NTT中途採用の完全ガイド|応募前に知るべき注意点全てがわかる
「NTTは中途採用してる?」「中途でNTTに入社するにはどうすればいい?」など、日本電信電話株式会社(以下、NTT)の中途採用が気になっていませんか?
NTTは中途採用を行っていますが、人気企業で転職難易度もかなり高く、十分な対策が必要です。
また、社内からは悪い口コミもあるので、悪い面も理解して転職しないと入社後後悔することになります。
このページでは転職エージェントとして数多くの人の転職をサポートしてきた筆者が、NTTへ中途入社を目指す上で知っておくべき全てのことを以下の流れで解説します。
- NTTの中途採用情報|待遇・求人や申し込み方
- 中途入社先としてNTTはどうなのか
- NTTの社員からの口コミ・内部事情
- NTTはそもそもどんな会社か
- NTTの中途採用の面接想定質問40選と、面接・書類選考のポイント集【年齢別】
- NTTの中途採用に応募する際に絶対知っておくべきこと
- NTTへの中途採用で使うべき転職エージェント
最後まで読めば、NTTの中途採用の情報から、中途採用されやすくなるためのコツまでわかり、NTTへの転職で失敗しなくなるでしょう。
著者:I.J(現役転職エージェント)
1. NTTの中途採用情報|待遇・求人や申し込み方
NTTは、NTTグループの持株会社で、年間通して中途採用も行っています。
ここではNTTの中途採用について、どんな求人があるか、またどんな人物が求められているかを紹介します。
1-1. 中途採用職種
NTTの中途採用の職種は以下のみです。
研究開発職 | 情報・通信および、関連した基礎・基盤技術の研究開発 |
NTTは本社に所属している、「NTT研究所」でのみ募集を行っています。
具体的に出ていた求人を以下で紹介します。
Q.研究開発職以外の職種は募集しているのか?
A.いいえ、NTTグループの持株会社であるNTTの社員は、研究開発職を除くとグループ各社からの転籍者で構成されており、研究開発職以外のポジションは、公開求人では募集を行っていません。
1-2. 求人情報
過去に「JACリクルートメント」「LHH転職エージェント」「doda」といった大手転職エージェントや「採用ページ」で募集されていた求人情報をご紹介します。
研究開発職
求人概要 | 予定年収 | 勤務地 |
情報・通信技術に関わる研究開発職/Positions in R&D | 応相談 | 研究開発センタ(武蔵野、横須賀、厚木、筑波) NTT京阪奈ビル、品川 |
研究開発職ということもあり、勤務地は上記いずれかの研究所となります。
ただ、いずれの職種もNTTならではの高水準(平均年収1,023万円)の年収が期待できます。
また、上記職種へ応募する際は本人情報のほか、以下の3つが求められます。
- これまでのご研究内容
- これまでの研究歴(論文、発表などリストを含む)
- 弊社に入社後、担当したい研究内容など
1-3. 採用メッセージ、求められる人物像
NTT研究所では求める人物像として以下の4つを掲げています。
- 論理的に物事を考える力
- 視野の広さと柔軟な思考能力
- 何事にも主体的に取り組む力
- コミュニケーション力・人を巻き込むバイタリティ
研究所ということもあり、研究者としての素養に加え、組織人としてリーダーシップを発揮できる人材を求めていると言えます。
逆に言うと、上記のスキル・性格、実績がない場合、転職は難しく、たとえ入社できてもミスマッチがおき、後悔する可能性がありますから注意しましょう。
1-4. NTTへはどうやって応募すべきか
NTTに応募するには、以下の3つの方法がありますが、必ず転職エージェントを使い応募しましょう。
転職エージェントを使うべきなのは、以下の点でNTTの転職に有利になるからです。
- インターネット上に出ていない、NTTの非公開求人に応募できる
- NTTの傾向を踏まえた選考対策(面接対策、書類添削)をしてくれる
- NTT側にあなたの魅力を伝え、プッシュしてくれる
- 内定時に給与交渉をしてくれる
ページの後半で、転職エージェントについて詳しく解説をしますが、NTTに転職したい方が使うべきエージェントは下記の3社です。
これらに登録し、「NTTに転職したい」と伝え、サポートを受けましょう。
上記エージェントは先ほどNTTと比較した他社への転職にも強いので、他社に応募する際にも使えます。
2. 中途入社先としてNTTはどうなのか
中途採用を目指すべき?という方に向け、下記の観点でNTTを評価していきます。
社員からの評判 | ・「ワークライフバランス」「キャリア・成長」」に関する評価は人気企業と比較しても高い ・「職場の雰囲気面」で不満を持つ方も |
年収 | ・業界平均より高いだけでなく、一緒に検討される「NTTドコモ」「NTTデータ」「KDDI」と比べても高い |
中途入社難易度 | ・かなり高い(高度なスキルや経験があっても難しい)ので入念な準備が必要 |
それぞれの観点について解説します。
2-1. NTTの社員からの評判
口コミサイトをもとに社員からのNTTの評判をまとめると、下記の通りです。
評価 | |
待遇 | 3.2 |
ワークライフバランス | 4.1 |
キャリア・成長 | 3.7 |
やりがい | 3.8 |
職場の雰囲気 | 3.4 |
社員からの口コミ、他の人気企業との比較を簡単にまとめると、以下の通りです。
- ◎ワークライフバランスがトップクラスに充実している
- ◎裁量労働制となる場合が多く、働き方に柔軟性がある
- ◯時間はかかるが、社会的なインパクトが大きい仕事に携われることが多い
- △各種の稟議に時間を要する場合が多い
社員からの口コミについては「3.NTTの社員からの口コミ・内部事情」でより深掘りしますから、気になる方は読み進めましょう。
NTTとあわせて検討される企業との比較
NTTとあわせて検討されてるのが、以下の企業です。
それぞれの会社の社内からの評価を比較すると以下の通りで、最高得点を赤字にしています。
待遇 | ワークライフバランス | キャリア・成長 | やりがい | 職場の雰囲気 | |
NTT | 3.2 | 4.1 | 3.7 | 3.8 | 3.4 |
NTTドコモ. | 3.6 | 4.0 | 2.9 | 3.5 | 3.3 |
KDDI. | 3.6 | 3.6 | 2.9 | 3.5 | 3.0 |
NTTデータ. | 3.8 | 3.6 | 3.4 | 3.9 | 3.6 |
同じNTTグループのNTTデータやNTTドコモなどと併せて検討される方が多いです。
ただし、基本的に働いている方はNTTグループ各社からの転籍者かNTT研究所で働く研究者となります。
私が転職エージェントとして聞いた実際の社員の声
私が転職エージェントとして働く中でも、元社員の方から、以下の点でワークライフバランスや成長環境に恵まれているという声をよく聞きます。
- 裁量労働制なので、プライベートとの両立が図りやすい
- 研究に打ち込みやすい環境が整えられている
ただ、50歳を境にグループ会社への出向するケースが多いため、キャリアが不安という声もあがっています。
過去にサポートした中でも、「もっと長期的に研究に取り組める組織に移りたい」との理由で転職を希望される方もいたため、この点には注意しましょう。
2-2.NTTの平均年収
NTTの平均年収は、1,023万円です。
一緒に検討される大手企業と比較すると下記の通りで、同じ大手通信会社と比べても高くなります。
平均年収 | 平均年齢 | 平均勤続年数 | 待遇の口コミ評価 | |
NTT | 1,023万円 | 41.9歳 | 16.5年 | 3.2 |
NTTドコモ. | 882万円 | 39.5歳 | 14.6年 | 3.6 |
KDDI. | 986万円 | 42.2歳 | 17.2年 | 3.6 |
NTTデータ. | 905万円 | 39.9歳 | 14.6年 | 3.8 |
※各社最新のIR情報・就職情報サイト・口コミサイトを参考に作成
年齢別の給与水準
口コミサイトを元に集計すると、NTTの年齢別の給与の平均値は以下の水準です。
25歳 | 450万円~500万円 |
30歳 | 550万円~600万円 |
35歳 | 700万円~750万円 |
40歳 | 800万円~850万円 |
45歳 | 900万円~950万円 |
50歳 | 950万円~1,000万円 |
役職、残業時間によっても左右されますが、平均すると、上記の水準になります。
2-3. NTTの中途採用難易度
NTTへの転職難易度は「かなり高い(高度なスキルや経験があっても難しい)」です。
そもそも中途採用は積極的に行なっておらず、高い知名度や、安定性などから、転職人気企業ランキング上位の常連で、高い倍率を勝ち抜かなければいけません。
そのため、以下を徹底しないと合格は難しいでしょう。
- 自分の経験、スキルに合ったポジションに応募する
- 求める人物像を理解し、活躍できる人材であることをアピールする
- 過去の傾向を分析し、面接・選考対策を徹底的に行う
3. NTTの社員からの口コミ・内部事情
改めて、NTT社員からの口コミ、他の人気企業との比較をすると以下の通りです。
評価 | |
待遇 | 3.2 |
ワークライフバランス | 4.1 |
キャリア・成長 | 3.7 |
やりがい | 3.8 |
職場の雰囲気 | 3.4 |
この章ではそれぞれの項目でどんな口コミがあったかを、内部事情を合わせて解説します。
端的にまとめると下記のメリット・デメリットがあるといえます。
- ◎ワークライフバランスがトップクラスに充実している
- ◎裁量労働制となる場合が多く、働き方に柔軟性がある
- ◯時間はかかるが、社会的なインパクトが大きい仕事に携われることが多い
- △各種の稟議に時間を要する場合が多い
3-1. 待遇に関する口コミ
- 待遇に関しては業界平均よりも高いため、大きな不満を持つ方は少ない
- 若手のうちは給与に満足できないという方も多いが、福利厚生が手厚いため可処分所得は多い
- 裁量労働制で働く方が多く、残業代はないと考えた方が良い
待遇に関しては、日系のIT /通信企業としては高い方であるため、大きな不満はないという方が多いです。
ただ、研究所を中心に、他のNTTグループの社員や外資系企業と比較すると物足りないと話す方もいます。
年功序列の色が強く、職責によって給与が決まっているので、年次での昇給額は多くないです。
また、キャリアの早い段階で裁量労働制となるため、残業代は出ないと考えましょう。
そして、住宅手当などの手当が厚く、手取り額以上の生活ができているという声は多いです。
この他、50代で役職定年となり、以降はグループ会社への転籍が多くなります。
参考:役職別の年収目安
NTTの役職ごとの年収目安は以下の通りです。
役職目安 | 年収目安 |
一般2級 | 450万円~500万円 |
一般1級 | 550万円~600万円 |
エキスパート3 | 700万円~750万円 |
エキスパート2 | 800万円~850万円 |
エキスパート1 | 850万円~900万円 |
参事B | 1,000万円~1,050万円 |
参事A | 1,100万円~1,100万円 |
参与B | 1,350万円~1,400万円 |
参与A | 2,000万円 |
理事 | 3,000万円 |
取締役 | 5,300万円 |
3-2. ワークライフバランスに関する口コミ
- 組合が強いこともあり、有給休暇の取得はしやすい
- 裁量労働制が主でリモートワークも定着しているため、時間の融通がききやすい
- 一部の部署や役職ではハードワークとなることも
NTTにはワークライフバランスが良いと話す職員が多いです。
まず多い口コミは、有給休暇の取得がしやすいというものです。
特にNTTは労働組合が強いこともあり、スタッフの間はほぼ100%有給休暇の取得が可能です。
また、裁量労働制の社員がほとんどで、仕事の調整ができている場合は午後から出社する方もいます。
そして、コロナ禍を経てリモートワークが定着したため時間の調整はしやすいです。
ただ、以下のような部署や役職になるとハードワークとなる場合もあります。
- 開発職:研究所の中でも、基礎研究の研究員に比べるとハードワーク
- 管理職:スタッフ時代に比べるとハードワークで長時間の残業や土日の出社することもある、管理職になると会議が増える
会社全体の残業時間の平均は19時間ですが、部署・役職によってはハードワークが必要です。
3-3. 成長・キャリアアップに関する口コミ
- 研修制度やOJTといったキャリア支援は非常に手厚い
- 研究者が多く在籍しており、専門的な知識へのアクセスがしやすい
- 報告業務が多く、事務作業に追われることも
NTTには成長・キャリアアップ面で満足している方が多いです。
まず、研修制度やOJTが充実していると話す方が多く、海外転勤や留学などの機会も充実しています。
研究職の割合が多いこともあり、社内には高レベルな専門性を持った方が多いです。
研究のための予算も豊富で、腰を据えて研究に集中できるという声もありました。
ただ、報告業務が多く、事務処理が多い点に不満を持つ方はいました。
上記の点でNTTには成長・キャリアアップの環境が揃っており、自ら考え、積極的に動いている人は活躍しやすいということに注意しましょう。
3-4. やりがいに関する口コミ
- 業務を通して社会貢献や大きな影響をもてる
- サービスとして普及すると規模の大きさゆえに達成感があるが、サービスに落とし込まれるまでに時間はかかる
- 周囲には優秀な人が多く刺激になるとの声も
NTTにはやりがいを持って働いている方が多いです。
まず多い口コミは、携わった研究が社会的な影響を持つことがあるというものです。
研究所の勤務の方が多いことから、提出した論文など自身の名前が残ったり、基礎研究をはじめ、ビジネスへの落とし込みなど様々な経験を積むことができたと話す方もいます。
ただ、大きな組織であるため稟議に時間がかかることと、そもそも事業は子会社の各社にて実行するため、時間を要すると話す方が多いです。
この他、周囲には優秀な人が多く刺激になると話す方が多いです。
3-5. 職場の雰囲気・人間関係に関する口コミ
- 組織体制は官僚的と話す方が多い
- 意思決定までのプロセスが複雑で時間もかかる
- 年功序列の色合いが強いが、評価制度の改革で今後の組織風土に変化が出る可能性も
職場の雰囲気・人間関係に関しては、元の母体が国営企業だったこともあって官僚的とする方は多いです。
NTTは組織規模が非常に大きいこともあり、意思決定までに時間がかかると話す方が多いです。
そのため、会議が非常に多く、管理職になるとその傾向は強くなります。
また、NTTは持株会社ということもあり、研究所の職員以外はグループ各社からの転籍者が占めています。
企業文化としては年功序列の色が強い傾向がありますが、専門性や成果に重きを置く評価制度に変わったため、今後の組織風土は変わる可能性があります。
参考:NTTから転職で出ていく人の事情やキャリア
NTTは、安定した雇用体系、高い報酬から長く働く人がほとんどです。
しかし、研究職として入所した場合、50歳でグループ会社へ出向となる、研究だけでなく製品やサービスへの実装にも興味を持った理由で転職を検討されています。
入社する社員のポテンシャルの高さから、大学などの研究機関やその他民間企業の研究職などに転職する人が多いです。
4. NTTはそもそもどんな会社か
引用:Google Maps
改めて日本電信電話株式会社(NTT)は、国内最大規模の情報通信産業グループの持株会社です。
傘下には、NTTドコモ、NTT東日本、NTT西日本、NTTデータなどがあります。
なお、NTTでは上記のグループ会社の経営戦略やNTT研究所での研究開発を担っています。
会社ホームページ:https://group.ntt/jp/
4-1. 会社概要
社名 | 日本電信電話株式会社 NIPPON TELEGRAPH AND TELEPHONE CORPORATION |
設立 | 1985年4月1日 |
代表者 | 島田 明 |
従業員数 | 2,492人 |
本店所在地 | 東京都千代田区大手町一丁目5番1号 大手町ファーストスクエア イーストタワー |
事業内容 | 総合ICT事業、地域通信事業、グローバル・ソリューション事業、その他(不動産、エネルギーなど) |
4-2. 事業内容
NTTはNTTグループの主要各社の持株会社で、NTTグループ全体の戦略策定や基礎研究などを行っています。
そして、主な傘下は以下の通りとなっています。
会社名 | 主な事業領域 |
・NTT ・NTT西日本 |
地域通信事業 |
・NTTドコモ | モバイル通信事業 |
・NTTデータ | データ通信事業 |
・NTT Ltd. ・NTTコミュニケーションズ |
長距離・国際通信事業 |
・NTTアーバンソリューションズ など | その他通信事業 |
4-3. トップメッセージ
引用:NTT
NTTは、総合ICT事業や地域通信事業を展開し、通信インフラを支える企業として成長を続けてきました。
2024年度上半期決算では、営業収益が6兆5,906億円と4年連続で増収を達成し、過去最高を更新しました。
一方、営業利益や当期利益は前年同期比で減少しましたが、グローバル・ソリューション事業やスマートライフ事業といった成長分野は順調に拡大しています。
今後は、顧客基盤の強化とネットワーク品質向上に取り組みながら、成長分野のさらなる拡大を目指します。
年間計画として、営業収益13兆4,600億円、営業利益1兆8,100億円、当期利益1兆1,000億円の達成に向け、着実に取り組んでいく方針です。
4-4. 今後の事業展開
2023年5月に、NTTグループ中期経営戦略「New value creation & Sustainability 2027 powered by IOWN」を発表しています。
そして、以下の3つを中期経営戦略の取り組みの柱としています。
- 新たな価値の創造とグローバルサステナブル社会を支えるNTTへ
- お客様体験の(CX)高度化
- 従業員体験の(EX)高度化
具体的には以下の通りとなっています。
新たな価値の創造とグローバルサステナブル社会を支えるNTTへ
- IOWNによる新たな価値創造(構想から実現へ)
- データ・ドリブンによる新たな価値創造
- 循環型社会の実現
- 事業基盤の更なる強靭化
お客様体験の(CX)高度化
- 研究開発とマーケティングの融合
- お客さま体験(CX)を重視したサービスの強化
従業員体験の(EX)高度化
- オープンで革新的な企業文化へ
- 自律的なキャリア形成への支援強化
- 全世界の従業員の家族を含めたサポートプログラム の強化・充実
お客様体験の(CX)高度化の詳細にて語られている通り、当ページで紹介している持株会社のNTTにおいて、研究開発推進機能とマーケティング機能、アライアンス機能を融合・強化に注力しています。
また、以下のようにグループ全体で最新技術などに大規模な投資計画を実行予定となっています。
- データセンター基盤の更なる拡張とIOWN技術の導入による高度化を推進~ 約1.5兆円以上/5年
- 「グリーンエネルギー × ICT」で実現するグリーンソリューションを推進~ 約1兆円/5年
- デジタルビジネス等に 約3兆円以上/5年
これらを踏まえると、研究開発職のみを募集しているNTTにおいては、通信技術等の研究に腰を据えて取り組める方、新設されたマーケティング部門などと商用化に向けて適切なコミュニケーションが取れる方が向いています。
4-5. NTTグループについて
NTTグループは、当ページで紹介している持株会社「日本電信電話株式会社(NTT)」を筆頭としたグループ会社です。
日本電信電話株式会社は、官営の電話通信事業を引き継ぐために、1952年に創業した「日本電信電話公社(通称:日本電電)」をルーツに持っています。
そして、1985年に公社民営化のため、「日本電信電話株式会社(NTT)」が誕生しました。
その後、政府措置により1999年にNTTを持ち株会社として再編が命じられたのを機に、「NTT」や「NTT西日本」をはじめとする、NTTグループが誕生しました。
現在のNTTグループの体制は以下の通りとなっています。
会社名 | 主な事業領域 |
・NTT ・NTT西日本 |
地域通信事業 |
・NTTドコモ | モバイル通信事業 |
・NTTデータ | データ通信事業 |
・NTT Ltd. ・NTTコミュニケーションズ |
長距離・国際通信事業 |
・NTTアーバンソリューションズ など | その他通信事業 |
ただ、繰り返しになりますが、NTT研究所の「研究開発職」以外の中途採用は積極的に行なっておらず、非常に狭き門です。
採用ページでも日本電信電話株式会社(NTT)という、会社単体としての募集ページはなく、グループ各社の応募ページのみが掲載されているので、経歴を送りうまくフィットすればチャンスがあるかもしれない、という程度です。
研究職も含め「日本電信電話株式会社(NTT)」への転職を希望する場合は、ハイクラスな求人が集まる下記エージェントに相談しましょう。
5. NTTの中途採用の面接想定質問40選と、面接・書類選考のポイント集【年齢別】
この章では、NTTの中途採用選考でアピールすべきポイントや、面接の想定質問を紹介します。
5-1. NTTの中途採用で聞かれる想定質問40選
NTTの面接を想定して、想定質問を作成しました。年齢別に以下のように40個用意しましたので、準備しましょう。
このページでは、どの企業でも聞かれるような、一般的な質問はあえて入れませんでした。
一般的な質問や、答え方を「プロ直伝!転職面接の質問99例の答え方とわかりやすく伝える全ノウハウ」でまとめていますので、合わせてしっかり準備しましょう。
全ての人が準備すべき質問10個
- これまでの研究・開発経験で、最も成果を上げたプロジェクトとその具体的な役割について教えてください。
- NTT研究所の研究領域(AI、量子コンピューティング、光通信技術等)において、どの分野に自身の専門性を活かせると考えますか?
- 研究テーマや開発方針の策定時に、どのように問題を定義し、解決策を設計しましたか?
- 論文執筆や学会発表において工夫した点、特に力を入れたポイントを教えてください。
- NTT研究所の「社会課題解決」に向けた技術開発に、どのように貢献したいと考えていますか?
- これまでの研究で得た知見や成果を、どのように実用化や事業化へつなげる意欲がありますか?
- チームでの共同研究や他企業・学術機関との連携経験があれば、その際の役割や成果について教えてください。
- 研究を進める上で直面した困難な課題と、その際の具体的な解決プロセスについて教えてください。
- 今後の研究開発で取り組みたいテーマや技術領域について、具体的な考えを教えてください。
- NTTの「R&D戦略」や「IOWN構想」について、どのような点に共感し、自身の研究がどう貢献できると考えますか?
若手社員(第二新卒〜30歳前後)が準備すべき質問10個
- 大学や大学院で取り組んだ研究テーマと、その成果について具体的に教えてください。
- 新しい技術や研究手法を学び、取り入れた経験があれば教えてください。
- 研究計画の立案から実行において、自身が工夫した点や課題解決のプロセスを教えてください。
- NTT研究所の最新技術や研究成果に興味を持ったものと、その理由を教えてください。
- 論理的に仮説を立て、検証した経験について具体的に教えてください。
- 研究活動で得た知識や技術を、NTT研究所のどの分野で活かしたいと考えていますか?
- 新しい研究環境やテーマにどのように適応し、成長しようと考えていますか?
- 研究活動で失敗や課題に直面した際、どのように解決しましたか?具体例を教えてください。
- 共同研究やグループ活動の中での自身の役割や貢献について教えてください。
- 今後NTT研究所で取り組みたい研究分野や目標を具体的に教えてください。
中堅社員(30代〜40歳前後)が準備すべき質問10個
- これまでの研究開発活動で、技術的なブレークスルーや社会的インパクトを生んだ成果について教えてください。
- NTT研究所の「IOWN構想」や「次世代通信技術」において、どのような貢献ができると考えていますか?
- 研究成果を特許や技術ライセンスに結びつけた経験があれば、具体的に教えてください。
- 複数の研究テーマを並行して進めた経験と、優先順位の付け方について教えてください。
- 他部門や外部機関との共同研究での役割や成果、意識したことを教えてください。
- 研究成果の事業化や社会実装を見据えた取り組みを進めた経験について教えてください。
- NTT研究所が掲げる「革新的技術開発」の推進において、あなたの専門分野がどう貢献できるか教えてください。
- 研究テーマや技術方針の選定にあたり、どのような視点や判断軸を重視していますか?
- 後輩やチームメンバーの育成に取り組んだ経験があれば、その方法や成果を教えてください。
- 今後、NTT研究所で取り組みたい研究分野や技術開発のビジョンを教えてください。
管理職・シニア(40代以上)が準備すべき質問10個
- これまでの研究マネジメント経験の中で、最も大きな成果を上げた事例を教えてください。
- NTT研究所の「長期的ビジョン」や「IOWN構想」に対して、どのようなリーダーシップを発揮できますか?
- 複数の研究チームやプロジェクトを統率し、成果を最大化した経験について教えてください。
- 研究成果を事業化・社会実装に導くための取り組みや、その際の課題について教えてください。
- 研究テーマの方向性を決定する際、どのような戦略や判断軸を重視していますか?
- グローバルな技術動向を踏まえて、NTT研究所の研究開発で優先すべき領域について考えを教えてください。
- 次世代の研究者育成に向け、意識している取り組みや方針を教えてください。
- 予算やリソースの制約がある中で、研究開発を最大限に推進するための工夫について教えてください。
- NTT研究所の強みを活かし、社会課題解決や新規技術の創出に向けたビジョンをどう描いていますか?
- 今後、研究所全体の技術力向上や組織改革にどのように取り組み、リーダーシップを発揮したいですか?
5-2. NTTの中途採用選考でアピールすべきポイント
NTTへの転職を目指す人がアピールすべきことを、以下の4つに分けて紹介します。
- 全ての人がアピールすべきポイント
- 若手社員(第二新卒〜30歳前後)がアピールすべきポイント
- 中堅社員(30代〜40歳前後)がアピールすべきポイント
- 管理職、シニア(40代以上)がアピールすべきポイント
1. 全ての人がアピールすべきポイント
面接の質問に答える際や、職務経歴書を書く際は、以下のポイントを意識し、アピールすると良いでしょう。
- 技術革新への理解
- 社会基盤を支える意識
- データ利活用の実績
技術革新への理解
NTT研究所は「IOWN構想」など次世代通信技術の革新に取り組んでいます。
新技術やトレンドへの理解を示し、自身の知識や経験がどのように貢献できるかを具体的に伝えましょう。
例えば、新技術に関わった経験や成果があれば、それを詳しく説明することが効果的です。
社会基盤を支える意識
NTTは通信インフラを支える企業として、社会基盤の維持・発展に寄与する使命があります。
自身の研究成果や技術が社会にどう貢献するのかを明確に示し、責任感の強さをアピールしましょう。
公共性の高い業務や社会課題解決に取り組んだ経験があれば効果的です。
データ利活用の実績
ビッグデータやAIの活用は、NTT研究所が注力する分野の一つです。
過去の職務や研究でデータ解析・利活用を行った具体例を挙げ、そのスキルがどのように研究所の技術開発に活かせるかを示しましょう。
2. 若手社員(第二新卒〜30歳前後)がアピールすべきポイント
若手社員でNTT研究所への転職を目指す方は、以下のポイントも伝えられるようにしましょう。
- 最先端技術への吸収力
- 論理的な研究プロセス
- チームでの協働姿勢
最先端技術への吸収力
NTT研究所では、AIやIoT、量子技術など新しい技術分野が求められています。
若手社員は学びの姿勢と技術習得への意欲を示すことが重要です。
大学や前職での技術習得経験や興味を具体的に伝えましょう。
論理的な研究プロセス
研究では、課題を論理的に整理し解決する能力が求められます。
研究活動で直面した課題に対してどのように仮説を立て、解決したのか具体的に説明しましょう。
過程を示すことで、課題解決力を伝えられます。
チームでの協働姿勢
若手社員にはチームの一員としての協働力が重視されます。
研究チームや他メンバーとどのように連携し、成果を出したかを具体的に伝えましょう。
柔軟性や協調性をアピールすることが効果的です。
3. 中堅社員(30代〜40歳前後)がアピールすべきポイント
30代〜40歳前後の中堅社員の方は、以下のポイントを意識しましょう。
- 研究開発プロジェクトのマネジメント力
- 技術の実用化への取り組み
- 異分野・他機関との連携力
研究開発プロジェクトのマネジメント力
中堅社員には、プロジェクト全体の進行管理が求められます。
過去の研究プロジェクトでスケジュールやリソースを管理し、成果を出した経験を示しましょう。
具体的なエピソードがあると説得力が高まります。
技術の実用化への取り組み
NTT研究所では、技術の社会実装や実用化が重要視されます。
研究成果が製品化やサービス展開につながった具体例があれば伝えましょう。
研究の意義と結果が評価されます。
異分野・他機関との連携力
異分野や他機関と連携し、成果を最大化する役割が求められます。
共同研究や協業プロジェクトで果たした役割や成果を具体的にアピールしましょう。
4. 管理職、シニア(40代以上)がアピールすべきポイント
40代以上の方は以下のポイントも意識しましょう。
- 組織を導くリーダーシップ
- 長期的な技術戦略の構築力
- 生産性向上と組織運営の工夫
組織を導くリーダーシップ
管理職には、チームや組織全体を統率し目標達成を導く力が求められます。
大規模なプロジェクトや研究チームを率いた経験や成果を具体的に伝えましょう。
長期的な技術戦略の構築力
NTT研究所では「IOWN構想」のような長期的な戦略が重視されます。
自身が関わった技術ロードマップの策定や戦略構築の経験を示しましょう。
生産性向上と組織運営の工夫
組織全体の生産性向上や業務効率化の取り組みも重要です。
業務改善やリソース最適化の具体例を伝え、組織運営能力を示しましょう。
6. NTTの中途採用に応募する際に絶対知っておくべきこと
NTTへ転職する際に重要なことは、自分で申し込まず、「転職エージェント」を使い応募することです。
転職エージェントとは、登録をすると完全無料で転職相談に乗ってくれて、企業の求人紹介から面接のセッティング、給与交渉など転職に必要なサポートをしてくれるサービスのことを指します。
使うべきなのは、下記の4つの理由でNTTへの転職に有利になるからです。
- NTTの非公開求人に応募できる
- NTTの傾向を踏まえた選考対策をしてくれる
- NTT側にあなたの魅力を伝え、プッシュしてくれる
- 内定時に給与交渉をしてくれる
4つの理由を1つずつ解説します。
6-1. NTTの非公開求人に応募できる
転職エージェントは、企業の採用ページや求人情報サイトに乗っていない非公開の求人を複数持っていて、NTTの非公開求人を持っている可能性もあります。
非公開の求人になるのは、一般的に下記のような求人で、総じて「働く上で好条件の求人」が多いです。
- 人気なポジションでインターネットに出すと応募が殺到してしまう
- 重要なポジションで、外部には求人を出していることを知られたくない
- 今、その会社で働いている人が嫉妬するような条件の求人
また、求人を持っていなくても、あなたの希望とスキルが合えば、転職エージェントが企業に営業してくれるケースもあります。
NTTに行きたい場合は、転職エージェントに相談することで、求人の選択肢を大きく増やせますから、自分で探さず、必ず転職エージェントに相談しましょう。
6-2. NTTの傾向を踏まえた選考対策をしてくれる
大手転職エージェントだと、NTTや同業他社に複数の転職希望者を転職させているため、選考を突破するノウハウが溜まっていて、それを元にサポートをしてくれます。
過去の面接の傾向を踏まえ、模擬面接をしてくれたり、書類や面接で何をアピールすべきかを一緒に考えてくれます。
さらに面接前には、面接官の肩書きや、特に重視される点を教えてくれることもあるので、転職エージェントを使っていない人よりも面接を有利に進められます。
6-3.NTT側にあなたの魅力を伝え、プッシュしてくれる
転職エージェントは、人事担当者ともやりとりをしていて、面接や書類では伝わらないあなたの魅力をアピールしてくれます。
企業としては、よくわからない人物よりも、転職エージェントのお墨付きのある人の方が安心して採用できるので、転職エージェント経由だとそれだけで選考に有利になることも多いです。
腕のいいエージェントが担当の場合、面接に失敗しても、エージェントがプッシュしてくれ、結果が覆るということもよくあります。
6-4. 内定時に給与交渉をしてくれる
内定した後も、企業とのやりとりは転職エージェントが間に入ってくれます。
給与交渉などの言いにくいことも転職エージェント経由で相談でき、交渉もしてもらえるので、エージェント経由の方がより良い条件で転職しやすいです。
以上の4つの理由で、NTTやその他企業に転職する際は、必ず転職エージェントを使うようにしましょう。
7. NTTへの中途採用で使うべき転職エージェント
NTTの転職を目指す際に使うべきエージェントは下記の3つです。
この3つに登録し、NTTやその他希望する企業に転職したいと相談しましょう。
これらを選んだ理由は下記3つです。
- 大手で求人数も多く、NTTの求人も持っている可能性が高い
- NTTへの転職を有利にするためのノウハウを持っている
- 提案力・交渉力が高く、転職の強い味方になってくれる
一つずつ解説していきます。
7-1. JACリクルートメント
「JACリクルートメント」は、ハイクラス専門の転職エージェントです。
ハイキャリアの転職で真っ先に名前が上がる老舗で、企業側も「管理職」「高待遇の専門職」などハイクラスな求人はJACにだけ相談していることも多いです。
NTTの中でも、年収800万円以上のポジションを狙う方は、必ず使っておきましょう。
ただし、ハイクラスな人材でないと判断されると十分なサポートを受けられませんので注意しましょう。
JACリクルートメント公式ページ:https://www.jac-recruitment.jp/
7-2. LHH転職エージェント
「LHH転職エージェント」は、世界的に有名な大手人材会社アデコの運営する、ハイクラス向けの転職エージェントです。
サポートを受けた利用者は、平均で年収を約100万円上げていて、年収アップの転職に強みを持ちます。
これまでの経験を活かしつつ、今よりポジション、年収を上げる転職がしたい方には特におすすめです。
LHH転職エージェント公式ページ:https://jp.lhh.com
7-3. doda
「doda」はパーソルキャリアが運営する、業界トップクラスの実績と豊富な求人を持つ転職エージェントです。
求人数・提案力・交渉力・サポート全てが高水準で、非常にバランスがよく、当たり外れが少ないエージェントとも言えます。
過去のサポート実績から社内にデータやノウハウが蓄積されているだけでなく、企業とのパイプも強いので、人気企業を目指すなら一度は相談しておきましょう。
doda公式ページ:https://doda.jp/
8. まとめ
NTTの中途採用について、採用情報から、注意点、転職のコツまで紹介してきましたがいかがでしたか?
NTTは、中途採用を行っており、転職先としても人気企業です。
ワークライフバランスや成長環境・やりがいが充実した会社ですが、組織風土面で一部不満の声も出ていることに注意しましょう。
またNTTへの中途入社を目指す方も、転職難易度が高いことには注意が必要です。自分一人で動かずに、下記の転職エージェントに相談し、サポートを受けましょう。
あなたの転職がうまくいくことを心から祈っています。
(参考)NTTと競合他社の平均年収、年齢、勤続年数データの参照元
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NTTドコモ | 「サステナビリティレポート2023」 |
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