NTTの年収は?年齢・役職別にわかる実態と全注意点
「NTTの年収はどのくらい?」「どのように上がっていく?」など、日本電信電話株式会社(以下、NTT)の年収が気になっていませんか?
NTTの正社員の平均年収は1,023万円で、IT/通信業界の中でも高いです。しかし、高い年収の裏に、働く上での注意点もあるので、これからNTTで働こうという人は知っておく必要があります。
このページでは転職エージェントとして数多くの人の転職支援をしてきた筆者が、NTTの年収について、知っておくべきことを下記の流れで紹介します。
- NTTの年収は?年齢・役職別にすぐわかる
- NTTの年収以外の評判・働きやすさについて
- NTTはそもそもどんな会社か
- NTTへの転職を目指す人へ|採用・求人情報
- NTTへ転職する際におすすめの転職エージェント
- NTTへの転職でエージェントを最大限活用するためにすべき9つのこと
最後まで読めば、NTTの年収はいくらか、年齢・役職別にはどうなのか、他社と比べてどうなのかまで、NTTの年収の全てがわかるでしょう。
著者:I.J(現役転職エージェント)
1. NTTの年収は?年齢・役職別にすぐわかる
NTTの正社員の平均年収は、1,023万円です。
これはIT /通信業界全体の中でも高水準で、同じ大手通信業者の「NTTドコモ」「KDDI」と比べても高いです。
1-1. 年齢別の年収水準
口コミサイトを元に集計すると、NTTの年齢別の給与の平均値は以下の水準です。
25歳 | 450万円~500万円 |
30歳 | 550万円~600万円 |
35歳 | 700万円~750万円 |
40歳 | 800万円~850万円 |
45歳 | 900万円~950万円 |
50歳 | 950万円~1,000万円 |
役職、残業時間によっても左右されますが、平均すると、上記の水準になります。なお、NTTの平均残業時間は19時間です。
1-2. NTTの給与の口コミ・満足度のまとめ
NTTの社員の口コミを分析した結果、給与面で下記3つの傾向があることがわかりました。
- 待遇に関しては業界平均よりも高いため、大きな不満を持つ方は少ない
- 若手のうちは給与に満足できないという方も多いが、福利厚生が手厚いため可処分所得は多い
- 裁量労働制で働く方が多く、残業代はないと考えた方が良い
待遇に関しては、日系のIT /通信企業としては高い方であるため、大きな不満はないという方が多いです。
ただ、研究所を中心に、他のNTTグループの社員や外資系企業と比較すると物足りないと話す方もいます。
年功序列の色が強く、職責によって給与が決まっているので、年次での昇給額は多くないです。
また、キャリアの早い段階で裁量労働制となるため、残業代は出ないと考えましょう。
そして、住宅手当などの手当が厚く、手取り額以上の生活ができているという声は多いです。
この他、50代で役職定年となり、以降はグループ会社への転籍が多くなります。
1-3. 同業他社との年収比較
IT/通信業界の平均年収は、436万円(転職サイト「doda」調べ)ですから、NTTの正社員の平均年収は業界内でもかなり高い水準と言えます。
一緒に検討される大手企業と比較すると下記の通りで、同じ大手通信会社と比べても高くなります。
平均年収 | 平均年齢 | 平均勤続年数 | 待遇の口コミ評価 | |
NTT | 1,023万円 | 41.9歳 | 16.5年 | 3.2 |
.NTTドコモ | 882万円 | 39.5歳 | 14.6年 | 3.6 |
.KDDI | 986万円 | 42.2歳 | 17.2年 | 3.6 |
.NTTデータ | 905万円 | 39.9歳 | 14.6年 | 3.8 |
※各社最新のIR情報・就職情報サイト・口コミサイトを参考に作成
1-4. 役職別の年収
NTTの役職ごとの年収目安は以下の通りです。
役職目安 | 年収目安 |
一般2級 | 450万円~500万円 |
一般1級 | 550万円~600万円 |
エキスパート3 | 700万円~750万円 |
エキスパート2 | 800万円~850万円 |
エキスパート1 | 850万円~900万円 |
参事B | 1,000万円~1,050万円 |
参事A | 1,100万円~1,100万円 |
参与B | 1,350万円~1,400万円 |
参与A | 2,000万円 |
理事 | 3,000万円 |
取締役 | 5,300万円 |
1-5. 職種別の年収
NTTで給与を決めるのは役職グレードですから職種では差がつきません。
ただし、NTTは2023年度から専門性を軸とした人事給与制度(引用:NTT)に変わっているので、今後差が開く可能性があります。
1-6. NTTの評価制度
NTTでは、通年評価と業績評価の2軸で評価が行われると考えましょう。
通常評価は複合的に評価を行い、業績評価では研究職の場合は発表した論文の数や特許数で評価します。
評価に関する口コミは、通常評価は評価が曖昧と感じるため納得いかないと感じるが、業績評価は論文の数などわかりやすいので納得感があったとの声が複数ありました。
内部事情を言うと、出世コースの社員には、良い評価をつける風土がありました
しかし、2023年度より評価制度が変わり、専門性が重視される方針となっています。
引用:NTT
1-7. NTTで年収を上げるポイント
評価制度を踏まえ、NTTで働きながら年収を上げるためには、下記3点が重要です。
- 研究所勤務の場合は、発表した論文の数や特許数などの目標を達成する
- 部署内、特に管理者に対し、日々仕事ぶりをアピールし、評価を上げてもらう
- 評価制度が変わったため、通常の業務に加え、自身の専門性を理解してもらい、評価を上げてもらう
逆に言えば、「上記を行う自信がない」という方は、NTTでは大幅な年収アップを期待できないので、他社をおすすめします。
1-8. NTTの福利厚生
NTTの福利厚生は下記の通りとなっていて、大手ならではの高水準といえます。
休暇 | -完全週休2日制(土・日) -祝日 -GW -夏季 -年末年始休暇 -有給年次休暇(年間20日) -特別休暇(結婚・出産等) -ライフプラン休暇 等 |
住宅関連 | -住宅手当 |
年金・財形関連 | -企業年金 |
退職金 | -あり |
2. NTTの年収以外の評判・働きやすさについて
口コミサイトをもとに社員からのNTTの評価をまとめると、下記の通りです。
評価 | |
待遇 | 3.2 |
ワークライフバランス | 4.1 |
キャリア・成長 | 3.7 |
やりがい | 3.8 |
職場の雰囲気 | 3.4 |
ここまで紹介してきた待遇(給料や福利厚生)以外の下記4項目について、社内からの内部事情も含め、紹介していきます。
2-1. ワークライフバランスに関する口コミ
- 組合が強いこともあり、有給休暇の取得はしやすい
- 裁量労働制が主でリモートワークも定着しているため、時間の融通がききやすい
- 一部の部署や役職ではハードワークとなることも
NTTにはワークライフバランスが良いと話す職員が多いです。
まず多い口コミは、有給休暇の取得がしやすいというものです。
特にNTTは労働組合が強いこともあり、スタッフの間はほぼ100%有給休暇の取得が可能です。
また、裁量労働制の社員がほとんどで、仕事の調整ができている場合は午後から出社する方もいます。
そして、コロナ禍を経てリモートワークが定着したため時間の調整はしやすいです。
ただ、以下のような部署や役職になるとハードワークとなる場合もあります。
- 開発職:研究所の中でも、基礎研究の研究員に比べるとハードワーク
- 管理職:スタッフ時代に比べるとハードワークで長時間の残業や土日の出社することもある、管理職になると会議が増える
会社全体の残業時間の平均は19時間ですが、部署・役職によってはハードワークが必要です。
2-2. 成長・キャリアアップに関する口コミ
- 研修制度やOJTといったキャリア支援は非常に手厚い
- 研究者が多く在籍しており、専門的な知識へのアクセスがしやすい
- 報告業務が多く、事務作業に追われることも
NTTには成長・キャリアアップ面で満足している方が多いです。
まず、研修制度やOJTが充実していると話す方が多く、海外転勤や留学などの機会も充実しています。
研究職の割合が多いこともあり、社内には高レベルな専門性を持った方が多いです。
研究のための予算も豊富で、腰を据えて研究に集中できるという声もありました。
ただ、報告業務が多く、事務処理が多い点に不満を持つ方はいました。
上記の点でNTTには成長・キャリアアップの環境が揃っており、自ら考え、積極的に動いている人は活躍しやすいということに注意しましょう。
2-3. やりがいに関する口コミ
- 業務を通して社会貢献や大きな影響をもてる
- サービスとして普及すると規模の大きさゆえに達成感があるが、サービスに落とし込まれるまでに時間はかかる
- 周囲には優秀な人が多く刺激になるとの声も
NTTにはやりがいを持って働いている方が多いです。
まず多い口コミは、携わった研究が社会的な影響を持つことがあるというものです。
研究所の勤務の方が多いことから、提出した論文など自身の名前が残ったり、基礎研究をはじめ、ビジネスへの落とし込みなど様々な経験を積むことができたと話す方もいます。
ただ、大きな組織であるため稟議に時間がかかることと、そもそも事業は子会社の各社にて実行するため、時間を要すると話す方が多いです。
この他、周囲には優秀な人が多く刺激になると話す方が多いです。
2-4. 職場の雰囲気・人間関係に関する口コミ
- 組織体制は官僚的と話す方が多い
- 意思決定までのプロセスが複雑で時間もかかる
- 年功序列の色合いが強いが、評価制度の改革で今後の組織風土に変化が出る可能性も
職場の雰囲気・人間関係に関しては、元の母体が国営企業だったこともあって官僚的とする方は多いです。
NTTは組織規模が非常に大きいこともあり、意思決定までに時間がかかると話す方が多いです。
そのため、会議が非常に多く、管理職になるとその傾向は強くなります。
また、NTTは持株会社ということもあり、研究所の職員以外はグループ各社からの転籍者が占めています。
企業文化としては年功序列の色が強い傾向がありますが、専門性や成果に重きを置く評価制度に変わったため、今後の組織風土は変わる可能性があります。
参考:NTTから転職で出ていく人の事情やキャリア
NTTは、安定した雇用体系、高い報酬から長く働く人がほとんどです。
しかし、研究職として入所した場合、50歳でグループ会社へ出向となる、研究だけでなく製品やサービスへの実装にも興味を持った理由で転職を検討されています。
入社する社員のポテンシャルの高さから、大学などの研究機関やその他民間企業の研究職などに転職する人が多いです。
参考:NTTとあわせて検討される企業との比較
NTTとあわせて検討されてるのが、以下の企業です。
それぞれの会社の社内からの評価を比較すると以下の通りで、最高得点を赤字にしています。
待遇 | ワークライフバランス | キャリア・成長 | やりがい | 職場の雰囲気 | |
NTT | 3.2 | 4.1 | 3.7 | 3.8 | 3.4 |
.NTTドコモ | 3.6 | 4.0 | 2.9 | 3.5 | 3.3 |
.KDDI | 3.6 | 3.6 | 2.9 | 3.5 | 3.0 |
.NTTデータ | 3.8 | 3.6 | 3.4 | 3.9 | 3.6 |
同じNTTグループのNTTデータやNTTドコモなどと併せて検討される方が多いです。
ただし、基本的に働いている方はNTTグループ各社からの転籍者かNTT研究所で働く研究者となります。
私が転職エージェントとして聞いた実際の社員の声
私が転職エージェントとして働く中でも、元社員の方から、以下の点でワークライフバランスや成長環境に恵まれているという声をよく聞きます。
- 裁量労働制なので、プライベートとの両立が図りやすい
- 研究に打ち込みやすい環境が整えられている
ただ、50歳を境にグループ会社への出向するケースが多いため、キャリアが不安という声もあがっています。
過去にサポートした中でも、「もっと長期的に研究に取り組める組織に移りたい」との理由で転職を希望される方もいたため、この点には注意しましょう。
3. NTTはそもそもどんな会社か
引用:Google Maps
改めて日本電信電話株式会社(NTT)は、国内最大規模の情報通信産業グループの持株会社です。
傘下には、NTTドコモ、NTT東日本、NTT西日本、NTTデータなどがあります。
なお、NTTでは上記のグループ会社の経営戦略やNTT研究所での研究開発を担っています。
会社ホームページ:https://group.ntt/jp/
3-1. 会社概要
社名 | 日本電信電話株式会社 NIPPON TELEGRAPH AND TELEPHONE CORPORATION |
設立 | 1985年4月1日 |
代表者 | 島田 明 |
従業員数 | 2,492人 |
本店所在地 | 東京都千代田区大手町一丁目5番1号 大手町ファーストスクエア イーストタワー |
事業内容 | 総合ICT事業、地域通信事業、グローバル・ソリューション事業、その他(不動産、エネルギーなど) |
3-2. 事業内容
NTTはNTTグループの主要各社の持株会社で、NTTグループ全体の戦略策定や基礎研究などを行っています。
そして、主な傘下は以下の通りとなっています。
会社名 | 主な事業領域 |
・NTT ・NTT西日本 |
地域通信事業 |
・NTTドコモ | モバイル通信事業 |
・NTTデータ | データ通信事業 |
・NTT Ltd. ・NTTコミュニケーションズ |
長距離・国際通信事業 |
・NTTアーバンソリューションズ など | その他通信事業 |
3-3. トップメッセージ
引用:NTT
本年1月に発生した令和6年能登半島地震により被災された方々に心からお見舞い申し上げます。
この度、定時株主総会にて、あらためて取締役として選任いただき、引き続き社長の任にあたります。
引き続き、中期経営戦略「New value creation & Sustainability 2027 powered by IOWN」に基づき、NTTグループの企業価値の向上と一層の発展をめざし、全力を尽くしていく所存です。
2024年は、前年に行った不要資産の売却などがなくなることからも、昨年比マイナスの業績を予想しています。
そういった要因を除いた増益を目指し、以下のような施策を実行することで財務目標の達成に取り組んでまいります。
- 積極的な成長分野への投資によるリターンの最大化
- NTTドコモやNTTデータグループの統合シナジー等を活かした国内外法人ビジネス強化
- 抜本的なコスト構造改革
3-4. 今後の事業展開
2023年5月に、NTTグループ中期経営戦略「New value creation & Sustainability 2027 powered by IOWN」を発表しています。
そして、以下の3つを中期経営戦略の取り組みの柱としています。
- 新たな価値の創造とグローバルサステナブル社会を支えるNTTへ
- お客様体験の(CX)高度化
- 従業員体験の(EX)高度化
具体的には以下の通りとなっています。
新たな価値の創造とグローバルサステナブル社会を支えるNTTへ
- IOWNによる新たな価値創造(構想から実現へ)
- データ・ドリブンによる新たな価値創造
- 循環型社会の実現
- 事業基盤の更なる強靭化
お客様体験の(CX)高度化
- 研究開発とマーケティングの融合
- お客さま体験(CX)を重視したサービスの強化
従業員体験の(EX)高度化
- オープンで革新的な企業文化へ
- 自律的なキャリア形成への支援強化
- 全世界の従業員の家族を含めたサポートプログラム の強化・充実
お客様体験の(CX)高度化の詳細にて語られている通り、当ページで紹介している持株会社のNTTにおいて、研究開発推進機能とマーケティング機能、アライアンス機能を融合・強化に注力しています。
また、以下のようにグループ全体で最新技術などに大規模な投資計画を実行予定となっています。
- データセンター基盤の更なる拡張とIOWN技術の導入による高度化を推進~ 約1.5兆円以上/5年
- 「グリーンエネルギー × ICT」で実現するグリーンソリューションを推進~ 約1兆円/5年
- デジタルビジネス等に 約3兆円以上/5年
これらを踏まえると、研究開発職のみを募集しているNTTにおいては、通信技術等の研究に腰を据えて取り組める方、新設されたマーケティング部門などと商用化に向けて適切なコミュニケーションが取れる方が向いています。
3-5. NTTグループについて
NTTグループは、当ページで紹介している持株会社「日本電信電話株式会社(NTT)」を筆頭としたグループ会社です。
日本電信電話株式会社は、官営の電話通信事業を引き継ぐために、1952年に創業した「日本電信電話公社(通称:日本電電)」をルーツに持っています。
そして、1985年に公社民営化のため、「日本電信電話株式会社(NTT)」が誕生しました。
その後、政府措置により1999年にNTTを持ち株会社として再編が命じられたのを機に、「NTT」や「NTT西日本」をはじめとする、NTTグループが誕生しました。
現在のNTTグループの体制は以下の通りとなっています。
会社名 | 主な事業領域 |
・NTT ・NTT西日本 |
地域通信事業 |
・NTTドコモ | モバイル通信事業 |
・NTTデータ | データ通信事業 |
・NTT Ltd. ・NTTコミュニケーションズ |
長距離・国際通信事業 |
・NTTアーバンソリューションズ など | その他通信事業 |
ただ、繰り返しになりますが、NTT研究所の「研究開発職」以外の中途採用は積極的に行なっておらず、非常に狭き門です。
採用ページでも日本電信電話株式会社(NTT)という、会社単体としての募集ページはなく、グループ各社の応募ページのみが掲載されているので、経歴を送りうまくフィットすればチャンスがあるかもしれない、という程度です。
研究職も含め「日本電信電話株式会社(NTT)」への転職を希望する場合は、ハイクラスな求人が集まる下記エージェントに相談しましょう。
4. NTTへの転職を目指す人へ|採用・求人情報
ここまでの内容を踏まえ、NTTへ転職したいと考えている方に向け、NTTの採用・求人情報を紹介します。
新卒でNTT(NTT研究所)を目指す、という方は新卒採用ページ(https://www.ntt-labs.jp/saiyo/)からプレエントリーをし、情報を得ましょう。
ちなみに、新卒採用では、NTT研究所以外のポジションで募集を行っていません。
NTT研究所で働く方以外のNTTの社員は、グループ会社からの転籍者となります。
4-1. NTTの採用職種
NTTの職種は以下のみです。
研究開発職 | 情報・通信および、関連した基礎・基盤技術の研究開発 |
NTTは本社に所属している、「NTT研究所」でのみ募集を行っています。
具体的に出ていた求人を以下で紹介します。
Q.研究開発職以外の職種は募集しているのか?
A.いいえ、NTTグループの持株会社であるNTTの社員は、研究開発職を除くとグループ各社からの転籍者で構成されており、研究開発職以外のポジションは、公開求人では募集を行っていません。
4-2. 求人情報
過去に「JACリクルートメント」「LHH転職エージェント」「doda」といった大手転職エージェントや「採用ページ」で募集されていた求人情報をご紹介します。
研究開発職
求人概要 | 予定年収 | 勤務地 |
情報・通信技術に関わる研究開発職/Positions in R&D | 応相談 | 研究開発センタ(武蔵野、横須賀、厚木、筑波) NTT京阪奈ビル、品川 |
研究開発職ということもあり、勤務地は上記いずれかの研究所となります。
ただ、いずれの職種もNTTならではの高水準(平均年収1,023万円)の年収が期待できます。
また、上記職種へ応募する際は本人情報のほか、以下の3つが求められます。
- これまでのご研究内容
- これまでの研究歴(論文、発表などリストを含む)
- 弊社に入社後、担当したい研究内容など
4-3. 採用メッセージ、求められる人物像
NTT研究所では求める人物像として以下の4つを掲げています。
- 論理的に物事を考える力
- 視野の広さと柔軟な思考能力
- 何事にも主体的に取り組む力
- コミュニケーション力・人を巻き込むバイタリティ
研究所ということもあり、研究者としての素養に加え、組織人としてリーダーシップを発揮できる人材を求めていると言えます。
逆に言うと、上記のスキル・性格、実績がない場合、転職は難しく、たとえ入社できてもミスマッチがおき、後悔する可能性がありますから注意しましょう。
4-4. NTTの転職難易度
NTTへの転職難易度は「かなり高い(高度なスキルや経験があっても難しい)」です。
そもそも中途採用は積極的に行なっておらず、高い知名度や、安定性などから、転職人気企業ランキング上位の常連で、高い倍率を勝ち抜かなければいけません。
そのため、以下を徹底しないと合格は難しいでしょう。
- 自分の経験、スキルに合ったポジションに応募する
- 求める人物像を理解し、活躍できる人材であることをアピールする
- 過去の傾向を分析し、面接・選考対策を徹底的に行う
4-5. NTTへはどうやって応募すべきか
NTTに応募するには、以下の3つの方法がありますが、必ず転職エージェントを使い応募しましょう。
転職エージェントを使うべきなのは、以下の点でNTTの転職に有利になるからです。
- インターネット上に出ていない、NTTの非公開求人に応募できる
- NTTの傾向を踏まえた選考対策(面接対策、書類添削)をしてくれる
- NTT側にあなたの魅力を伝え、プッシュしてくれる
- 内定時に給与交渉をしてくれる
ページの後半で、転職エージェントについて詳しく解説をしますが、NTTに転職したい方が使うべきエージェントは下記の3社です。
これらに登録し、「NTTに転職したい」と伝え、サポートを受けましょう。
上記エージェントは先ほどNTTと比較した他社への転職にも強いので、他社に応募する際にも使えます。
5. NTTへ転職する際におすすめの転職エージェント
NTTの転職を目指す際に使うべきエージェントは下記の3つです。
この3つに登録し、NTTやその他希望する企業に転職したいと相談しましょう。
これらを選んだ理由は下記3つです。
- 大手で求人数も多く、NTTの求人も持っている可能性が高い
- NTTへの転職を有利にするためのノウハウを持っている
- 提案力・交渉力が高く、転職の強い味方になってくれる
一つずつ解説していきます。
5-1. JACリクルートメント
「JACリクルートメント」は、ハイクラス専門の転職エージェントです。
ハイキャリアの転職で真っ先に名前が上がる老舗で、企業側も「管理職」「高待遇の専門職」などハイクラスな求人はJACにだけ相談していることも多いです。
NTTの中でも、年収800万円以上のポジションを狙う方は、必ず使っておきましょう。
ただし、ハイクラスな人材でないと判断されると十分なサポートを受けられませんので注意しましょう。
JACリクルートメント公式ページ:https://www.jac-recruitment.jp/
5-2. LHH転職エージェント
「LHH転職エージェント」は、世界的に有名な大手人材会社アデコの運営する、ハイクラス向けの転職エージェントです。
サポートを受けた利用者は、平均で年収を約100万円上げていて、年収アップの転職に強みを持ちます。
これまでの経験を活かしつつ、今よりポジション、年収を上げる転職がしたい方には特におすすめです。
LHH転職エージェント公式ページ:https://jp.lhh.com
5-3. doda
「doda」はパーソルキャリアが運営する、業界トップクラスの実績と豊富な求人を持つ転職エージェントです。
求人数・提案力・交渉力・サポート全てが高水準で、非常にバランスがよく、当たり外れが少ないエージェントとも言えます。
過去のサポート実績から社内にデータやノウハウが蓄積されているだけでなく、企業とのパイプも強いので、人気企業を目指すなら一度は相談しておきましょう。
doda公式ページ:https://doda.jp/
6. NTTへの転職でエージェントを最大限活用するためにすべき9つのこと
ここでは、おすすめした転職エージェントを、最大限活用するためにすべき以下9つのポイントを紹介していきます。
- 最初の申し込みを丁寧に行う
- 希望の転職時期は「1日でも早く」と答えておく
- 経歴・スキルに嘘はつかない
- 複数のエージェントを使っていることは隠さない
- 少なくとも2週に一度はコンタクトをとる
- 担当者が使えないと判断したら付き合わない
- 「推薦状を見せて欲しい」と伝える
- 「転職したら3年は頑張りたい」と言っておく
- 最低限のマナーは守る
6-1. 最初の申し込みを丁寧に行う
優秀な担当者をつけてもらうために、登録時の情報入力は省略せず、できる限り丁寧に行いましょう。
入力が適当だと、「この人は転職するかわからないから、実力ある担当をつけるのはもったいないな。新人に任せてみよう。」となり、優秀な担当がつかないリスクがあるからです。
下記を意識し、転職への熱意を伝え、優秀な担当をつけてもらいましょう。
- 入力が任意の箇所でもできる限り全て埋める
- 転職予定時期を選ぶ箇所があれば、「すぐにでも」やそれに近い回答を選ぶ
- 経歴を書く場面があれば、強みになりそうな経歴は省略せずに書く
6-2. 希望の転職時期は「1日でも早く」と答えておく
最初の面談でも、エージェントに希望の転職時期を聞かれますが、「1日でも早く転職したい」と答えておきましょう。
エージェントは内定が決まって初めて企業から手数料がもらえ、それが個人のノルマになったり、ボーナスを決める要因になります。
以下のような方はどんなに優秀でも、自然と対応の優先度が下がります。
- 転職予定がかなり先
- そもそも転職への意欲が低い
すぐにでも転職したい意思を伝えることで、「早く売り上げにつながる人」と判断され、優先的に対応してもらうことができます。
6-3. 経歴・スキルに嘘はつかない
求人を紹介するにあたって最初に経歴やスキルを聞かれますが、なるべく嘘のない回答を心がけましょう。
転職エージェントにとっては、転職する本人だけでなく、手数料をくれる企業側との関係も大事です。
いざ働き始めてから「紹介された人材が話と違う」となると、エージェントは企業からの信頼に傷がつきます。
やり取りの中で嘘がわかると、企業との関係が悪くなるのを恐れて求人紹介が減るため注意しましょう。
6-4. 複数のエージェントを使ってることは隠さない
転職エージェントを複数使う場合、他社も使っていることは、それぞれに隠さず伝えましょう。
言いにくいと感じるかもしれませんが、隠すのには以下のリスクがあります。
- あなたの希望求人のイメージに誤解が出る
- 結果として、的外れな求人紹介ばかりになる
すでに他社で応募した求人を紹介されたときに、隠していると「すでに応募済み」とは言えず、適当な理由で断るしかなくなります。
これを繰り返すと、本当はあなたに合った求人も、「前に似た求人を断られたな」と思われ紹介されなくなり、希望とズレたものばかり紹介されるようになります。
こうならないためにも、他社を使っていることは、話しておきましょう。そもそも複数社使うのはごく普通のことで、気にする必要はありません。
6-5. 少なくとも2週に一度はコンタクトをとる
登録後は、少なくとも2週に一度は、エージェントにコンタクトを取るようにしましょう。
長期間連絡しなかったり、応募をしない期間が続くと、「転職が決まって活動を終了した」と判断され、求人が紹介されなくなります。
以下のような簡単な質問でいいので、日頃からこまめにしておきましょう。
- こういった求人はないか
- こんな業界は自分でも通るか
自動的に、後回しにされるリスクも
転職エージェントは、企業から紹介の依頼を受けると、自社のシステムから転職活動中の候補者を絞ります。
その際以下のように情報の更新日(最後にコンタクトを取った日)が新しい人から順に候補者が表示され、エージェントはこれを見て求人紹介をしていきます。
更新日が古いとあなたの名前がエージェントの目にも触れず、機械的に後回しになるリスクがあります。
この点も意識し、こまめに連絡は取るようにしましょう。
6-6. 担当者が使えないと判断したら付き合わない
どんなに大手の優良エージェントでも、仕事のできない担当者は存在します。そういった担当に当たってしまったら利用をやめましょう。
具体的には下記に2つ以上当てはまったら、危険なので、担当を変えてもらうか、そのエージェントの利用を止めましょう。
付き合うべきではない担当者の特徴 |
|
2つ以上当てはまった場合、下記の方法で担当を変えるか、そのエージェント自体の利用を止めましょう。
担当を変えたい場合
担当者を変えたい場合は、問い合わせフォームに以下の文章を送りましょう。
件名:担当変更のご相談
いつもお世話になっております。(あなたの名前)です。
私は現在、(担当者名)様に転職サポートをして頂いており、熱心なアドバイスや求人紹介には大変感謝しております。
しかし、(担当者名)様の考える転職プランと、私の理想のキャリアプランにズレを感じており、ご本人にも何度か相談しましたが、改善も困難と考えております。
つきましては、もし可能でしたら、担当者を変更していただけないでしょうか。
お手数かけますが、何卒よろしくお願いいたします。
担当者に直接伝える方法もありますが、言いにくいと感じる方が多いです。
各社公式ページやマイページで問い合わせフォームを用意しているため、これを活用しましょう。
エージェント自体の利用をやめる場合
基本的に面談や面接の約束をしていないのであれば、連絡を無視すれば、問題ありません。
ただ、連絡がしつこく来る場合は、退会の手続きをしましょう。
エージェント自体の利用をやめる場合は、問い合わせフォームや担当者へのメールで、以下の文章を送りましょう。
件名:退会手続きのお願い
〇〇エージェント 〇〇様
いつもお世話になっております。(あなたの名前)です。
この度、転職活動を休止することとなり、それに伴い退会の手続きをお願いしたいです。
(担当者名)様には、親身に相談に乗っていただき、たくさんの求人をご紹介いただいたのですが、改めて自分のキャリアを考えた際に、もう少し今の職場で頑張ろうと思いました。
熱心にサポートして頂いたにも関わらず、申し訳ございません。
お忙しい中恐縮ですが、ご対応のほどよろしくお願い申し上げます。
退会にあたって、料金がかかるなどのペナルティは一切ありません。
6-7. 「推薦状を見せてほしい」と伝える
エージェントは応募の際に、企業にあなたの強みを客観的な視点で伝える推薦状をつけてくれます。
これについて、以下の理由で見せて欲しいと伝えてみましょう。
- 面接での自分の発言と違いが出ないか不安
- 改めて自分のアピールポイントを整理したい
見せてくれるかは担当によりますが、こうすることで、エージェントにとって「人事にしっかりアピールできるものを書かないと」というプレッシャーになります。
以下のように、定型文のような、手抜きの推薦文を出すエージェントもいますが、そういったことの防止になります。
(参考)ひどい推薦文の例
〇〇大学を卒業後、△△社にて営業職として5年勤務されていました。
コミュニケーション能力が高く、明るい方です。
ぜひ一度お会い頂きますよう、お願い申し上げます。
6-8. 「転職したら3年は辞めずに頑張りたい」と言っておく
エージェントに対して、「転職したら3年は辞めずに頑張りたい」と日頃から言っておきましょう。
先ほども紹介した通り、転職エージェントは、転職した人が早期退職すると、企業から受け取った手数料を返還する決まりがあります。
転職してもすぐ辞めそうな人は、結局売り上げにつながらない可能性が高く、エージェントにとってサポートするメリットが薄いです。
紹介される求人が減ることもあるため、こうした見られ方をしないためにも、長く続ける意思は示しておきましょう。
また、前職の不満のようなネガティブな話ばかりの人も、「文句ばかりで仕事が続かない人」という印象を持たれやすいです。
こうした話はしすぎないよう注意しましょう。
6-9. 最低限のマナーは守る
エージェントとのやり取りでは、面談の時間に遅れない、遅れる際は連絡を入れるのように、最低限のマナーは守りましょう。
こうした常識がないと、「マナーがない=企業にも悪印象を与える人材で内定の見込みが少ない」と判断され、対応の優先度を下げられます。
また、担当者も人間ですから、個人的な感情で、力の入れ具合が変わることも多いです。
応募する会社だけでなく、エージェントに対しても感謝の気持ちを持って、丁寧な対応を心がけましょう。
7. まとめ
NTTの年収を紹介してきましたがいかがでしたか?
改めてNTTの正社員の平均年収は1,023万円とIT /通信業界では高い水準で、同じ大手通信事業者などと比べても高くなります。
これから転職を目指す方は、NTTから内定を取るためにも、内定後に年収を上げてもらうためにも必ず転職エージェントを利用するようにしましょう。
下記3社はNTTへの転職に強く、NTTを目指す方が使うべきエージェントです。
以上を参考に、あなたが理想のキャリアを歩めることを心から祈っています。
(参考)NTTと競合他社の平均年収、年齢、勤続年数データの参照元
NTT | 「有価証券報告書」 |
NTTドコモ | 「サステナビリティレポート2023」 |
KDDI | 「有価証券報告書」 |
NTTデータ | 「有価証券報告書」 |