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介護士の転職

介護職の職務経歴書完全ガイド|例文・テンプレート付きで書き方が丸わかり

「介護職の職務経歴書の書き方は?」「そのまま使えるテンプレートが欲しい」など、介護職の職務経歴書について気になっていませんか?

ネット上に介護職の書き方のノウハウはたくさんありますが、多くの採用現場を見てきた経験からすると、誤った情報も多いので注意しましょう。

このページでは、介護業界で10年以上働き、自らも5回以上の転職経験のある筆者が、介護職の職務経歴書について、以下の流れで解説します。

  1. 介護職の職務経歴書をつくる3ステップ
  2. 介護職の職務経歴書の書き方【見本・例文付き】
  3. 無料ダウンロード可|介護職の職務経歴書のテンプレート集
  4. 職務経歴書の提出時のポイント
  5. 最高の状態で応募するには、プロの添削は必須

全て読めば、介護職の職務経歴書は、具体的にどう書くのが正解か、レベルアップの秘訣までがわかり、職務経歴書で失敗しなくなるでしょう。

著者:S.N(介護業界で5回以上の転職経験を持つ)
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ij
30代で1児の母。新卒から10年以上介護職として働き、老健・サ高住・デイサービスなど様々な業態を経験。

その中で5回以上転職しており、ハズレ職場を引いて2週間で辞めた経験も持つ。

無料なのをいいことに、エージェントをはじめとした転職サービスは片っ端から使ってきたため、オタク並みに詳しい。

現在は、都内の施設でケアマネをしつつ、副業で介護職専門のライターとしても活躍中。

1. 介護職の職務経歴書をつくる3ステップ

職務経歴書は、あなたのこれまでの職歴やスキル、自己PRをまとめた書類で、中途採用では履歴書と一緒に提出が求められます。

介護職の職務経歴書

「これまで何をしてきたか」「何ができる人なのか」を書き、自分を売り込むカタログのような存在です。

職務経歴書のゴールは、採用側にあなたが「マッチした、長く活躍できる人材」と思わせることです。

そのためにも、書くにあたって以下の3ステップを意識しましょう。

  1. 応募先が、どんな人材を求めているかを知る
  2. 求める人材にあった自分の経験・強みを洗い出す
  3. マッチした経験・強みを強調してつくる

STEP1.応募先が、どんな人材を求めているかを知る

まずは、求人や採用ページにある以下の情報をもとに、応募先がどんな人材を求めているかを知りましょう。

  • 求める人物像
  • 必須条件、歓迎条件
  • 具体的な仕事内容(同じ経験があったり、即戦力になれそうな人が求められる)
  • 法人・施設の理念や職場の魅力(そこに共感できる人が求められる)

求人には、こうした「どんな人が欲しいか」の情報がたくさん含まれています。

まずはこれらを丁寧に読み込んで、どこを目指してアピールすべきかをつかみましょう。

STEP2. 求める人材にあった自分の経験・強みを洗い出す

次に、自分が応募先が求める人材と、アピールできる経験や強みがないか、これまでの職歴を振り返りましょう。

【例】

求める人物像「リーダーシップを発揮できる方」

「1日の流れを決めたり、現場を仕切った経験」「行事やレクを中心になって進めた経験」などを振り返る

大きな成果を上げていなくても、工夫して取り組んだ経験があれば通用するので、細かく洗い出しましょう。

STEP3. マッチした経験・強みを強調してつくる

次に、求める人物像にあった経験・強みを、自己PRに盛り込むなど、強調した職務経歴書を作りましょう。

応募先と関係ない強みまで、あれもこれもとアピールする人がいますが、それでは採用担当に刺さりません。

応募先に合った経験・強みをアピールすれば、自社に合った人材とみなされ、普通に面接に進めるようになります。

具体的な作り方について、次から詳しく解説していきます。

2. 介護職の職務経歴書の書き方【見本・例文付き】

次に、具体的な介護職の職務経歴書の書き方について解説していきます。

どの業界・職種も同じですが、介護職でも、職務経歴書は以下の5ブロックで作るのが定番です。

職務経歴書の構成

それぞれ、意識すべきことや記入例を解説していきます。

  1. タイトル・日付
  2. 職務要約
  3. 職務経歴
  4. 活かせる資格・スキル
  5. 自己PR

①タイトル・日付

タイトル

最初に大きめのフォントで「職務経歴書」とタイトルを中央揃えで入れます。

そして、その下に右端揃えで氏名と日付を入れます。

日付は、提出方法によって以下を入れましょう。

  • メールで提出:送付日
  • 郵送で提出:投函日
  • 面接時に持参:面接日

②職務要約

介護職の職務要約

職務要約は、あなたが「どんな仕事をしてきたか」のあらすじです。

200~300文字で、以下2点を入れた内容で書きましょう。

  1. これまでの職歴(どこで、どれだけの期間、何をしてきたか)
  2. 応募先にとって魅力を感じる経験・スキル・実績のアピール

最初に読まれるつかみの部分で、ここで合わないと判断されると、その先は読んでもらえません。

求人票をしっかりチェックして、求める人物像に合った強みをアピールしましょう。

介護職の例文

求められる人物像が「チームワークを大切にできる方」の場合
特別養護老人ホームで10年間勤務し、要介護3~5の利用者を担当しました。日常生活の介助に加え、夜勤や緊急時対応など幅広く経験。看護師やケアマネジャーとの連携を重視し、申し送りや会議で情報を整理して共有しました。チーム全体で協力しながら、利用者が安心して生活できる環境づくりに取り組んできました。
求められる人物像が「一人ひとりに合わせたケアができる方」の場合
グループホームで6年間勤務し、定員18名の少人数ケアを経験しました。利用者ごとに生活習慣や好みを尊重し、掃除や調理を一緒に行うなど役割を持っていただく工夫を実施。認知症の方には同じ職員が繰り返し声をかけ、安心して日常を過ごせるよう支援しました。小さな変化に気づき、きめ細かなケアを心がけてきました。
求められる人物像が「リーダーシップを発揮できる方」の場合
介護老人保健施設で12年間勤務し、ユニットリーダーとしてスタッフのシフト調整や業務分担を担当しました。新人教育にも力を入れ、基本動作を一緒に確認しながら指導することで独り立ちまでをサポート。事故防止や感染対策のミーティングを主導し、チーム全体で安全性を高める取り組みを進めてきました。

③職務経歴

介護職の職務経歴

職務経歴では、あなたがこれまで、どこでどんな仕事をしてきたかを具体的にまとめていきます。

ここで最低限入れいるべき内容は、以下の3つです。

  1. どれだけの期間、どんな施設で働いていたか
  2. どんな仕事をしていたか
  3. 働く中で何を心がけていたか

応募先で活かせる内容があれば、仕事の中で学んだことも書くと好印象です。

過去の勤め先の情報は全て必要ですが、その他仕事内容などは経歴の中から全てを書く必要はありません。

応募先の求める人材に合わせて、アピールできそうな内容を選んで書いていきましょう。

書くこと1. どれだけの期間、どんな施設で働いていたか

履歴書のように勤めていた施設名を出すだけでなく、採用担当が具体的にイメージしやすいように書きましょう。

施設や事業所は、運営元の法人や会社名も省略せずに書きましょう。

また、以下の情報を入れることで、どんな現場で、どんな役割の中で仕事をしていたかが伝わりやすくなります。

  • 施設の種類(特別養護老人ホーム/有料老人ホーム/グループホーム/デイサービス など)
  • 定員数(利用者の人数)
  • 職員数
  • 雇用形態

介護職の例文

×悪い例
〇〇ホーム(2018年4月~2022年3月)
介護士として勤務。
◯良い例
どんな職場にいたかイメージしやすい
社会福祉法人△△会〇〇特別養護老人ホーム(2018年4月~2022年3月)
【施設種別】特別養護老人ホーム
【定員】入所80名、ショートステイ20名
【職員数】介護職員30名、看護師5名
【雇用形態】正社員

書くこと2. どんな仕事をしていたか

やっていた仕事も、「介護業務をしていました」のようにあっさりでなく、具体的に書きましょう。

仕事ぶりをイメージしやすいので、以下の点まで細かく書くことが大切です。

  • 日常の介助内容(食事介助・入浴介助・排泄介助 など)
  • 夜勤の有無
  • 新人指導やリーダー経験
  • 行事や家族対応の経験

また、即戦力になるアピールになるので、応募先の求人に書かれた業務内容で、やっていたものがあれば、必ず書いておきましょう。

介護職の例文

×悪い例
・介護業務を担当していました。
◯良い例
具体的でイメージしやすい
・食事、入浴、排泄の介助を担当
・夜勤での巡視やナースコール対応
・体操や季節行事などのレクリエーションを企画進行
・新人職員への基本介助の指導
・ご家族への利用者の生活状況の共有

書くこと3. 働く中で何を心がけていたか

あなたの仕事に対する姿勢や、能力をアピールできるので、業務の中で何を意識して働いたかも書きましょう。

わかりやすくなるので、業務内容と一緒にそれぞれにした工夫などを書いていくのがおすすめです。

介護職の例文

◯良い例
仕事に対する姿勢が伝わる
◾️業務内容
・食事、入浴、排泄の介助を担当
・夜勤での巡視やナースコール対応
・体操や季節行事などのレクリエーションを企画進行
・新人職員への基本介助の指導
・ご家族への利用者の生活状況の共有

◾️心がけたこと 
利用者一人ひとりの体調や気持ちに合わせ、無理のない介助を意識しました。スタッフ同士で小さな変化も共有し、チームで協力しながら安心・安全なケアを提供できるよう努めてきました。

書くこと4. その現場で学んだこと(応募先で活かせるものがあれば)

必須ではありませんが、その現場で学んだことも書くとさらに印象が良くなります。

応募先で活かせる内容があれば、学び続ける意欲のアピールにもなるので、書いておきましょう。

介護職の例文

◯良い例
◾️業務内容
・食事、入浴、排泄の介助を担当
・夜勤での巡視やナースコール対応
・体操や季節行事などのレクリエーションを企画進行
・新人職員への基本介助の指導
・ご家族への利用者の生活状況の共有

◾️心がけたこと 
利用者一人ひとりの体調や気持ちに合わせ、無理のない介助を意識しました。スタッフ同士で小さな変化も共有し、チームで協力しながら安心・安全なケアを提供できるよう努めてきました。
◾️学んだこと
ご家族や他職種との連携を通じて、チームで支える介護の大切さを学びました。利用者の生活の質を高めるためには、一人で抱え込まずに協力し合う姿勢が必要であることを実感しました。

※職歴が多い場合は、一部省略してもいい

5つ以上の施設を経験していたり、職歴が多い方もいるでしょう。

こうした方は、直近2つ以外は、勤務先の情報と期間のみにして、業務内容などは省略しても構いません。

職歴が多い場合の書き方

全て書くと、話が広がりすぎて、強みが伝わりにくくなりますし、採用側も直近の情報を重視するため、省略で問題ありません。

④活かせる資格・スキル

介護職の活かせる資格・スキル

ここでは、資格やスキルなど、応募先で活かせるものをメインで記入しましょう。

介護福祉士などの資格については、取得年月まで書きましょう。

介護職の例文

◯良い例
・介護福祉士(2015年3月取得)
・普通自動車第一種運転免許(2009年8月取得)
・ご家族と信頼関係を築く丁寧な説明・対応力
・転倒や誤薬を防ぐための安全意識の高さ

⑤自己PR

介護職の自己pr

自己PRを作る際に重要なのは以下3つです。

  • アピールする強みは、応募先の求める人材に合わせて1~2個に絞る
  • 結論ファーストで、300字程度で
  • イメージしやすいように、具体的なエピソードを入れる

具体的には、以下の3つの流れで作りましょう。

①強みになる経験・スキル
例:私の強みは、認知症の方に寄り添う姿勢です。
②その強みを裏付けるエピソード
例:グループホームで勤務していた際、夜に落ち着かず歩き回る方がおり、転倒の心配がありました。私は廊下の照明を調整し、安心して休める環境を整えたところ、夜間の徘徊が減りました。こうした小さな工夫で安全を守れることを学びました。
③強みを活かして、応募先で頑張りたいという思い
例:貴施設でも、一人ひとりの生活リズムに合わせたケアを意識していきたいと考えています。

強みをいくつもあげたり、具体的なエピソードがないと、伝わりにくくなるので注意しましょう。

また、応募先で活かせない強みでは意味がないので、必ず求人をチェックするなどして、応募先が求める強みをアピールしましょう。

⑥その他全体を通して意識すべきポイント

ここまで解説した以外で、職務経歴書を書く上で、意識すべきことを以下に全てまとめました。

  • 読みやすい見た目を意識する
  • 専門用語は使いすぎない
  • 数字は積極的に使う
  • ネガティブなことは書かない
  • 自信がなさそうな表現はしない
  • 経歴に弱点がある人は、説明を入れておく

ポイント1. 読みやすい見た目を意識する

職務経歴書を書く際のポイント

採用担当は、一枚につき数分しか目を通さないことも多く、流し読みでも伝わる構成にするのが重要です。

改行なしでびっしり書き込んだり、読みにくい状態だと、いくら内容が良くても読んでもらえません。

ぱっと見を良くするだけで、最後まで読んでもらいやすくなります。

ポイント2. 専門用語は使いすぎない

業界特有の専門用語はなるべく使わず、使う場合は解説を入れるなど、誰にでもわかる表現を意識しましょう。

最初に書類を読むのは、現場経験のない人事や事務スタッフの可能性もあります。

この場合、専門用語が多いと読みにくくなり、不利になるので、介護士1年目でも理解できるレベルを意識して書きましょう。

介護職の例文

×悪い例
専門用語が多い
BPSD対応、ヒヤリハット報告を担当しました。
◯良い例
誰にでもわかる表現
不安や落ち着かない行動がある利用者には声かけや環境を工夫して対応しました。小さな事故につながりそうな出来事は職員間で共有し、防止に役立てました。

ポイント3. 数字は積極的に使う

内容が伝わりやすくなるので、使えるところがあれば数字は積極的に入れましょう。

例えば、「多くの利用者を担当」より「入所者40名を担当」のほうが規模や責任の大きさが伝わりやすくなります。

以下に使えるポイントをまとめたので、ご参考ください。

介護職の応募書類で、数字を入れられる主なポイント

  • 施設や利用者の規模(例:定員100名の特別養護老人ホーム/ユニット10名を担当)
  • 業務量(例:夜勤を月5回担当/1日平均20名の入浴介助を実施)
  • チームや教育の実績(例:新人3名のOJTを担当/非常勤スタッフ5名の業務フォロー)
  • 改善や成果(例:転倒事故を前年より30%減少/レクリエーション参加率を60%→85%に改善)

ポイント4. ネガティブなことは書かない

前職の悪口など、ネガティブな内容は書かないようにしましょう。

いくら事実でも、応募書類に書かれていると、なんでも人のせいにする面倒な人という印象を与えます。

そもそも、職務経歴書には退職理由を書くルールはないので、指定がなければ書く必要はありません。

もし書く際は、「こんな仕事がしたかったから」のように、前向きな姿勢が伝わるよう内容にしましょう。

介護職の例文

×悪い例
前職への不満だけ
前職の施設は人手不足で夜勤の負担が大きく、職員同士の協力も不十分でした。思うように介護ができず、やりがいを感じられなかったため、転職を考えました。
◯良い例
将来に向けた、前向きな内容
これまで特別養護老人ホームで入所者の生活介助やレクリエーションを担当し、多くの経験を積むことができました。その中で「ご家族と密に関わりながら支援できる小規模施設」で、より丁寧に一人ひとりに寄り添う介護をしたいという思いが強くなりました。少人数ケアを重視されている御施設であれば、その思いを活かして貢献できると考え志望いたしました。

ポイント5. 自信がなさそうな表現はしない

未経験からの応募だったり、スキルに自信がなくても、変に謙遜したり、自信がなさそうな内容は書かないようにしましょう。

採用側を不安にさせるだけでメリットは一つもなく、高確率で落とされてしまいます。

自信がない方も、選考のためと割り切って、活かせる経験・意欲を打ち出して、活躍できる人材と堂々とアピールしましょう。

例文(未経験から介護職に転職)

×悪い例
自信がなさそう
介護の資格は取りましたが、施設で働いた経験はありません。知識や技術もまだ不十分で、正直なところ即戦力にはならないと思います。それでも、先輩から教わりながら努力したいと考えています。
◯良い例
経験を活かして、活躍できるアピール
これまで10年間、接客業でお客様対応をしてきました。高齢のお客様から「話を丁寧に聞いてくれる」と評価をいただくことも多く、人の気持ちに寄り添う姿勢を大切にしてきました。介護職員初任者研修で学んだ知識に加え、培ってきた接客スキルを活かして、利用者様が安心して過ごせるようサポートしていきたいと考えています。

ポイント6. 経歴に弱点がある人は、説明を入れておく

以下のように、経歴的に不利になる弱点がある人は、先回りして説明を入れておきましょう。

  • 転職回数が多い
    →どんな理由で転職をしてきたのか、前向きな理由を書く
  • 働いていない、空白期間がある
    →前向きな目的や、致し方ない事情を説明しておく
  • フリーターをしていた
    →「夢を追うため」のように、前向きな目的でフリーターだったことを説明する
  • 病気で休職していた時期がある
    →現在はすっかり良くなり、仕事に支障はないことをはっきり書く

一言説明を入れておくだけで、こうした経歴の方でも「一度面接で会ってみよう」となる確率は大きく上がります。

(参考)履歴書の志望動機はどう書いたらいい?

職務経歴書には記入不要ですが、履歴書の志望動機欄も、何を書くべきか悩む方が多いので、参考に解説します。

志望動機は以下3つの流れでまとめれば、簡単に作れます。

  • ①これまでの経験をもとに、どんな仕事がしたい・職場で働きたいという思いを伝える
    例:これまで特別養護老人ホームで勤務する中で、一人ひとりの生活習慣に合わせたケアの大切さを強く感じました。
  • ②応募先の強みや特徴が、自分の理想にマッチすることを伝える
    例:貴施設はユニットケアを取り入れ、少人数で利用者様と深く関わる体制を整えており、私が目指す「丁寧に寄り添う介護」が実現できると感じています。
  • ③応募先に貢献できる、スキルや経験を持っているアピールをする
    例:これまで培った入浴・排泄介助や夜勤対応の経験を活かし、利用者様が安心して暮らせるよう支援するとともに、チームの一員として連携に努めてまいります。

例文のように、300文字程度にまとめられれば、そのまま履歴書に記入ができます。

採用する側は、ミスマッチな人を採用して、すぐに辞められてしまうことを最も嫌います。

この流れで作ると、あなたが本当にマッチした人材で、長く働いてくれる印象を与えることができます。

NGな志望動機

以下のような内容は入れないようにしましょう。

  • 給料や休みの多さなど、待遇面の良さだけを挙げる
  • 志望のきっかけとなった職場の魅力が、どこにでも当てはまる内容

待遇の良さだけを理由にすると、意欲が感じられなかったり、待遇次第ではすぐにまた転職してしまうと思われ、内定は出にくくなります。

また、志望理由となる応募先の強みが「安心できる環境作り」のようにどこにでもある内容だと、他でもいいのでは?と疑問を持たれて、意欲が伝わらなくなります。

応募先の求人や公式ページをチェックするなどして、以下のような独自の強み・データをもとに作りましょう。

  • 施設の理念や運営方針
  • 理事長や施設長が大事にする考え方
  • 特に力を入れている取り組み(ユニットケア、認知症ケアプログラムなど)
  • 教育や研修の制度
  • 職場の雰囲気

ケース別|志望動機の例文

主なケース別に、3つの流れで作った志望動機の例文をまとめたので、ご参考ください。

一般的な介護職の転職
①これまで特別養護老人ホームで勤務する中で、利用者様の生活にはご家族との関わりがとても大切だと感じました。
②貴施設はご家族との面談や連絡を大切にし、家庭と連携した支援を実践されている点に魅力を持ちました。
③これまで培った介助経験を活かし、ご家族とも信頼関係を築きながら、利用者様が安心して暮らせる環境を支えていきたいです。
経験豊富なリーダークラスの転職
①長年介護の現場に携わる中で、若手職員の指導に関わる機会が増え、人材育成にやりがいを感じるようになりました。
②貴施設は「新人研修」や「OJT」を充実させ、経験者が後輩を育てる体制が整っている点に共感しました。
③これまでのリーダー経験を活かし、利用者様への介護だけでなく、職員の成長を支える存在として貢献したいと考えています。
子育てなどのブランク明けの転職
①自身の子育てや家族介護を経験する中で、日常生活を支える介護の大切さを改めて実感しました。
②貴施設は復職支援や研修体制が整っており、ブランクのある職員も安心して働ける環境を用意されている点に魅力を感じました。
③これまでの介護経験と家庭での視点を活かし、利用者様一人ひとりに寄り添ったケアを実践していきたいです。
異業種からの転職
①前職では接客業に従事し、高齢のお客様と接する機会も多くありました。その中で「人に安心感を与える対応」にやりがいを感じ、もっと深く寄り添える仕事がしたいと思い介護職を志しました。
②貴施設は「ユニットケア」を導入し、少人数で利用者様と向き合える体制を整えている点が、私の理想の介護に近いと感じています。
③これまで培ったコミュニケーション力を活かし、利用者様が安心して生活できるよう支援していきたいです。

3. 無料ダウンロード可|介護職の職務経歴書のテンプレート集

介護職の職務経歴書の基本的な書き方は、これまでお伝えした通りで、テンプレートは以下をご活用ください。

ただ、書く上で意識すべき点は、具体的な状況によってもさらに変わってきます。

  • 主任クラスの転職:ユニットリーダー経験や新人指導、シフト調整など、組織運営に関わった実績を具体的に示す
  • 子育てのブランク明けの転職:ブランク中の学び直しや子育て経験を強みに変え、即戦力になれる姿勢を示す
  • 異業種からの未経験転職:前職で培ったスキル(接客・事務・サービスなど)を介護に活かせる形で言い換える

それぞれ、採用担当に好感を持たれる、アピールができるテンプレートをまとめたので、是非参考にしてください。

状況別テンプレート

4. 職務経歴書の提出時のポイント

次に、職務経歴書の提出時のポイントについて、以下の方法別に紹介していきます。

  • メール
  • 郵送
  • 面接当日に持参

内容が良くても、提出方法が悪いと台無しで、それだけで落ちるケースもあるので、確認しておきましょう。

4-1. メールで送る場合

メールで職務経歴書を送る場合は、以下の点を意識しましょう。

  • ファイル形式は指定がなければ「PDF」
  • ファイル名は「氏名/応募書類」
  • 応募先の指定がない限り、パスワードの設定は不要

ワードやエクセルで書いた場合も、ファイル形式は、編集ができず、どんなPCでも開きやすいので、PDFに変換して送りましょう。

「名前をつけて保存」に進み、ファイル形式でPDFを選べば変換ができます。

ファイル名は、「氏名_応募書類」のように、わかりやすく管理しやすい名前を設定しておきましょう。

メールの例文

メールの例文は以下の通りで、伝わりやすい件名にして、簡潔に書きましょう。

件名:【職務経歴書のご送付】山田花子/介護職 応募書類

 

社会福祉法人〇〇会〇〇ホーム 人事ご担当者様

お世話になっております。
このたび貴施設の介護職に応募いたしました、山田花子と申します。

ご依頼いただいておりました職務経歴書を添付にてお送りいたします。
PDF形式で作成しておりますので、ご確認いただけますと幸いです。

ご不明な点やご要望等がございましたら、お気軽にご連絡ください。
何卒よろしくお願いいたします。

――――――――――――――
山田 花子(やまだ はなこ)
メール:xxx@example.com
電話:090-1234-5678
――――――――――――――

パスワードの設定は不要

また、送付時に、セキュリテイの観点から以下の2回に分けて送る手法があちこちで紹介されていますが、不要です。

  1. パスワード付きzipファイルに書類を変換して送る
  2. 別でパスワードを記載したメールを送る

この手法(PPAP)は、セキュリティ効果がないことや、不便な点から、2020年に内閣府が廃止の方針を出しています。内閣府HPより)

古い常識ですし、パスワードを設定して送ると、採用担当がスムーズに開けないことで、マイナス印象にもなりかねません。

例文通りにメールを書き、書類を添付して一度送るだけでいいでしょう。

4-2. 郵送する場合

郵送で職務経歴書を送る際は、以下を意識しましょう。

  • 送付の目的や挨拶を書いた「添え状」をつける
  • 封筒はA4の書類がそのまま入る大きいサイズを選ぶ
  • ①添え状、②履歴書、③職務経歴書の順にクリアファイルに入れて送る

郵送の際は、「応募書類を送るのでよろしくお願いします。」という意味を込めた添え状をつけるのがマナーです。

応募先に合わせた自己PRを入れることで、中身をしっかり読もうと、採用担当に関心を持たせる効果も期待できます。

添え状の記入例

添え状の記入例や注意点をまとめたのが以下です。

介護士の職務経歴書添え状書き方

必要な方は、「添え状のテンプレート(介護職)」をダウンロードしてご活用ください。

封筒はA4がそのまま入る大きいサイズを選ぶ

郵送の際は、折り目のない綺麗な状態で送るために、A4サイズが折らずに入れられる、角形2号サイズの大きい封筒に入れましょう。

封筒の作成例は以下の通りです。

郵送する場合の封筒記入例

担当者名がわからない場合は、”様”ではなく部署名に”御中”をつけましょう。(例:医療法人〇〇会〇〇ホーム 人事部 御中)

送付時は、書類を①添え状、②履歴書、③職務経歴書の順に新品のクリアファイルに入れて送りましょう。

万が一料金不足があると応募先に迷惑をかけるので、念の為郵便局の窓口で提出するのがおすすめです。

4-3. 面接当日に持参する場合

面接当日に職務経歴書を持参する場合は、以下の点を意識しましょう。

  • 無地で、A4がそのまま入る大きい封筒を用意
  • 宛先は書かず、裏面に「自分の住所氏名」、表面に赤で「応募書在中」と記入
  • 添え状は不要で、①履歴書、②職務経歴書の順にクリアファイルに入れる
  • 封は閉じずに、現地で中身を出して、封筒と一緒に面接官に手渡す

持参する場合も、むき出しの書類を渡すのではなく、必ず封筒を用意してそれに入れましょう。

書類だけを渡すと雑な印象を与えますし、現地に行くまでに折れたりすることを避けるために必須です。

封筒の記入例

以下のように、宛先以外のみ記入します。

持参する場合の封筒記入例

渡す際は、面接官の場合は、中身を取り出し、相手が読める向きに直して、封筒と一緒に手渡します。

受付で渡す際は、封に入れたままの状態で、担当者に渡しましょう。

5. 最高の状態で応募するには、プロの添削は必須

職務経歴書のレベルを、もう一歩上げるためにも、転職エージェントを使ってプロの添削は必ず受けておきましょう。

転職エージェントとは、担当がついて転職サポートが受けられる完全無料のサービスです。

転職エージェントの仕組み

具体的に言うと下記の6つをしてくれ、あなたは面接以外で応募先と直接やりとりする必要がなくなります。

  • キャリア相談
  • 求人紹介
  • 応募書類の添削
  • 面接対策や当日の同行
  • 面接や入社の日程調整
  • 給与などの条件交渉

応募の際は、職務経歴書の通過率を上げるための添削・アドバイスをしてくれます。

提出前に、転職エージェントを頼るべき理由

具体的に、職務経歴書の作成にあたって、転職エージェントを頼る理由をまとめると以下の通りです。

  • 応募先ごとに、どんな書類が通りやすい・落ちやすいというデータを持っている
  • 応募先が求める人材の最新情報を持っている
  • プロの目線で、自分では気づけないアピールポイントを見つけてくれる

理由1. 応募先ごとに、どんな書類が通りやすい・落ちやすいというデータを持っている

大手の介護職専門エージェントだと、同じ施設にこれまで100人以上紹介してきた実績のあるケースも多いです。

そのため、応募先ごとにどんな書類が通り・逆にどんな書類が落とされるというデータを豊富に持っています。

その傾向を踏まえて、書き方のアドバイスがもらえるので、通過率は格段に上がります。

理由2. 応募先が求める人材の最新情報を持っている

転職エージェントは、紹介の質を上げるため、普段から施設側に「どんな人材が欲しいか」の聞き取りを行なっています。

そのため、求人票には載りきらない、以下のようなタイムリーな情報も持っていることも多いです。

  • 新しい施設の開設に向けて、〇〇に強い人を急募している
  • 施設長や経営トップが最近変わり、求められる人のタイプも変わった

職務経歴書は、求める人材とマッチすることをアピールする書類で、どこを目指して書くべきかの最新情報が知れるのは大きな強みです。

理由3. プロの目線で、自分では気づけないアピールポイントを教えてくれる

職務経歴書を書くにあたって、どうしてもアピールできる内容が浮かばない、自信がない人もいるでしょう。

転職エージェントは選考のプロで、こうした方でも、職歴や経験の中から、自分では気づけないアピールポイントをたくさん見つけてくれます。

例えば、私が過去に転職エージェントとしてサポートした事例として、以下があります。

20代女性
事務職 →未経験から介護職を希望
本人の悩み 資格を取ったばかりでアピール材料がないと感じていた。
職務経歴書でアドバイスしたこと ・前職の「電話応対や来客対応」を、ご家族や利用者様への丁寧な接遇スキルとして強調。
・「データ入力や書類作成の正確さ」を、介護記録や申し送りで活かせる事務力として表現。
・志望動機では「これまでの事務経験で培った正確さや気配りを活かし、安心して任せられる介護職員になりたい」とまとめた。
結果 「接遇力」や「記録の正確さ」が評価され、未経験ながらも特別養護老人ホームでの内定を獲得。

これは、ご本人が「普通だと思っていた業務」でも、見せ方次第で強みに変わるという成功事例です。

こうしたアドバイスが受けられるので、自信のない人ほど転職エージェントは頼るべきです。

使うだけで有利になることも!

大手の介護職専門エージェントだと、採用側からの信頼も厚く、使うだけで書類選考に通りやすくなることもあります。
どこ誰かわからない直接応募に比べると、エージェント経由が安心と考える人事も多いからです。
「この人の紹介なら安心」と人事に強く信頼されている担当もいて、使うだけで「まずは会ってみよう」となる確率が格段に上がります。

職務経歴書の添削に強い|介護職向け転職エージェント3選

しかし、転職エージェント全てが職務経歴書の添削に強いわけではなく、ノウハウが全くない素人集団のような業者もあるので注意しましょう。

添削を頼むなら、なるべく実績のある大手がおすすめで、求人が豊富で、職場ごとの選考データもたくさんあり、頼りになります。

以下の3社は介護職専門の中でも特に人気の大手で、求人や実績の面で圧倒的に優れています。

おすすめエージェント 特徴
1位. レバウェル介護 施設からデイサービスまで、あらゆる介護職の求人数がトップの最大手
2位. カイゴジョブエージェント 上場企業の運営で、6万人以上をサポートしてきた人気のサービス
3位. ウィルオブ介護 上場企業グループの運営で、業界に詳しい担当のサポートに定評あり

おすすめの3社について、それぞれ解説していきます。

1位. レバウェル介護:介護求人数は国内トップクラス

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レバウェル介護」は、介護専門のエージェントとしては真っ先に名前が上がる大手です。

あらゆる職種、業態の正社員求人数が圧倒的に多く、介護職として転職を目指す全ての方が必ず使うべき1社です。

多数の紹介実績から、職場ごとに、採用で求められる強みを熟知していて、精度の高い添削が受けられます。

運営元は、IT転職サービスの最大手「レバテック」も展開する、従業人1,000人を超える大企業のグループ会社で、大手ならではの安心のサポート体制も強みです。

求人数 約158,000件
対応エリア 全国
運営会社 レバレジーズメディカルケア株式会社(2005年~)

レバウェル介護公式ページ

https://job.kiracare.jp

2位. カイゴジョブエージェント:設立20年以上の上場企業が運営

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カイゴジョブエージェント」は、上場企業のエス・エム・エスが運営する介護士向けの転職エージェントです。

未経験から経験豊富なベテランまで、幅広い介護職の方に人気のサービスで、サポート実績は6万人を超えます。

親身な聞き取りなど、きめ細かい対応には定評があるので、他社で思うようなサポートが受けられなかった方にもおすすめです。

求人数 約54,000件
対応エリア 全国
運営会社 株式会社エス・エム・エス(2003年~)

カイゴジョブエージェント公式ページ

https://www.kaigoagent.com

3位. ウィルオブ介護:業界に詳しい担当のサポートに定評あり

ウィルオブ介護

ウィルオブ介護」は、東証プライム上場のウィルグループが運営する、介護士向け転職エージェントです。

介護職出身など、業界に詳しい担当が在籍していて、働く人の視点に立った親身なサポートが受けられます。

管理職クラスの高年収求人も充実しているので、経験を活かしたキャリアアップの転職を目指す方には特におすすめです。

求人数 約35,000件
対応エリア 全国
運営会社 株式会社ウィルオブ・ワーク(1997年~)

ウィルオブ介護公式ページ

https://kaigo-work.jp/

まとめ

介護職の職務経歴書について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか?

職務経歴書は、以下の3ステップを意識して作るのが重要です。

  1. 応募先が、どんな人材を求めているかを知る
  2. 求める人材にあった自分の経験・強みを洗い出す
  3. マッチした経験・強みを強調してつくる

最高の状態で応募するためにも、提出前には、プロに無料で添削が頼める以下の介護職専門エージェントの利用がおすすめです。

当ページの内容が、あなたの転職成功のお役に立てることを心から祈っております。