアの面で有利になる経験を積めているか
「確かに世の中の役に立つ仕事をしている」「将来性のある仕事をしている」など、今の環境で働く理由が明確になれば、自然とやる気は湧いてくるでしょう。
逆に、振り返っても一切価値が見つからない場合は、転職も検討すべきです。
割り切って、プライベート重視の働き方に切り替える

無理にやる気を出そうとせず、以下のような省エネスタイルに切り替えてみる方法もあります。
- 指摘されない最低ラインの仕事だけこなす
- 高い成果を追い求めたり、昇進を目指したりしない
- 仕事よりも、プライベートの充実に重きを置く
こうした働き方は、「静かな退職」と呼ばれ、近年幅広い世代に広がっています。(参考:正社員の静かな退職に関する調査2025年)
切り替えることで、家族との時間が増えたり、精神的に仕事に振り回されることが減るメリットがあります。
今の仕事にどうしてもやる気は出ないものの、転職の意欲もないという方には、このスタイルが合っています。
社内異動を相談する

仕事内容や特定の上司など、部署が理由でやる気が出ない方は、会社に社内の異動を相談する方法もあります。
身が入らないとすぐに転職を考える方もいますが、部署異動の方が、以下のメリットがあります。
- 会社内での評価や人間関係、給料水準を引き継げる
- 面接の対策などが不要で、違う会社に入るよりも、少ないエネルギーで済む
- 離職にはならないので、経歴にも傷がつかない
近年は、あらゆる業界で人手不足が深刻で、「辞められるくらいなら、異動させてでも残って欲しい」と考える会社はたくさんあります。
相談に乗ってくれる会社は多いはずなので、思い切って異動を掛け合ってみましょう。
転職できるのか、自分の市場価値を調べてみる

以下の方法で、仮に辞めた場合、どんな転職先があるのかを調べておくのもおすすめです。
良いところがあれば転職しても良いですし、次があることで「いつでも辞められる」と気持ちが楽になり、吹っ切れて辞めずに済む方もいます。
転職エージェントに相談すれば、あなたの職歴・希望を聞いた上で、どんな会社なら可能性があるかを教えてもらえます。
スカウトサービスは、経歴を登録すると、会社から直接オファーが来て、自分のリアルな市場価値が確認できます。
どちらも無料で、すぐの転職希望がなくても全く問題はないので、気になる方は試してみましょう。
3. どうしてもやる気が出ない人へ|辞めるべきかの判断基準
どうしてもやる気が出なくて、もう辞めるべきなのか、転職すべきか迷っている方も多いはずです。
そんな方に向けて、今の仕事を続けるべきか迷った時の判断基準をそれぞれ紹介していきます。
3-1. 仕事を辞めるべき3つのケース
以下に一つでも当てはまる方は、仕事を辞めて、新しい職場に行った方がいいです。
- 「将来こうなりたい」と思える上司・先輩がいない
- 根本的に社風が合わない
- 心身に不調が出ている
私が過去にカウンセリングした方の中でも、こうした方は、辞めて後悔しているケースはほぼありません。
①「将来こうなりたい」と思える上司・先輩がいない
今の職場の上司や先輩に、5年後・10年後こうなりたいと思える人がいない場合は、辞めても後悔しないでしょう。
上司や先輩の姿はあなたの将来像でもありますが、そこに憧れないなら、やる気が出ないのは当然で、方向転換した方がいいです。
具体的には、以下3つで憧れるポイントがない場合、きつい思いをして続けても、無駄になる可能性が高いです。
- 仕事内容:「同じ仕事がしてみたい」と思えるか
- 待遇:「こんな給料がもらえて羨ましい」と思えるか
- ワークライフバランス:労働時間や、プライベートの過ごし方も含めていいと思えるか
逆に今は辛くても、上に「あの人みたいになりたい」と思える人がいるなら、今辛くても、踏ん張る価値はあるはずです。
②根本的に社風が合わない
会社にはそれぞれ以下のような独自の社風がありますが、それが耐えられない人も、辞める事をおすすめします。
- 体育会系で上下関係が強い
- 時間外勤務は当たり前の文化がある
- 実力よりも、付き合いの良さが評価につながる
- 保守的で、新しい提案が通りにくい
- 毎回何人もの許可がいるなど、意思決定のスピードが遅い
社風は長年かけて作られるもので、急には変わらず、個人の努力ではどうにもならないのが普通だからです。
社内で部署や業務内容を変えても解決は難しく、当面しんどい状況が続くのは間違いありません。
ここで悩む方は、どんな環境の方が自分には合う、活躍できるというイメージが今ははっきり湧くはずです。
耐えて貴重な時間を無駄にするよりも、そこを目指して転職した方が、あなたの将来にとって有益です。
③心身に不調が出ている
以下のように、心身に不調のサインが出ている方も、辞めることを検討すべきです。
| うつ病の症状の例 |
| ・疲れているのに眠れず、日中もぼんやりして集中できない ・趣味など、これまで楽しかったことが楽しめなくなった ・食欲が激減・もしくは激増して、短期間で体重が大きく変動 ・遅刻や早退、欠勤が増えた ・口数が減り、マイナスな発言が増えた ・頭が回らず、今までできていたことが、出来なくなった ・病気でないのに、頭痛やめまい、微熱、吐き気、下痢や便秘などの症状が続く ・イライラして落ち着きがなく、ずっと不安 |
参考:厚労省HP「こころの耳」
こうしたサインには、早めに対処しないと、さらに悪化して1年以上の長期の休みを取らざるを得なくなるケースもあります。
心身のSOSは素直に受け入れ、失業保険や休職の制度を使うなりして、休むことを優先しましょう。
状態が悪い方は判断力が鈍り、いきなり転職活動をしても失敗しやすいので、まずは休んで、体調を良くすることを目指しましょう。
また、自分現在の疲労度やストレスのレベルは、厚生労働省の以下のページでも診断できます。
これらで高い疲労やストレスが確認できた方も、環境を変えることを考えましょう。
3-2. 仕事を辞めない方がいい4つのケース
逆に、以下に当てはまる方には、直ぐには辞めないほうがいいでしょう。
- 一時的な悩みが理由になっている
- 社内で異動すればマシになりそう
- 今動くと、転職で不利になる
- 辞めた後のお金の目処が立たない
①一時的な悩みが理由になっている
以下のように、一時的な悩みが理由になっている場合は、直ぐに辞める事はおすすめしません。
- 新しい現場に慣れずに、ついていくのが大変
- 忙しい時期で、業務量が増えている
- 普段しないようなミスをしてしまい、落ち込んでいる
- 大きい仕事を引き受けて、プレッシャーを感じている
- 家庭など私生活の問題で、仕事のストレスにも影響している
しんどい時期は、「すぐ楽になりたい」と辞めることを考えがちですが、本当に辞めるほどの悩みかは、冷静に考えるべきです。
慣れや、時間の問題で解決できそうな悩みで辞めると、「もう少し我慢すればよかった」と後悔しやすいです。
転職は大きなエネルギーを使いますし、職歴が多いと経歴的にも不利なので、まずは休暇などでリフレッシュを挟みつつ、乗り越える努力をしてみましょう。
②社内で異動すればマシになりそう
悩みの原因が、特定の上司や部署によるもので、異動で解決できそうな場合は、辞める前に異動希望を出しましょう。
残って解決したほうが、これまで作った社内の評価や人脈を無駄にせずに済みますし、給料面でもマイナスが少ないです。
新しい環境に行くのはストレスかもしれませんが、1から新しい会社に行くより負担は少なくなるはずです。
③今動くと、転職で不利になる
以下のように、今辞めると転職活動で不利になる経歴の方も、すぐに辞める事はおすすめしません。
- 入社して1年も経っていない
- 前職も早く辞めていて、短期離職が続く
直ぐに転職活動しても、「忍耐力が低く、すぐ辞めるのでは?」と警戒され、不利になりやすいです。
少なくとも1年、できれば3年は続けたほうが次の転職では有利になり、希望通りの職場にも行きやすくなります。
心身が限界といった仕方ない場合を除いて、なるべく今の職場に残る努力をしましょう。
④辞めた後のお金の目処が立たない
退職前に次の内定が決まればいいですが、そうでない場合は、お金の余裕がない人は辞めるべきではありません。
例えば、以下のようなケースです。
- 失業保険の対象外(過去2年でフルタイムで働いた期間が1年未満)
- 失業保険の支給までの1~2ヶ月を無収入でやっていく貯金がない
金銭的に余裕がないと、焦って条件の悪い職場に飛びついてしまったり、負のループになりやすいです。
辞める前に内定を決めるのが一番いいですが、難しい場合は、以下のような方法で、お金の目処はつけておきましょう。
- 失業保険の対象になる期間までは働く(1年以上働けばクリア)
- ボーナスの支給時期までは耐える
- スキマバイトなど、他の収入源を作っておく
- 家族や実家を頼る約束を取り付ける
失業保険とは?
仕事を辞めた人の再就職を支援するための給付金で、ハローワークで申請すると、前職の給料の5~8割を3~5ヶ月間もらえることが多いです。
詳しく知りたい方は「退職後に失業保険をもらうには?退職理由別の手続き・金額まとめ」をご参考ください。
4. 辞めても次がない?不安な人が知るべき事実
私はこれまで、転職エージェントとして、多くの「辞めたいけど次がない」と悩む方の相談にのってきました。
その中で、悩む方の気持ちを前向きにするために、まずお伝えしてきたのが以下です。
- 今は、年齢関係なく転職しやすい売り手市場
- 未経験からのチャレンジもしやすい時代
- どの年代でも、約7割は年収を下げずに転職できている
- 「次がない」と思い込む人の多くは情報不足!
「次がない」は多くの場合思い違いで、必要以上にネガティブになっている方が多いのが現実です。
4-1. 今は、年齢関係なく転職しやすい”売り手市場”
冒頭でもお伝えした通り、近年は人手不足で採用に積極的な職場が多く、探せば仕事は見つかる時代です。
年齢だけで歓迎されることも多い20代の若手はもちろん、それ以上の世代も転職がしやすい状況です。
以前までは35歳を超えると転職は難しいと言われてきましたが、今は違います。
「一社で定年まで」という価値観が変わり、年齢を問わず採用する人手不足の企業が多いことから、40代以上の転職も増えています。
以下のように、大手転職エージェントでは、ここ数年で中高年の転職成功者が大きく増えています。
- doda:45~60歳の転職決定者が5年(2019~2023年)で2倍に増加
- リクルートエージェント:40代・50代の転職者が10年(2014~2024年)で6倍に増加
参考
・doda:ミドルシニアの転職実態レポート
・株式会社リクルート:ミドル世代の転職は10年で約6倍へ 経験の棚卸しは10年以上さかのぼることが重要
4-2. 未経験からのチャレンジもしやすい時代
今の仕事が嫌で辞めたいけれど、「いまさら新しい仕事は無理だろう」と不安に思う方もいます。
しかし、最近は未経験の転職もしやすい状況で、以前は経験者しか採らなかった企業も、人手不足で経験がなくても採用する動きが加速しています。
実際に、「リクルートエージェント」を使った人の約4割は、業界・職種ともに未経験の転職をしています。

引用:リクルート
以前まで未経験の転職ができるのは20代までという常識がありました。
しかし、上記の通り、最近は30代や40代以上の中高年でも、約3割が完全未経験の転職に成功しています。
4-3. どの年代でも、約7割は年収を下げずに転職できている
ローンがあったり、「年収が下がるのは困る」という思いから、次がないと悩む方もいますが、実際はほとんどの方が下げずに転職が可能です。
厚生労働省の調査によると、転職した人の約7割は、年代を問わず、年収を下げずに転職ができています。
| 年齢 | 転職で収入アップ、もしくは維持できた人の割合 |
| 20~24歳 | 82% |
| 25~29歳 | 69.4% |
| 30~34歳 | 75.2% |
| 35~39歳 | 73.5% |
| 40~44歳 | 69.6% |
| 45~49歳 | 73.3% |
| 50~54歳 | 70.4% |
| 55~59歳 | 61% |
データ引用元「厚生労働省 令和6年雇用動向調査」
人手不足で人材の取り合いになっていて、採用時の待遇を上げる企業も増えています。
4-4. 「次がない」と思い込む人の多くは情報不足!
「年齢的に無理」「未経験は無理」のように、あらゆる理由で次がないという方がいます。
しかし、これまで紹介したデータを踏まえると、ほとんどは思い違いで、情報不足なだけです。
悩む前に、まずは自分に実際どれだけの市場価値があるかを調べるべきで、以下の方法が手っ取り早くおすすめです。
転職エージェントに相談すれば、あなたの職歴・希望を聞いた上で、どんな会社なら可能性があるかを教えてもらえます。
スカウトサービスは、経歴を登録すると、会社から直接オファーが来て、自分のリアルな市場価値が確認できます。
どちらも無料で、すぐの転職希望がなくても全く問題はないので、気になる方は試してみましょう。
5. 辞めると決めたら|円満退職に向けて今すぐできること
仕事を辞めようと決めた方が、円満退職に向けて今からできることを以下に全てまとめました。
- 就業規則で、退職のルールを確認する
- 引き止めにあいにくい退職理由を用意する
- 有給休暇の残りを確認する
- 引き継ぎ書類を作っておく
- 転職に向けた準備を始める
どれも簡単にできるので、現時点では迷っている方も、念の為進めておくのがおすすめです。
5-1. 就業規則で、退職のルールを確認する
退職希望をいつまでに、誰に出すかは、会社ごとにルールが違うので、就業規則で確認しておきましょう。
以下の点は、勤め先ごとに就業規則で決まっていて、それぞれ違います。
- 退職希望はいつまでに出すべきか(1ヶ月前が多いが3ヶ月前の職場も)
- 退職時の、ボーナスや退職金はどうなるか(退職者にはボーナスを出さない会社も)
知らずにいると、希望した日に辞められないなど、トラブルになりやすいので注意しましょう。
就業規則は、社員が見える場所に出すことが法律で義務化されていて、社用のPCや休憩室などで確認できることが多いです。
5-2. 引き止めにあいにくい退職理由を用意する
退職時に必ず退職理由を聞かれますが、全て正直に話す必要はありません。
正直に不満を話すと、「ここを改善するから残ってくれ」のように、相手に引き留めの材料を与えてしまい、面倒になりやすいです。
伝える理由としては、以下の内容が引き止められにくく、おすすめです。
| 個人的事情 | ・家族の転勤で遠方への引越しが決まった ・身内の介護に専念したい ・健康的な問題で続けるのが難しい |
| ポジティブな内容 | ・どうしてもやりたいこと(仕事、資格取得、起業、留学)があり、チャレンジしたい ・これまでの経験を活かしつつ、新しい環境で自分を試したい ・これまでの経験を活かしつつ、〇〇についてより専門性を高めていきたい |
特に、個人的事情が理由だと、会社側がどうにもできないため、納得してもらいやすく、スムーズに話が運びやすいです。
5-3. 有給休暇の残りを確認する
退職日までに計画的に使い切れるように、有給休暇の残りを確認しておきましょう。
最終出社日を早めて退職日まで一気に使うことが多いですが、使いきれない場合は、買取に対応してもらえる会社もあります。
5-4. 引き継ぎ書類を作っておく
取引先の連絡先や、システムの設計書など、伝えずに辞めると会社が困る情報がある方は、引き継ぎ書を作っておきましょう。
退職直前は、次の職場に向けた準備や挨拶などで忙しくなりやすいので、早めに作っておくのがおすすめです。
5-5. 転職に向けた準備を始める
退職後にすぐ転職を考えている方は、以下の準備をまず始めましょう。
- 転職先の希望条件を整理(職種・業界・勤務地・働き方など)
- 決めた条件をもとに、転職エージェントに登録して相談
以下の理由で、なるべく退職前に転職先は決めておきましょう。
- 在職中の方が選考でも印象がいい(無職だと、「後先考えずに辞める無計画な人」という印象を持たれることも)
- 収入が途切れず、金銭的にも余裕を持てる
退職後の転職活動は、焦って決めようとブラック企業に飛び込んでしまったり、失敗しやすいです。
転職エージェントは、転職相談から求人紹介、選考対策、企業とのやりとりまでフルサポートしてくれる完全無料のサービスです。

「初めての転職で何もわからない」という方はまず登録し、担当にゼロから今後の動きについて相談することから始めても構いません。
転職活動は、始めてから決まるまで1ヶ月以上はかかる方が多いので、すぐ辞めたい方は、早めに登録しておきましょう。
転職エージェントの注意点
転職エージェントは、業者ごとに、紹介できる求人の量や質、選考に向けたサポート力は大きく差がつきます。
新しかったり、小さい業者は選べる求人が少なく、経験が少ない分、企業ごとの対策にも弱いケースが多いです。
相談をするなら、多くの人に選ばれている、以下のような大手がおすすめです。
- doda:全ての人におすすめ
- マイナビAGENT:20~30代に特におすすめ
- JACリクルートメント:年収600万円以上の方向け
いずれも大手・優良企業と強いパイプを持ち、企業ごとの面接データも知り尽くしていて、非常に頼りになります。
あらゆる業界・職種の転職に強いので、迷ったらこれらを選んでおきましょう。
(参考)辞めたいと言えない場合はどうしたらいい?
会社に「辞めたい」と伝える勇気がどうしても出ない方は、最終手段として、退職代行を使うこともできます。
退職代行とは、2~3万円で退職手続きを代行してくれて、会社と直接のやりとりゼロで退職ができるサービスです。

怖くて退職が言い出せない人も、スムーズに辞められるメリットがあり、近年急速に利用者が増えています。
退職希望を代わりに伝えるのがメインですが、業者によっては以下にも対応していて、全て丸投げすることができます。
- 退職時の有給休暇の申請
- 残業代や未払い賃金の請求
退職が言い出せなかったり、引き止めに自分で対処する自信がない方は、退職代行の利用も検討しましょう。
20以上のサービスを比較しましたが、使うならあなたの状況別に以下がおすすめです。
| 正社員におすすめ | 退職代行トリケシ 反論されても交渉してくれて安心!労働組合運営のおすすめNo.1 |
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サービス詳細や、これらがおすすめの理由は、「退職代行とは?サービスの仕組みから注意点まで利用前に知るべき全知識」でさらに詳しく解説しています。
まとめ
仕事のやる気が出ない時、どうすべきかを解説してきましたが、いかがでしたでしょうか?
200人の体験談をもとに、やる気が出ない時の厳選した対処法まとめると以下の通りです。
| すぐ効果あり!即効性のある対処法5選 | |
| じっくりだけど、確かな効果が出る対処法5選 |
このページの内容があなたの悩みを軽くして、未来を明るくすることを心より祈っています。








