転職面接のラスト2分で合格を勝ち取るための逆質問21選

「最後に、何か質問ありますか?」
皆さんは、転職面接の最後に逆質問をされて、答えにつまった経験はありませんか?
逆質問対策を十分にしていないために、「質問を準備しておらず、何も答えられなかった…」「とっさに給与の話を聞いてしまい、マイナス印象だった…」と後悔する人はとても多いのです。
このページでは、転職コンサルタントとして多くの転職者を成功に導いてきた知見と経験をもとに、自己PRに繋がる逆質問のコツとノウハウをご紹介します。
このページを読めば、あなたの面接対策はグッと深まり、転職成功への道が開けるでしょう。
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1. 逆質問の失敗事例8パターン
「何か質問ありますか?」という面接官からの逆質問は、ほとんどの面接で必ず聞かれる質問です。しかし、面接者が最も対策していない項目であり、「逆質問で失敗した…」という例を嫌というほど見てきました。
多くの人事が同意するように、逆面接への返答は「この2分で勝負が決まる」と言っても過言でないほど大事です。
どういうことかというと、現役の人事担当に確認したところ、面接最後に訪れるこの発言であなたの印象はプラスにもマイナスにも転んでしまうというからです。
この章では、転職コンサルタントとして数々の面接対策を支援する中で見えてきた、逆質問のポイントをお伝えします。
1-1. 逆質問に「ありません」と答えてはならない3つの理由
多くの転職者が緊張や準備不足のため、逆質問に「ありません」と答えますが、この回答はNGです。その理由を簡単にお伝えします。
理由1. 会社への興味や入社意欲の高さを見ているため
人事面接者は、応募者の疑問や不安を和らげるためだけに逆面接をしている訳ではありません。会社への興味や入社意欲の高さを測っているのです。
「特にありません」と応えると、「興味が無いのかな?」「他に強く希望する会社があるのかな?」と応募者の志望度に疑いを持ってしまいます。
理由2. コミュニケーション能力を見ているため
志望度の高さとともに、応募者のコミュニケーション能力も見られている事を知っておきましょう。
逆質問では、通常の面接質問よりも応募者から自発的な発言が求められます。双方向の会話がどの程度スムーズに出来るか、最後の判断基準に使われるのが逆質問です。
理由3. 最後の自己PRチャンスのため
逆面接は応募者にとって身構えるだけのものでなく、最後の自己PRチャンスでもあります。
良い質問を返せば、志望度の高さをPRする事ができるだけでなく、「ビジネスシーンでも、相手と場面に沿った的確な会話ができる人」という印象を与える事ができますよ。
1-2. イメージダウンに繋がるNG回答7パターン
自己PRのためとは言っても、逆質問は何でも質問すればよい訳ではありません。「最後の逆質問でイッキに評価が下がってしまってね…」という人事担当コメントは良く聞くものです。
ここでは、イメージダウンに繋がるNG回答例をご紹介します。
NGな質問観点 | 質問例 |
会社HPを見ればすぐにわかる質問 | 「御社の企業理念は何ですか?」 「どのような商品が主力ですか?」 |
抽象的な質問 | 「今後の経営方針は何ですか?」 「御社の強みは何でしょうか?」 |
細かすぎる質問 | 「PL/BSを拝見しましたが、この数字は…」 |
面接者の立場と違った質問 | (担当者に)「事業理念に共感したのですが、背景は何でしょうか?」 (社長に)「担当するルート営業の進め方はどんなものでしょうか?」 |
Yes/Noで即答出来てしまう質問 | 「入社後、私は〇〇の仕事に携わる事ができますか?」 「従業員の皆さんは、イキイキと仕事されていますか?」 |
自信が無い質問 | 「異業種からの転職でも大丈夫ですか?」 「営業ノルマを達成できないと、どうなりますか?」 |
待遇を気にし過ぎる質問 | 「有給はいつから取れますか?」 「家賃補助はありますか?」 |
転職面談で上記質問を返しているのであれば、以下の逆質問ノウハウを今すぐ参考にして下さいね。
注意. 待遇に関する質問
転職において、待遇に関する内容は気になるものです。
しかし、残業・転勤・福利厚生などの質問は「仕事に興味が無いのか」と人事にマイナス印象を与えるので、面接の場では聞かない方がベターです。転職コンサルタントに聞くか、内定後人事にしっかり聞くようにしましょう。
2. 面接前に準備すべき4つのポイント
逆質問の対策で最も大事な事は、1にも2にも準備です。
この章では、転職面接前に必ず準備すべきポイントを、4つに分けてお伝えします。
2-1. 逆質問の目的を考える
逆質問の目的は大きく3つ、「意欲・志望度のPR」「長所・スキルのPR」「企業との相性見極め」に分かれます。志望企業に沿った目的を考えて逆質問を行うと効果的です。
詳しくは3章でご説明します。
2-2. 面接者によって、質問を変える
くれぐれも、面接者の立場と違った質問をしないように!「人事担当者」「現場責任者」「役員・社長」といった相手の立場よって、答える質問は変わります。
詳しくは4章でご説明します。
2-3. 面接前に準備する質問は、最低5つ
「面接者が想定より増えた」「想定していた質問が面接中に解消した」、不測の事態は起こるものです。
あらゆる状況に備え、面接前に5つ以上の逆質問を準備しましょう。
2-4. 当日は、時間があれば2つ以上質問する心積もりで
逆質問は、面接最後に最大限自己PRできる機会!面接時間の許す限り、2つ以上質問する心積もりで面接に臨みましょう。
注意. 面接時間をオーバーしそうな場合
聞きたい質問が多く、面接時間をオーバーしそうな時は、「お時間宜しければ…」と断った上で質問すると好印象です。「意欲」と「配慮」をバランス良くPRして下さいね。
3. 目的別の逆質問例12選
前述もしましたが、逆質問の目的は大きく3つ、「意欲・志望度のPR」「長所・スキルのPR」「企業との相性見極め」に分かれます。志望企業に沿った目的を考えて逆質問を行うと効果的です。
目的別に逆質問例をご紹介します。
3-1. 意欲・志望度のPR
最もベーシックな逆質問です。仕事の中身を詳しく聞き、意欲や志望度をPRします。
意欲・志望度をPRする質問例 |
1.「入社後、すぐに貢献できる仕事やプロジェクトはありますか?」 2.「配属されるチームの一日がどのようなものか、教えてもらえますか?」 3.「私と同年代で入社して活躍している人がいれば、その方の働きぶりや強みを教えて下さい。」 4.「入社までに勉強すべき事や、経験すべき事があれば教えてもらえますか?」 |
ポイント. 具体的な仕事の中身を聞くこと
「もし入社したら」という入社後の具体的な仕事の中身について質問し、面接者の回答に「ぜひ前向きに取り組みたい」と伝える事で志望度の高さをPRしましょう。
会社概要や職種は知っているはずなので、「配属先の情報」や「入社までの準備」について聞くと、働きたい意欲の表れとして自己PRに繋がりますよ。
注意. 内定前提の質問はマイナス評価
内定が出ていないにも関わらず、「X商品のグローバル展開に参加できますか?」と内定前提で質問する事はマイナス評価です。
「もし内定を頂けたなら…」といった前置きをして質問しましょう。
3-2. 長所・スキルのPR
次にベーシックな逆質問です。質問する中で、自分の長所をさりげなくPRします。
長所・スキルをPRする質問例 |
5.「新規営業を得意としてきましたが、募集されている営業職ではどのような力が求められますか?」 6.「中小企業診断士の資格を取得しています。お役に立てるような業務はありますでしょうか?」 7.「チーム一丸で戦う事にやりがいを感じます。配属先のチームで求められる役割は何でしょうか?」 8.「経理一筋で頑張ってきました。御社で活躍するために、更に努力すべき点は何があるでしょうか?」 |
ポイント. 求められる経験やスキルを聞くこと
求められる経験やスキル、人物像について具体的に質問し、そのやり取りの中であなたの資質や強みをさりげなくPRしましょう。具体的な資格や数字を出し、「入社後に役立てたい」という想いを質問に込める事も有効ですよ。
注意. 露骨なPRはマイナス評価
「自己PRせねば」と焦り、露骨な自慢話や成果を伝える事はNGです。
例えば「英語が得意です」と言うのでなく「海外勤務で培った英語力を活かしたいのですが…」と、言葉を選びながら謙虚な気持ちで質問するとグッと評価は高まりますよ。
もし、自己PRする長所やスキルがはっきりしていなければ?
自己PRする質問を投げかける前に、何を自分の強みとしてPRするか、まずはっきりさせる事が先決です。もし自分の強みがはっきりしていない場合は、自分の強みを「客観的」かつ「無料」で診断する事ができるグッドポイント診断がおすすめです。「グッドポイント診断」で自己分析・職務経歴書の質を上げる6ステップを参考にして下さい。
3-3. 企業との相性見極め
最後に、少しタイプの違った逆質問をご紹介します。入社する価値がある会社なのか、見極める質問です。
企業との相性を見極める質問例 |
9.「営業職の行動や成果は、どういった観点で評価されるのでしょうか?」 10.「AAさん(面接者)にとって、この会社で大変だと感じられる点はどこにありますか?」 11.「従業員の皆さんは、会社の魅力や仕事のやりがいを何だとお考えでしょうか?」 12.「御社の理念にとても共感していますが、入社後の行動として強く意識すべき事はありますか?」 |
ポイント. あなたも会社を見極めるチャンス
面接は、あなたが自己PRし企業が見極める場ですが、同時にあなた自身の転職先として相応しいか判断するチャンスでもあります。
「自分にとって本当に入社する価値がある会社なのか」、質問を投げかける事で見極めましょう。
注意. 転職時に譲れない条件を、自己分析から明らかにすべし
「会社を見極める」とは言っても、どんな会社にも良し悪しはあるものです。
見極める質問を投げかける前に、仕事・上司・社風など転職時に譲れない条件は何か、まずはっきりさせる事が先決です。「プロ直伝!転職成功に導く自己分析4ステップ【シート付】」を参考にすることで、「本当にこの会社に入るべきか」的を絞った逆質問ができるようになりますよ。
4. 面接者別の逆質問例9選
4章では、面接者別に逆質問例をご紹介します。
面接者 | 質問例 |
人事担当者 | 13.「中途社員の比率はどの程度ですか?活躍されている方の特徴はありますか?」 14.「人事から見た、御社らしさはどのようなものでしょうか?」 15.「創業理念に共感したのですが、実践のため取り組んでいる事を教えて下さい。」 |
現場責任者 | 16.「競合優位性を発揮している、営業社員の強みはどこにあるのでしょうか?」 17.「現場チームでは、何を大切にして日々仕事されているか教えて下さい。」 18.「案件の受注から納品まで、どのようなスケジュールで動いていますか?」 |
役員・社長 | 19.「経営者から見た御社の魅力と今後の課題を教えて頂けますか?」 20.「今後3年の経営を考えた際、従業員には何を求められるのでしょうか?」 21.「創業理念に共感したのですが、どのような背景から設定されたのですか?」 |
注意. 相手の立場に立った質問をするように
「人事担当者」「現場責任者」「役員・社長」と面接者の立場が変われば、投げかける質問も変わります。相手の立場に立って、質問を投げかけるようにしましょうね。
さいごに
逆質問のやり方をご紹介してきましたが、いかがでしたか?
数多くの転職希望者を見ている中で、「必ず聞かれる質問にも関わらず、面接者が最も対策していない」のが逆質問です。とにかく大事なのは「最低5つ準備する」こと。「面接合否は最後の2分で勝負が決まる」といっても過言ではないので、ぜひ試してくださいね!
また、上記以外についても面接の対策を万全にしたい方は、転職エージェントに相談するのが手っ取り早くおすすめです。
※転職エージェントを利用する際の注意点
転職エージェントは完全無料で使えますが、あなたが内定・転職すると企業側から多額の報酬(提示年収の30%前後)を受け取っていますので、言葉巧みに転職へ誘導してきます。
彼らの営業トークにのせられて焦って転職先を決めてしまうことだけは避けてください。
『リクルートエージェント』のような大手エージェントは本気で転職を検討していればおすすめですが、担当のノルマも厳しいため注意しないと営業トークにのせられます。
転職検討段階やまだまだ悩んでいるという方は、商売っ気が少なく親身に相談にのってくれる『doda』や『ワークポート』のような中堅エージェントがおすすめです。
転職活動中はとなりの芝は青く見えるものですから、注意しながら次の可能性を探して下さいね。
あなたが最高の転職をできることを陰ながら祈っております。