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職務経歴書

職務経歴書の「職務要約」とは?人事に刺さる書き方完全ガイド【例文付き】

「職務経歴書の職務要約って何?」「正しい書き方が知りたい」」など、職務経歴書の職務要約について気になっていませんか?

職務要約は、あなたの経歴のあらすじで、応募先が関心を持つ経験・実績を200~300字で書いていきます。

難しくはなく、誰でも簡単に書けますが、書き方次第では、悪印象を与えてそれだけで不採用になる場合もあるので注意しましょう。

このページでは、転職エージェントとして1,000人以上の職務経歴書を添削し、内定に導いてきた筆者が、職務要約について以下の流れで解説します。

  1. 職務経歴書の「職務要約」とは
  2. こんな人は落ちる!職務要約のよくある失敗例
  3. 職務要約以外も大事!職務経歴書のその他書き方ガイド
  4. 最高の状態で応募するには、プロの添削は必須

このページを読めば、職務経歴書の職務要約はどう書くのが正解か、職歴別の書き方から、よくある失敗までがわかり、職務要約で失敗することがなくなるでしょう。

著者:I.J(現役転職エージェント)
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ij
30代の現役転職エージェントで、当サイトの発起人。

新卒で大手エージェントに入社。求職者向けのキャリアアドバイザーを経験後、法人担当(採用企業側の担当)も経験する。

累計3,000名以上の求職者をサポートしてきた経験を活かし、他社勤務も経て、現在は大手エージェントの、求職者のサポート部門でマネージャーを行う。

匿名だからこそ発信できる業界の裏事情など「綺麗事では語れない、転職する人に真に価値のある情報を」という思いでこのサイトを立ち上げた。

1. 職務経歴書の「職務要約」とは

職務要約は、あなたが「どんな仕事をしてきたか」のあらすじです。

以下2点を入れた内容で、200~300文字で書くのが定番です。

  1. これまでの職歴(どこで、どんな仕事をしてきたか)
  2. 応募先にとって魅力的な、経験・スキル・実績

最初に読まれるつかみの部分で、ここで自社に合わないと判断されると、その先は読んでもらえません。

応募先の求める人物像をチェックし、「マッチした人材」とアピールできる内容を書くのが重要です。

書くこと1. これまでの職歴(どこで、どんな仕事をしてきたか)

職務経歴書全体の要約になるもので、採用担当は「結局何してきた人か」という結論を求めて職務要約を読みます。

まず、それを簡単に伝えられるよう、自分がどこで、どんな仕事をしてきたのかを、1文で説明しましょう。

例文

・株式会社〇〇(アパレル小売業)にて3年間、販売スタッフとして接客・在庫管理・発注業務を担当。

・〇〇株式会社(メーカー)で経理事務を4年間、〇〇株式会社(商社)で営業事務を3年間経験。

・2008年より12年間で、食品メーカー、化学メーカー、商社の3社にて法人営業を経験。

書くこと2. 応募先にとって魅力的な、経験・スキル・実績

次に、応募先にとって魅力的な経験・スキル・実績を選び、2~3行で書いていきましょう。

職務経歴書の中でも、どんな強みがあるかの第一印象になる部分で、ここの内容が面接で質問の材料になることも多いです。

「この人なら自社で活躍できる」と思わせられる、応募先にマッチした内容を書いていきましょう。

例文

求められるのが「売り場全体のレベルアップに貢献できる人」の場合

・顧客ニーズに応じたコーディネート提案により、個人売上で年間トップ3を継続。新人スタッフの育成も担当し、売場全体の接客レベル向上に貢献しました。

求められるのが「調整力・コミュニケーション能力のある人」の場合

・経理では決算補助を担当し、営業事務では主要取引先20社の納期調整を担当。正確な処理と円滑な社外対応で、担当顧客の満足度向上に寄与しました。

求められるのが「高い目標達成意識・プレゼン力のある人」の場合

・新規開拓で年間20社以上の契約を獲得し、担当エリア売上を前年比120%に拡大。展示会でのプレゼンや提案資料作成を通じ、受注率を平均30%以上維持しました。

人事は「自社で活躍できる強みがあるか」を見ている

会社の人事は、なんとなく良さそうな人を選んでいるのではなく、確実に自社で活躍できそうな人を探しています。

そのため、求める人材と自分の強みが一致する点が最大のアピール材料になります。

アピールすべきこと

なんでもいいから自信のある強みをアピールしようとする方もいますが、応募先と関係ないものだと刺さらないので注意しましょう。

職歴が多い・複数社ある場合どう書いたらいい?

職歴が多い場合は、「〇〇で3年、△△で5年、⬜︎⬜︎で1年」のように、順番に書くとまとまりがなく、伝わりにくくなります。

そのため、多い場合は以下のように、共通する職種や求められる能力を軸に、まとめて書くのがおすすめです。

同じ業界・職種で3社を経験
(例)
医療業界で一貫して医療事務に従事し、総合病院・クリニック・在宅診療所の3社で計10年間勤務。保険請求・受付・レセプト点検などを通じて幅広い業務を経験し、医療現場の流れを把握した対応力が強みです。窓口応対では患者さまから「丁寧で安心できる」とのお声を多数いただきました。
同じ職種で業界の違う3社を経験
(例)
営業職として、IT・教育・人材業界の3社で計8年間勤務。それぞれ業界特有の商習慣や顧客ニーズに対応しながら、常に売上目標を達成。顧客に寄り添った提案型営業を得意とし、直近では新規開拓で20社との取引を実現しました。
全く違う仕事を3社経験
(例)
飲食接客・営業・営業事務と異なる職種を計9年間経験。共通して「相手の立場に立った対応」や「柔軟な社内外調整」が求められる環境で成果を上げてきました。幅広い業務を通じて身につけた対応力と行動力を、今後は〇〇職で活かしたいと考えています。

このように、一貫した軸があることを示れば、なんとなくで転職を繰り返す、悪いイメージを消すこともできます。

むしろ経験豊富で、あらゆる環境にも対応できる人材として、好印象を与えることもできます。

書き始める前にすべき2つのこと

最高の職務要約を作るには以下2つの準備が欠かせません。

  • 応募先は、どんな能力が求められる会社かを確認する
  • マッチした強みがアピールできる経験・実績がないか振り返る

まず、以下を参考に、どんな人材が求められる会社なのかを探りましょう。

求人票 歓迎される経験やスキル、求められる人物像が書いてあることが多い
企業の採用ページ 公式の採用メッセージや、トップメッセージから、求められる人材が読み取れることがある
転職エージェント 過去の面接データや、人事へのヒアリングから、どんな人が求められるか、情報提供してくれる

次に、これまでの職歴から、同じ強みをアピールできないか、振り返ってみましょう。

説得力のあるアピールするためにも、その裏付けとなるエピソードも話せる強みを探しましょう。

2. こんな人は落ちる!職務要約のよくある失敗例

次に、職務経歴書の職務要約で、よくある以下の失敗例を解説していきます。

  • 応募先に関係ない経験・スキルを書く
  • ふわっとした内容で説得力がない
  • 専門用語ばかりで読みにくい
  • 長すぎて読みにくい
  • そもそも職務要約を書かない

これらを参考に、同じ失敗をしないよう注意しましょう。

失敗例1. 応募先に関係ない経験・スキルを書く

職務経歴書の最大のポイントは、応募先で求められる人材と自分をアピールできるかです。

しかし、最初の職務要約で、応募先関係なく、思いついた経験・スキルをアピールして失敗する方がいます。

どんなに素晴らしい経験でも、応募先で評価されないものは無価値で、高確率で落とされるので注意しましょう。

×悪い例
応募先で活かせるか疑問
【営業職への応募の場合】
営業事務として請求書作成や在庫管理、納期調整を担当し、社内の業務効率化に貢献しました。正確なPC入力スキルに自信があります。
◯良い例
応募先にマッチしている
【営業職への応募の場合】
法人営業として5年間、食品メーカー向けに新規開拓と既存取引先フォローを担当。年間契約15件を獲得し、売上前年比115%を達成しました。課題解決型の提案力を強みとしています。

失敗例2. ふわっとした内容で、説得力がない

ふわっとしていて、何がすごいのか伝わりにくい内容を書いてしまう人がよくいます。

具体的には、裏付けるエピソードや実績のアピールなしで、以下のような内容を書くパターンです。

  • 「〇〇を頑張りました」という主観的な思いのみ
  • 「やる気があります」という意欲のアピールのみ
  • 「責任感がある」といった抽象的なアピールのみ

努力したことがあれば成果まで、意欲や強みには裏付けとなるエピソードや実績もセットで書くようにしましょう。

×悪い例
主観的な思いだけ
接客に力を入れてきました。お客様に寄り添った対応を心がけてきたので、信頼関係を築けていたと思います。
◯良い例
実績の裏付けあり
家電量販店で販売を担当し、来店されたお客様のニーズを丁寧に聞くことで、自分から声をかけたお客様の購入率は月平均で78%と、店舗内トップの成績を維持していました。

数字を使うと説得力が出やすい

内容に説得力を持たせるには、数字を積極的に使うのが、近道になります。

例えば、以下のように、数字を使うだけで、実績のすごさが一気に伝わりやすくなります。

  • 数字なし:新規のお客様を増やすことに力を入れ、目標を達成しました。
  • 数字あり:年間で新規顧客18社を獲得し、前年より契約数を130%伸ばしました。

また、数字を使いつつ、周囲と比べてどれだけ優れているかも表現できるとなおいいです。

例えば、「3位の成績」と書くよりも、「30人中3位の成績」と書いた方が、上位に入ったすごさが伝わります。

職務要約で、数字を入れられる主なポイント

  • 売上や契約数(◯件、◯万円、◯%アップ)
  • 担当した件数や人数(年間◯件、◯人)
  • 改善できた効果(工数◯%削減、対応時間◯時間短縮)
  • 評価(社内表彰◯人中◯位、満足度〇%、リピート率◯%)

失敗例3. 専門用語ばかりで読みにくい

職種や業界特有の専門用語はなるべく使わず、使う場合は解説を入れるなど、誰にでもわかる表現を意識しましょう。

最初に書類審査をするのは、募集職種の現場を知らない人事というケースも多いです。

専門的すぎると読んでもらえず、不利になるので、就活中の学生でも理解できるレベルを意識して書きましょう。

×悪い例
専門用語が多い
新規リードに対し、SFAを活用したKPI管理のもと、BANT条件を見極めながら提案フェーズへ移行。
◯良い例
誰にでもわかる表現
新規のお客様に対して、こまめなヒアリングと提案を重ねる営業スタイルで信頼を獲得し、月平均で5件以上の契約につなげました。

失敗例4. 長すぎて読みにくい

順番に全ての職歴や業務内容を書き出したり、長すぎて読みにくい内容にする方もいます。

採用担当は、短時間で要約が知りたいと思ってここを読むので、文字数は200~300字で必ずまとめましょう。

どうしても長くなってしまう方は、以下を意識してみましょう。

  1. 体言止めを使う
    営業として新規開拓と既存顧客フォローを担当していました。
    →営業として新規開拓と既存顧客フォローを担当。
  2. 同じワードは繰り替えさずに、まとめる
    製造ラインの管理業務を担当し、製造工程の管理や品質の管理を行ってきました。
    →製造ライン・工程・品質の管理を一括して担当しました。
  3. 職歴が多い場合はなるべくまとめる
    株式会社Xで経理事務を4年、株式会社Yで営業事務を3年、株式会社Zで総務事務を3年経験しました。
    →10年間、経理・営業・総務事務を経験し、幅広い事務スキルを習得。

長すぎると、相手に物事を伝える力(プレゼン能力)がない人として、低評価を受けるので注意しましょう。

失敗例5. そもそも職務要約を書かない

職歴が多くてまとめられなかったり、職務経歴は別で書くという理由で書かない人がいますが、これはNGです。

採用担当は、ここで以下をざっと読み取り、その先を読む価値があるか、面接に進めるべきかを判断するからです。

  • ざっくりどんな職歴か
  • 自社にとって、どんな貢献ができそうか

大きい企業ほど、人事は1日に何枚もの応募書類をさばくため、全体のあらすじである職務要約しか読まない傾向が強いです。

書かないと、読みにくい書類として後回しにされたり、それだけで落とされかねないので注意しましょう。

3. 職務要約以外も大事!職務経歴書のその他書き方ガイド

職務要約が完璧でも、職務経歴書では、他の項目で失敗すると台無しで、お見送りになってしまいます。

その他職務経歴書の項目

その他の項目について、それぞれ、最低限意識すべきことや、記入例を以下の順に解説していきます。

  1. タイトル・日付
  2. 職務経歴
  3. 活かせる資格・スキル
  4. 自己PR

①タイトル・日付

タイトル

タイトルは、最初に大きめのフォントで「職務経歴書」と中央揃えで入れましょう。

そして、その下に右端揃えで氏名と日付を入れます。

日付は、提出方法によって以下を入れましょう。

  • メールで提出:送付日
  • 郵送で提出:投函日
  • 面接時に持参:面接日

②職務経歴

職務経歴

職務経歴では、あなたがこれまで、どこでどんな仕事をしてきたかを具体的にまとめていきます。

ここで最低限入れいるべき内容は、以下の4つです。

  • どれだけの期間、どんな会社で働いていたか
  • どんな仕事をしていたか
  • 働く中で何を心がけていたか
  • その仕事で何を達成したか(実績や得た評価など)

一つ目の会社情報は全て必要ですが、その他は経歴の中から全てを書く必要はありません。

応募先の求める人材に合わせて、アピールできそうな内容を選んで書いていきましょう。

書くこと1. どれだけの期間、どんな会社で働いていたか

履歴書のように会社名を出すだけでなく、採用担当が具体的にイメージしやすいように書きましょう。
以下の情報を入れることで、「どんな規模」「どんな業種」「どんな役割の中で仕事をしていたか」が伝わりやすくなります。

  • 従業員数、資本金、売上高(規模感)
  • 事業内容(何を扱っている会社か)
  • 自分が所属していた部署名・ポジション

例文

×悪い例
株式会社◯◯(在籍期間:2018年4月〜2023年3月)
 法人営業として勤務
◯良い例
どんな会社にいたかイメージしやすい
株式会社◯◯(在籍期間:2018年4月〜2023年3月)
従業員数:約500名/資本金:1億円/売上高:約120億円(2024年度)
事業内容:家庭用・業務用の空調設備の製造・販売を行う。全国に営業拠点を持ち、BtoBを中心に法人提案営業を展開。
所属部署:営業本部 関東支店 法人営業課(配属時4名)

書くこと2. どんな仕事をしていたか

業務内容も、「営業をしていた」「システム開発をしていた」のようにあっさりでなく、具体的に書きましょう。

採用担当が仕事ぶりをイメージしやすいので、担当業務から仕事量まで細かく書くことが大切です。

また、即戦力になるアピールになるので、応募先の求人に書かれた業務内容で、やっていたものがあれば、必ず書いておきましょう。

例文

×悪い例 法人営業を担当し、顧客対応や提案を行っていました。
◯良い例
具体的でイメージしやすい
製造業の法人顧客を中心に、自社製品(業務用機器)の提案営業を担当。新規開拓と既存顧客のフォローを並行し、月20件ほどの訪問を実施。顧客の課題をヒアリングし、課題解決型の提案資料を作成。受注後の納品・フォローまで一貫して対応。

書くこと3. 働く中で何を心がけていたか

あなたの仕事に対する姿勢や、能力をアピールできるので、業務の中で何を意識して働いたかも書きましょう。

わかりやすくなるので、業務内容と一緒にそれぞれにした工夫などを書いていくのがおすすめです。

例文

×悪い例 法人営業を担当。新規開拓と既存フォローを行っていました。
◯良い例
仕事に対する姿勢が伝わる
法人営業として、自社製品の提案営業を担当。新規開拓と既存顧客のフォローを行っていました。
提案時には、顧客の業務フローを理解し、現場の声を重視した提案を心がけていました。

書くこと4. その仕事で何を達成したか(実績や得た評価など)

アピール内容の説得力がグンと増すので、実績や得た評価など、達成したことを必ず書きましょう。

実績は、なるべく数字を使って、客観的に凄さが伝わるように書くと効果的です。

わかりやすい実績がない方は、「1時間かかっていた作業を30分に短縮した」のように、業務改善や自己成長を書いても良いでしょう。

また、「上司・お客様からこう評価された」のような他者からの評価でも構いません。

例文

×悪い例
客観的に何がすごいのかわからない
導入後も使い方のフォローを継続することで、信頼関係を築くことができたと感じています。
◯良い例
数字や他者からの評価で説得力あり
月平均30社にアプローチし、年間で新規顧客18社を獲得。前年比130%の売上成長に貢献しました。
お客様にも、「導入後の活用方法まで丁寧に説明してくれる」と高く評価して頂くことがよくありました。

③活かせる資格・スキル

活かせる資格・スキル

活かせる資格・スキルの記入では以下を意識しましょう。

  • 応募先で活かせるものだけ書く
  • 資格は取得年を書く
  • ExcelなどのPCソフトはどこまで使えるかを書く

応募先と関係がないものを書くと、この仕事をわかっているのか?と採用側を不安にさせるので、活かせるものに絞って書きましょう。

使えるPCソフトを書く際は、「Excel(データ集計、表・グラフ作成)」のように、何ができるかまで書くと効果的です。

また、応募先で活かせそうな資格があれば、持っていなくても勉強中と書いておくだけで、意欲のアピールになります。

例文

×悪い例
【資格】
・秘書検定2級
・普通自動車免許
・英検2級
【スキル】
・Excel、Word、PowerPoint
◯良い例
どこまで仕事を任せられる人かが伝わる
【資格】
・普通自動車免許(2018年取得)
・日商簿記3級(2020年取得)
・FP2級(金融商品の提案に活かすため、取得に向けて学習中)
【スキル】
・Excel(データ集計、ピボットテーブル、VLOOKUPを用いた売上分析)
・PowerPoint(提案資料の構成から作成まで対応)

④自己PR

自己PR

自己PRを作る際に重要なのは以下3つです。

  • アピールする強みは、企業の求める人材に合わせて1~2個に絞る
  • 結論ファーストで、300字程度で
  • イメージしやすいように、具体的なエピソードを入れる

具体的には、以下の流れで作りましょう。

①強みになる経験・スキル
例:私の強みは、目標に向けて計画的に行動し、粘り強く成果に結びつける力です。
②その強みを裏付けるエピソード
例:新規開拓営業で成果が出ない時期も継続してPDCAを回し、訪問ルートや提案内容を改善した結果、半年で契約件数を3倍に増やし、上司から「粘り強く成果を出せる」と評価されました。
③強みを活かして、応募先で頑張りたいという思い
例:貴社でも、計画的な行動力で着実に数字を積み上げ、貢献していきます。

強みをいくつもあげたり、具体的なエピソードがないと、伝わりにくくなるので注意しましょう。

また、応募先で活かせない強みでは意味がないので、必ず求人をチェックするなどして、応募先が求める強みをアピールしましょう。

⑤その他全体を通して意識すべきポイント

ここまで解説した以外で、職務経歴書を書く上で、意識すべきことを以下に全てまとめました。

  • 読みやすい見た目を意識する
  • ネガティブなことは書かない
  • 自信がなさそうな表現はしない
  • 経歴に弱点がある人は、説明を入れておく
  • 未経験でも、アピール材料は必ずある

ポイント1. 読みやすい見た目を意識する

読み手に内容が伝わりやすくなるので、職務経歴書は以下を意識して描きましょう。

職務経歴書を書く際のポイント

採用担当は、一枚につき数分しか目を通さないことも多く、流し読みでも伝わる構成にするのが重要です。

改行なしでびっしり書き込んだり、読みにくい状態だと、いくら内容が良くても読んでもらえません。

ぱっと見を良くするだけで、読み手のことを考えられる、プレゼン力のある人材としてアピールにもなります。

ポイント2. ネガティブなことは書かない

前職の悪口など、ネガティブな内容は書かないようにしましょう。

いくら事実でも、応募書類に書かれていると、なんでも人のせいにする面倒な人という印象を与えます。

転職理由を書く際も、「こんな仕事がしたかったから」のように、前向きな姿勢が伝わるよう内容にしましょう。

例文

×悪い例
前職への不満だけ
前職では年功序列が強く、いくら成果を出しても評価に反映されませんでした。上司との関係も形式的で、成長の機会が少なかったため、転職を決めました。
◯良い例
将来に向けた、前向きな内容
営業として目標を達成する中で、より早い段階で成果が評価される環境に挑戦したいと感じるようになりました。貴社では実力主義を掲げておられ、若手にも責任ある業務を任せている点に共感し、自分の力を試したいと考えております。

ポイント3. 自信がなさそうな表現はしない

未経験からの応募だったり、スキルに自信がなくても、変に謙遜したり、自信がなさそうな内容は書かないようにしましょう。

採用側を不安にさせるだけでメリットは一つもなく、高確率で落とされてしまいます。

自信がない方も、選考のためと割り切って、活かせる経験・意欲を打ち出して、活躍できる人材と堂々とアピールしましょう。

例文

×悪い例
自信がなさそう
事務職は未経験のため、正直に申し上げてまだ十分なスキルがありません。ご迷惑をおかけしないよう努力したいと考えています。
◯良い例
経験を活かして、活躍できるアピール
事務職としての経験はありませんが、営業職として顧客対応や資料作成を行っており、社内外とのやりとりには自信があります。正確さとスピードを意識した事務作業にも意欲的に取り組み、早期に戦力となれるよう努力します。

ポイント4. 経歴に弱点がある人は、説明を入れておく

以下のように、経歴的に不利になる弱点がある人は、先回りして説明を入れておきましょう。

  • 転職回数が多い
    →どんな理由で転職をしてきたのか、前向きな理由を書く
  • 働いていない、空白期間がある
    →前向きな目的や、致し方ない事情を説明しておく
  • フリーターをしていた
    →「夢を追うため」のように、前向きな目的でフリーターだったことを説明する
  • 病気で休職していた時期がある
    →現在はすっかり良くなり、仕事に支障はないことをはっきり書く

一言説明を入れておくだけで、こうした経歴の方でも「一度面接で会ってみよう」となる確率は大きく上がります。

ポイント5. 未経験でも、アピール材料は必ずある

未経験転職の場合など、即戦力になれるとアピールできる経験がないと悩む方がよくいます。

しかし、こうした方でも、視野を広げると、実は求められる能力を前職で発揮していたり、アピールポイントは大抵見つかります。

(例)飲食店の接客経験のみ→事務職に応募

前職では、日々の予約確認やオーダー入力、売上の簡易集計など、裏方の細かい事務作業も担当。
ミスが許されない中で正確な処理を求められ、正確性とスピードを両立させる力を養った。
こうした正確に処理する力は、事務職でも活かせる。

アピール内容に迷う方は、視点を変えて、同じような力を発揮した経験がないかを振り返ってみましょう。

どうしても見つからない場合は?

求人にマッチしたスキルがどうしても見つからない方は、以下の能力をアピールできる経験がないか探してみましょう。

  • コミュニケーション能力(顧客との関わりを工夫して、高い成果を出したり、評価された経験はないか)
  • マネジメント能力(部下を教育して成果を上げた経験はないか)
  • プレゼン能力(人前で発表したり、わかりやすさを工夫して企画書などを作った経験はないか)

これらはどんな仕事にも求められる能力で、エピソードと一緒に伝えられれば大きなアピールになります。

4. 最高の状態で応募するには、プロの添削は必須

職務経歴書のレベルを、もう一歩上げるためにも、転職エージェントを使ってプロの添削は必ず受けておきましょう。

転職エージェントとは、担当がついて転職サポートが受けられる完全無料のサービスです。

具体的に言うと下記の6つをしてくれ、あなたは面接以外で企業と直接やりとりする必要がなくなります。

  • キャリアの相談
  • 求人の紹介
  • 応募書類の添削
  • 面接対策
  • 面接や入社の日程調整
  • 年収交渉

応募の際は、職務経歴書の通過率を上げるための添削・アドバイスをしてくれます。

提出前に、転職エージェントを頼るべき理由

具体的に、職務経歴書の作成にあたって、転職エージェントを頼る理由をまとめると以下の通りです。

  • 企業ごとに、どんな書類が通りやすい・落ちやすいというデータを持っている
  • 企業が求める人材の最新情報を持っている
  • プロの目線で、自分では気づけないアピールポイントを見つけてくれる

理由1. 企業ごとに、どんな書類が通りやすい・落ちやすいというデータを持っている

大手の転職エージェントだと、同じ会社に年間100人以上を紹介しているケースもよくあります。

そのため、企業ごとにどんな書類が通り・逆にどんな書類が落とされるというデータを豊富に持っています。

その傾向を踏まえて、書き方のアドバイスがもらえるので、通過率は格段に上がります。

理由2. 企業が求める人材の最新情報を持っている

転職エージェントは、紹介の質を上げるため、普段から企業に「どんな人材が欲しいか」の聞き取りを頻繁に行なっています。

そのため、求人票には載りきらない、以下のようなタイムリーな情報も持っていることも多いです。

  • 秘密裏に進めるプロジェクトがあり、それに向けてこんな人が欲しい
  • 最近責任者の変更でチームの雰囲気も変わり、求められる人のタイプも変わった

職務経歴書は、求める人材とマッチすることをアピールする書類で、どこを目指して書くべきかの最新情報が知れるのは大きな強みです。

理由3. プロの目線で、自分では気づけないアピールポイントを教えてくれる

職務経歴書を書くにあたって、どうしてもアピールできる内容が浮かばない、自信がない人もいるでしょう。

転職エージェントは選考のプロで、こうした方でも、職歴や経験の中から、自分では気づけないアピールポイントをたくさん見つけてくれます。

例えば、私が過去に転職エージェントとしてサポートした事例として、以下があります。

20代女性
雑貨屋のアルバイト経験のみ → 事務職の正社員を志望
本人の悩み 接客メインの仕事で、アピールできる経験スキルがないと思い込み、応募をためらっていた。
職務経歴書でアドバイスしたこと ・販売職でExcelを使っていた業務(売上管理表の更新など)を「事務スキル」として位置付け。
・接客業で培った「言葉遣いやマナー」「在庫管理や発注処理の経験」「新人指導の経験」を、活かせる経験としてアピール。
・志望動機では「お客様に合わせて柔軟に対応してきた経験を、社内外との調整業務にも活かしたい」と表現。
結果 前職の経験が、応募先の事務職として働く上で強みになるが伝わり、内定を獲得。

これは、ご本人が「普通だと思っていた業務」でも、見せ方次第で強みに変わるという成功事例です。

こうしたアドバイスが受けられるので、自信のない人ほど転職エージェントは頼るべきです。

使うだけで有利になることも!

大手のエージェントだと、企業からの信頼も厚く、使うだけで書類選考に通りやすくなることもあります。
どこ誰かわからない直接応募に比べると、エージェント経由が安心と考える人事も多いからです。
「この人の紹介なら安心」と人事に強く信頼されている担当もいて、使うだけで「まずは会ってみよう」となる確率が格段に上がります。

職務経歴書の添削に強い転職エージェント6選

しかし、転職エージェント全てが職務経歴書の添削に強いわけではなく、ノウハウが全くない素人集団のような業者もあるので注意しましょう。

添削を頼むエージェント選びで重視すべきなのは以下2つです。

  • 実績のある大手か
    →たくさんの人をサポートした大手ほど、豊富な選考データを持っていて頼りになる
  • 経歴・年収の面であなたのサポートに強いか
    →大手の中でも、それぞれ力をいれる人材が変わるので、自分にあった業者選びが大事

まずは以下の大手6社から、ご自身の現在の年収に合わせて3社を選びましょう。

年収別
おすすめ度
各社の特徴

おすすめ
エージェント
~500万円 500~
700万円
700~
900万円
900万円~

doda

マイナビAGENT

type転職エージェント

パソナキャリア

LHH転職エージェント

JACリクルートメント
×

おすすめ
エージェント

doda
求人数やサポート実績は国内トップクラスで、大手優良企業の求人が集中している

マイナビAGENT
新卒領域では最大手なのもあり、20~30代の若手のサポートに特に強い

type転職エージェント
ITエンジニア、営業職、女性のサポートに強く、主に一都三県が対象

パソナキャリア
半数以上の求人が年収800万以上で、管理部門や女性の管理職の転職に強い

LHH転職エージェント
世界60の国と地域でサービス提供実績のある企業が運営元で、外資系の転職に強い

JACリクルートメント
ハイクラスの転職で真っ先に名前が上がる老舗で、年収700万円以上は登録必須

転職エージェントは担当者との相性が合う・合わないがあるので、念の為3社は使っておきましょう。

まとめ

職務経歴書の職務要約について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか?

職務要約は、以下2点を入れた内容で、200~300文字で書きましょう。

  1. これまでの職歴(どこで、どんな仕事をしてきたか)
  2. 応募先にとって魅力的な、経験・スキル・実績

当ページの内容が、あなたの転職成功のお役に立てることを心から祈っております。

(参考)職種別|職務要約の例文集

主な職種別に、以下の2つの内容で構成した、職務要約の例文を紹介していきます。

  1. これまでの職歴(どこで、どんな仕事をしてきたか)
  2. 応募先にとって魅力的な、経験・スキル・実績

それぞれ、応募先で求められる人物像も想定して書いていきます。

営業職
  • 求められる人物像:新規開拓と既存顧客対応の両方を経験している方
  • 例文:株式会社◯◯にて、法人営業を10年以上担当してきました。IT関連サービスの提案営業を行い、新しく取引を始める企業の開拓から、既存のお客様との関係維持・拡大まで幅広く対応してきました。年間30件以上の新規契約を獲得し、既存顧客の約9割と継続的な取引を維持しました。3年連続で売上上位5%に入り、営業表彰を2度受けた実績があります。
事務職
  • 求められる人物像:複数業務を正確に進められる方
  • 例文:株式会社Dにて、総務事務として5年間勤務しました。備品管理から契約書作成、勤怠集計まで幅広く担当。書類チェックミスをゼロに保ち、社内外からの問い合わせ対応も迅速に行いました。年間200件以上の契約書を正確に処理し、監査でも不備ゼロの評価を得ました。
医療事務
  • 求められる人物像:患者様への丁寧な接遇ができる方
  • 例文:〇〇クリニックにて、外来受付・会計業務を6年間担当しました。初診患者様には必ず目線を合わせ、診察までの流れを丁寧に説明。高齢の患者様から「あなたがいると安心できる」と声をかけられることも多くありました。
経理
  • 求められる人物像:経営層向け資料作成に関わったことがある方
  • 例文:株式会社◯◯にて、製造業の経理として7年間勤務し、製品ごとの原価計算や部門ごとの収支管理を担当してきました。会計データをもとに月次報告資料を作成し、経営会議での説明補助も行ってきました。社長から「資料がわかりやすい」と直接評価されたこともあり、3年連続で全社経営会議の準備担当を任されました。
エンジニア
  • 求められる人物像:業務の自動化やトラブル削減に取り組んできた方
  • 例文:株式会社◯◯にて、AWS環境でのインフラ設計・構築・運用を4年間担当してきました。手作業で行っていた設定作業を自動化し、設定ミスによるトラブルを月5件からゼロに減らすことに成功しました。監視体制の見直しにより、重大なシステム障害を前年と比べて50%削減した実績があります。運用チームからの信頼が厚く、社内指名で後輩の教育も任されてきました。
看護師
  • 求められる人物像:急性期病棟での経験を活かせる方
  • 例文:〇〇病院急性期病棟にて7年間勤務しました。緊急入院や術後管理など迅速な判断が求められる現場で、1日平均8名の患者様を担当。点滴・投薬管理、バイタルチェック、創傷処置など幅広い業務を担いました。急変時には医師指示を即座に実行し、心肺蘇生など緊急対応を経験。現場で「対応が早くて的確」と評価され、リーダー業務を任される機会もありました。
保育士
  • 求められる人物像:保護者支援に強みがある方
  • 例文:認定こども園で5年間勤務しました。3〜5歳児クラスを担当し、日々の保育計画作成から生活習慣指導、行事運営まで幅広く経験。特に保護者支援に注力し、面談では子どもの家庭での様子を丁寧に聞き出し、園での保育方針に反映しました。発達に課題のある園児への個別支援も行い、保護者との信頼関係構築に貢献しました。
介護職
  • 求められる人物像:認知症ケアに強みがある方
  • 例文:グループホームで5年間勤務しました。入浴・排泄・食事介助などの日常生活支援に加え、レクリエーションや散歩の付き添いも担当。特に認知症ケアに注力し、混乱が生じた際は否定せず受け入れる声かけを徹底しました。その結果、「落ち着いた」と笑顔を見せてくれる瞬間が増え、家族からも「以前より穏やかになった」との声をいただきました。