危険!転職エージェントが「とりあえず応募しろ」という全裏事情
「転職エージェントにとりあえず応募しろと言われた」、「そもそもとりあえず応募ってあり?」のように、とりあえず応募をすすめる転職エージェントについて気になっていませんか?
20社以上応募してやっと内定が出る方も多く、興味を持った求人にとりあえず応募することは決して悪くありません。
しかし、明らかにミスマッチな求人へも応募をすすめる担当は自分の利益を優先しているだけの可能性が高く、付き合うべきではありません。
このページでは、転職エージェントとして1,000人以上の転職をサポートしてきた筆者が、とりあえず応募しろと言う転職エージェントについて、以下の流れで解説していきます。
- 転職エージェントが「とりあえず応募しろ」と言う裏事情
- その他ひどい転職エージェントによくあるパターン
- とりあえず応募させたり、ひどい転職エージェントにあたる理由
- ハズレが少ない|大手転職エージェントのおすすめ7選
- 転職エージェントを最大限活用するためにすべき8つのこと
- そもそも転職エージェントは使うべき?他のサービスと比較
全て読めば、転職エージェントが「とりあえず応募」をすすめるのはなぜか、ひどい対応をされないためのコツはあるかまでがわかり、転職エージェントで失敗することがなくなるでしょう。
著者:I.J(現役転職エージェント)
1. 転職エージェントが「とりあえず応募しろ」と言う裏事情
以下のように、転職エージェントにとりあえず応募するよう言われ、不信感を持つ方はよくいます。
このように転職エージェントが言うのには、以下の裏事情があります。
- 売り上げノルマに追われている
- 応募社数にもノルマがある
- 自分経由で応募させれば、決まった時に自分の実績になる
それぞれ紹介していきます。
裏事情1. 売り上げノルマに追われている
最も多いのがこれで、担当者が売り上げノルマに追われ、どんどん応募させようとするパターンです。
転職エージェントはあなたの転職が決まって、初めて企業から手数料(年収の30~40%)がもらえるビジネスです。
担当者はこの売り上げノルマに追われていることが多く、「早くあなたを転職させて、売り上げにつなげたい」という本音があります。
最低限ノルマは達成したい、実績を上げて収入を上げたいという思いから、とにかく応募させてなんでもいいから決めようとすることがあります。
裏事情2. 応募社数にもノルマがある
転職エージェントは転職決定数だけでなく、「求職者に何社応募させたか」も社内でノルマが設定されています。
特に転職決定数が伸び悩むエージェントだと、「せめて応募社数だけでも上げないと上司に怒られる」と焦っているケースが多いです。
社内での自分の評価が下がることを恐れ、件数をあげようと、とりあえず応募するよう促すケースがあります。
裏事情3. 自分経由で応募させれば、決まった時に自分の実績になる
転職が決定した場合の手数料は、最初に応募した転職エージェントに支払われる業界ルールがあります。
先に自分経由で応募さえしていれば、後から別のエージェント経由で決まっても、手数料は最初に応募したエージェントに入ります。
そのため、別のエージェントに乗り換えられてしまった場合にも備え、まずは一通り応募させてしまおうと考えている場合もあります。
以上のように、とりあえず応募させる場合、エージェントが自分のノルマを優先しているケースが多いです。
「とりあえず応募=悪」ではない
しかし、転職活動において、とりあえず応募すること自体は悪くはなく、実際にそうすべき人がいるのも事実です。
例えば、以下に当てはまる方は、「とりあえず応募」のスタンスでどんどん応募していくのが正しいです。
- 経験者採用が多い業界・職種を、未経験から目指す
- 事務職や管理部門(人事・経理・法務)のように、競争率の高い職種を志望
- 40代以上
いずれも転職の成功率が低く、とにかく数を打つことが重要だからです。
こうした方は選り好みせず、半分以上条件がマッチすればまず応募してみるくらいのスタンスでないと決めるのは難しいです。
また、転職に成功する人の平均応募社数は27社で、約4割の人は20社以上の応募で転職を決めているデータもあります。(doda「転職成功者の平均応募社数」)
こうした背景もあり、あなたのためを思って、とりあえず応募をすすめる転職エージェントもいます。
危険なのは、的外れな求人でもとりあえず応募させる担当
ただ、明らかに的外れな求人も含め、「とりあえず応募」をすすめる場合は、担当が自分の利益を優先しているだけの可能性が高いです。
むやみに大量の応募を急かす転職エージェントは、あなたの将来よりノルマや実績を重視していて、付き合うべきではありません。
2. その他ひどい転職エージェントによくあるパターン
ノルマ重視で、とりあえず応募させようとする以外にも、以下のようなひどい対応をする転職エージェントがいます。
- 希望とズレた求人を紹介してくる
- 上から目線で態度が悪い
- 連絡が遅い
- 内定の承諾を急かす
こうしたエージェントも自分の実績重視で動いている可能性が高く、頼るのは危険なため、注意しましょう。
2-1. 希望とズレた求人を紹介してくる
転職エージェントに登録すると、最初の面談で希望の条件を聞き取った上で、求人紹介をしてもらえます。
しかし、面談の内容を無視したような的外れな求人が紹介されることがあります。
希望とズレた求人紹介をする裏事情
この場合、なんでもいいから決めようと、希望を無視して内定の出やすい求人ばかり紹介している可能性が高いです。
内定が出やすい求人とは、不人気ですぐに人が辞める質の低い求人のことですが、簡単に決まるためエージェントには売り上げにつながりやすいメリットがあります。
ノルマに追われているエージェントは上司からもプレッシャーをかけられ、こういった提案をしてきます。
実績が少ない中小エージェントだと、そもそも不人気なブラック求人ばかり抱えて運営されている場合もあり、注意が必要です。
近年はネット上のブラック求人を紹介するだけの質の悪い業者が増えていて、無闇に知名度の低い業者を使うのは危険です。
大手・優良企業の求人は長年付き合いのある、老舗の大手エージェントに集中しているので、なるべく大手を使いましょう。
2-2. 上から目線で態度が悪い
転職エージェントの中には、求職者に対して上から目線の悪い態度で接してくるタイプがいます。
中には「考えが甘い」、「もっとアピールできる強みはないのか」のように説教を始めるエージェントもいます。
態度が悪くなる裏事情
これには、下記の大きく2つの背景があります。
- 売上につながらないと判断され、他の転職エージェントに行ってほしいと思われている
- あなたの考え方が甘く、厳しくしないと転職に失敗するから、厳しくしている
転職エージェントの売上は、転職者の年収の30~40%が相場で、年収によって売上が変わります。
そのため、ノルマや売上のために、最初から低年収の人はあえて冷たくし、他のエージェントに行ってもらいたいと考えるエージェントもいます。
転職エージェントは、会社によって以下のように得意にしているジャンルが変わります。
- 一般的な若手向け:年収300万円~600万円くらいに強い
- ハイクラス専門:年収800万円以下は相手にしない
年収300~400万の人がハイクラス専門のエージェントにいってしまい、冷たくあしらわれるといったケースもあります。
また、本当に厳しく言わないと転職に失敗するような状態の時、熱心な担当だと厳しい言葉を出すこともあります。
2-3. 連絡が遅い
転職エージェントの中には、依頼していた求人紹介をいつまでもしてこないなど、連絡が遅いタイプがいます。
中には、面談をしたきり、求人紹介すらなく音信不通になってしまうひどいケースもあります。
連絡が遅くなる裏事情
転職が決まる見込みが少ない(お金にならない)と判断され、対応の優先度を下げられている可能性が高いです。
こう判断されるケースとしては以下があげられます。
- あなたのモチベーションが低い
- あなたの経歴から見て、紹介できる求人が少ない
エージェント側は転職を成立させないと儲からないため、内定が難しいと見なされると、こうした対応になる場合があります。
2-4. 内定の承諾を急かす
企業の選考に通って内定が出ると、内定承諾して入社するかをエージェント経由で回答する必要があります。
回答期限は長くて1ヶ月はあるものの、「ここで決めないともう内定は出ない」と言って、早く入社を決めるよう急かしてくるケースがあります。
他社が選考中の場合は特にですが、複数社の内定が出てからじっくり決めたいと思うのが普通で、この点がひどいと感じる人がいます。
内定の承諾を急かす裏事情
「あなたの入社が決定=売り上げが確定」となるタイミングなのもあり、実績を目の前にして必死になっているだけの場合がほとんどです。
月末の場合は、「今月のノルマが達成できていないから、なんとか月内に決めさせたい」と担当者が焦っていることもよくあります。
3. とりあえず応募させたり、ひどいエージェントにあたる理由
これまで紹介してきたように、転職エージェントがむやみに応募させたり、ひどい対応をとる理由としては、以下3つが考えられます。
- 使っている業者が悪い
- 担当者が悪い
- あなたの対応や経歴のせい
それぞれの内容や対処法、同じようなハズレを引かないための選び方を解説していきます。
理由1. 使っている業者が悪い
一つ目は、使っている転職エージェントの業者が悪いケースです。
特に、近年は低品質な求人しか持たない転職エージェントが急増しているため注意が必要です。
下記は厚生労働省の出す転職エージェントなどの職業紹介事業所の数の推移ですが、転職エージェントは、5年間で約1万社も急増しました。
引用:厚生労働省ホームページ
これには、資格さえあればインターネットで簡単にエージェント業が始められるようになった背景があります。
新設のエージェントの中にも優良なものは存在しますが、以下のような質の悪いエージェントが多いのが実情です。
- 企業とのパイプが弱く、紹介できる求人が少ない
- 誰でも手に入れられるネット上のブラック求人しか持っていない
- 実績が少なく「会社ごとにどう対策すれば内定が出やすい」といったノウハウがない
こうしたエージェントに当たると、興味のない求人にも「とりあえず応募」を強制されたり、転職失敗の原因にもなりかねません。
転職エージェントは、実績のある大手を使うこと
こうした目に遭わないためにも、転職エージェントは優良企業とのパイプが強く、実績のある大手だけを使うようにしましょう。
人気な求人・高待遇な求人は企業と信頼関係ができている老舗の大手エージェントに集中しています。
企業によっては、エージェントごとの採用枠を用意することもあるくらい、採用側とエージェントのパイプは重要です。
企業ごとの選考突破ノウハウも豊富で、大手を使うだけで、いい会社に入れる確率はグッと高まります。
私は大手、中小どちらの転職エージェントでも勤務経験がありますが、大手の方が自分の成績重視でひどい対応をする担当は圧倒的に少なかったです。
以下の点で、大手の方が担当が暴走しにくい体制が整っています。
- 成績と関係ない収入がある程度保証されている
- ネットから簡単に担当変更できる(変更されては仕事にならないので、担当は普段から対応に気を配る)
キャリアにあわせて選ぶのも大事
また、転職エージェントは、実績のある大手の中から、自分のキャリアに合った業者を選ぶようにしましょう。
転職エージェントは、大手の中でも会社によって以下のように得意にしているジャンルが変わります。
- 一般的な若手向け:年収300万円~600万円くらいに強い
- ハイクラス専門:年収800万円以下は相手にしない
自分の年収と合わないエージェントを使うと、合った求人がなかったり、大手でも冷たい対応をされて相手にされないといったミスマッチが起こります。
キャリアにあわせて選ぶことで、こうしたリスクは減せます。
理由2. 担当者が悪い
キャリアに合った大手のエージェントを使ってもひどい対応をされた方は、運悪くハズレの担当者を引いた可能性が高いです。
同じ転職エージェントでも担当者によって対応は全く違い、売上重視のハズレの担当者に当たることもあります。
こうした担当に当たった場合は、下記の方法で担当を変えるか、そのエージェント自体の利用を止めましょう。
担当を変えたい場合
担当者を変えたい場合は、問い合わせフォームに以下の文章を送りましょう。
件名:担当変更のご相談
いつもお世話になっております。(あなたの名前)です。
私は現在、(担当者名)様に転職サポートをして頂いており、熱心なアドバイスや求人紹介には大変感謝しております。
しかし、(担当者名)様の考える転職プランと、私の理想のキャリアプランにズレを感じており、ご本人にも何度か相談しましたが、改善も困難と考えております。
つきましては、もし可能でしたら、担当者を変更していただけないでしょうか。
お手数かけますが、何卒よろしくお願いいたします。
担当者に直接伝える方法もありますが、言いにくいと感じる方が多いです。
各社公式ページやマイページで問い合わせフォームを用意しているため、これを活用しましょう。
エージェント自体の利用をやめる場合
基本的に面談や面接の約束をしていないのであれば連絡を無視すれば大丈夫です。
ただ、連絡がしつこくくる場合は、退会の手続きをしましょう。
エージェント自体の利用をやめる場合は、問い合わせフォームや担当者へのメールで、以下の文章を送りましょう。
件名:退会手続きのお願い
〇〇エージェント 〇〇様
いつもお世話になっております。(あなたの名前)です。
この度、転職活動を休止することとなり、それに伴い退会の手続きをお願いしたいです。
(担当者名)様には、親身に相談に乗っていただき、たくさんの求人をご紹介いただいたのですが、改めて自分のキャリアを考えた際に、もう少し今の職場で頑張ろうと思いました。
熱心にサポートして頂いたにも関わらず、申し訳ございません。
お忙しい中恐縮ですが、ご対応のほどよろしくお願い申し上げます。
退会にあたって、料金がかかるといったペナルティは一切ありません。
いい担当を見極めるためにも、あらかじめ3社は使っておくこと
優良な大手のエージェントにも、ハズレの担当者はいるため、必ず3社以上は登録し、担当者を比べましょう。
一社に絞ると、こうした担当に当たっても比較ができず、イマイチなサポートに頼って失敗する恐れがあります。
複数社使うことで担当ごとのサポートの良し悪しがわかり、1人に足を引っ張られて失敗することは無くなります。
いくつ登録しても無料なのは変わらないため、優秀な担当を見極めるためにも、少なくとも3社は使っておきましょう。
また、転職エージェントごとにパイプの強い企業が違うので、複数登録には、求人の選択肢が大幅に増えるメリットもあります。
理由3. あなたの対応や経歴のせい
その他、あなた自身の対応や経歴にのせいで、ひどい対応をされる場合もあります。
具体的なパータンとしては、以下があります。
- 連絡がつきにくかったり、希望の転職時期があいまい
→意欲が感じられず、手抜きの対応をされてしまう - 経歴に嘘があったり、マナーや態度が悪い
→企業に紹介しにくく、求人紹介がされなくなる - 転職回数が多い、1年以上の長い空白期間がある
→経歴的にサポートが難しく、相手にされない
あなたの付き合い方で、担当者の力の入れ具合は変わる
良い担当をつけてもらい、しっかり向き合ってもらうためにも、すぐにでも転職したい意思を示すなど、エージェントとの付き合い方には気をつけましょう。
転職エージェントの利用で意識すべきことをまとめると、以下の通りです。
- 最初の申し込みを丁寧に行う
- 希望の転職時期は「1日でも早く」と答えておく
- 経歴・スキルに嘘はつかない
- 複数のエージェントを使っていることは隠さない
- 少なくとも2週に一度はコンタクトをとる
- 「推薦状を見せて欲しい」と伝える
- 「転職したら3年は頑張りたい」と言っておく
- 最低限のマナーは守る
それぞれの内容はページの後半の「5. 転職エージェントを最大限活用するためにすべき8つのこと」で解説するため参考にしてください。
経歴に自信がない人は専門のエージェントを使ってみる
転職回数が多かったり、職歴がなかったり、経歴に自信がない方は、以下のように、こうした方のサポートを専門とするエージェントを使ってみましょう。
特徴 | |
ハタラクティブ | ・フリーターやニートなど経歴に自信のない20代のサポートに強い ・IT特化エージェント「レバテック」も展開する大手の運営 |
マイナビジョブ20’s | ・未経験可の求人が7割以上の20代向けのエージェント ・業界大手のマイナビが運営 |
Re就活エージェント | 職歴の浅い20代のサポートに特化していて、担当者の8割は既卒、第二新卒の経験者 |
JAIC | 就職に関する無料の研修に参加すると、優良企業20社と書類選考なしで面接できる集団面接会に参加できる |
主に20代までが対象ですが、こうしたエージェントだと、経歴を理由に冷たくされたり、嫌な対応をされることはまずなくなります。
4. ハズレが少ない|大手転職エージェントのおすすめ7選
「むやみに応募を強制されたくない」、「ハズレの担当は引きたくない」という方は、以下の方法で転職エージェントを選びましょう。
- 老舗・大手の転職エージェントだけを使う
- あなたのキャリアにあった転職エージェントを使う
- 担当を比べるためにも、3社は登録しておく
興味のない求人に応募させられないためにも、ろくな求人を持たない新設のエージェントは避け、実績のある大手エージェントを選びましょう。
また、キャリアに合ったエージェントを使うことで、「この経歴だと難しい」と冷たい対応をされたり、ひどい対応をされることは減らせます。
そして、大手でもハズレの担当者にあたる可能性はゼロではないため、必ず3社は登録し、担当者を比べるようにしましょう。
キャリア別に選ぶ、老舗・大手エージェント7選
今回当ページでは、老舗・大手の転職エージェントについて、以下の基準で7社を厳選しました。
- 大手企業が運営
- 20年以上の実績がある
- 利用者からの評判が極めていい
以下に年収別におすすめ度をまとめたため、あなたの年収に合わせて3社に登録しましょう。
おすすめ度各社の特徴
・ おすすめ エージェント |
~500万円 | 500~ 700万円 |
700~ 900万円 |
900万円~ |
・ リクルートエージェント |
◯ | ◎ | ◎ | ◯ |
・ doda |
◎ | ◎ | ◯ | ◯ |
・ マイナビエージェント |
◎ | ◎ | ◯ | △ |
・ type転職エージェント |
◎ | ◯ | ◯ | △ |
・ パソナキャリア |
△ | ◯ | ◎ | ◎ |
・ LHH転職エージェント |
△ | ◯ | ◯ | ◎ |
・ JACリクルートメント |
× | △ | ◎ | ◎ |
・ おすすめ エージェント |
|
・ リクルートエージェント |
公開求人数が30万以上と最多の大手で、地方の求人にも強い |
・ doda |
リクルートエージェントに次ぐ求人数を誇る業界No.2 |
・ マイナビエージェント |
新卒領域では最大手なのもあり、20代の若手のサポートに特に強い |
・ type転職エージェント |
ITエンジニア、営業職、女性のサポートに強く、主に一都三県が対象 |
・ パソナキャリア |
半数以上の求人が年収800万以上で、管理部門や女性の管理職の転職に強い |
・ LHH転職エージェント |
世界60の国と地域でサービス提供実績のある企業が運営元で、外資系の転職に強い |
・ JACリクルートメント |
ハイクラスの転職で真っ先に名前が上がる老舗で、年収700万円以上は登録必須 |
また、登録する際は、サービスの内容に注意してください。
例えば、「doda」はエージェントサービス以外に、同じ名前で転職求人サイト(サポートが一切ないタイプ)を運営しており、「使っていても全然サポートを受けられない」ということもあります。
各社の転職エージェントサービスは以下の通りですので、間違えないようにしましょう。
- リクルートエージェント(https://www.r-agent.com/)
- doda(https://doda.jp/consultant/)
- マイナビエージェント(https://mynavi-agent.jp)
- type転職エージェント(https://type.career-agent.jp)
- パソナキャリア(https://www.pasonacareer.jp)
- LHH転職エージェント(https://jp.lhh.com)
- JACリクルートメント(https://www.jac-recruitment.jp/)
“特化型”を使うべきなのは、一部の人だけ
ここまで紹介してきたのは、どの業界にも強い”総合型”の転職エージェントですが、「〇〇業界特化!」という”特化型”転職エージェントもあります。
ただし、結論、総合型の方が優れているため、使うべきなのは下記の特殊な業界や事情に当てはまるごく一部の方だけです。
使うべき業界・事情 | 特化型を使うべき理由 |
アパレル・美容師 | それぞれの業界が特殊で、店舗見学などにも対応しているエージェントが好ましい |
看護師、薬剤師、医師など医療系専門職 | エージェント側に業界知識と病院とのパイプがないとうまくいかない |
フリーター・無職 | 大手総合型だと相手にしてもらえない |
それぞれの業界別に、実績や利用者の評判をもとに、おすすめエージェントをまとめました。
アパレル | クリーデンス |
美容師 | QJエージェント |
看護師 | 看護roo |
薬剤師 | ファルマスタッフ |
医師 | 医師転職ドットコム |
フリーター・無職 | ハタラクティブ |
- いずれも運営実績、求人数の面で特に優れたもの
上記以外の方は、「総合型」転職エージェントだけを使い、時間があれば「特化型」転職エージェントを併用する程度で良いでしょう。
なぜ特化型のエージェントの優先度が低いのか
求人・利用者ともに少なく、ノウハウや企業とのパイプが大手総合転職エージェントに劣るケースが多いからです。
以前までは、特化型エージェントも「業界に詳しそう」と人気があったのですが、最近は総合型エージェントも下記の理由でそれぞれの業界に詳しいです。
- 業界ごとに部署が分かれており、それぞれの業界の事情や対策に詳しい
- 特化型エージェントから優秀な社員の引き抜きを行っている
そのため、大手で優良企業とのパイプが強い、総合型エージェントだけ使えば、ほとんどの方は満足いく転職活動ができます。
(参考)主な特化型エージェントまとめ
どうしても特化型が気になる方向けに、その他の業界で、よく名前の上がる大手を以下にまとめました。
特化する業界、職種 | それぞれの最大手 |
ITエンジニア・デザイナー | レバテックキャリア |
コンサル | ムービン |
金融 | コトラ |
メーカー(エンジニア) | メイテックネクスト |
管理部門・バックオフィス | MS-Japan |
まずは総合型を3つは使い、さらに使う余裕のある方のみこれらを使ってもいいでしょう。
5. 転職エージェントを最大限活用するためにすべき8つのこと
ここでは、転職エージェントの裏事情も踏まえ、最大限活用するためにすべき以下8つのポイントを紹介していきます。
- 最初の申し込みを丁寧に行う
- 希望の転職時期は「1日でも早く」と答えておく
- 経歴・スキルに嘘はつかない
- 複数のエージェントを使っていることは隠さない
- 少なくとも2週に一度はコンタクトをとる
- 「推薦状を見せて欲しい」と伝える
- 「転職したら3年は頑張りたい」と言っておく
- 最低限のマナーは守る
5-1. 最初の申し込みを丁寧に行う
優秀な担当者をつけてもらうために、登録時の情報入力は省略せず、できる限り丁寧に行いましょう。
入力が適当だと、「この人は転職するかわからないから、実力ある担当をつけるのはもったいないな。新人に任せてみよう。」となり、優秀な担当がつかないリスクがあるからです。
下記を意識し、転職への熱意を伝え、優秀な担当をつけてもらいましょう。
- 入力が任意の箇所でもできる限り全て埋める
- 転職予定時期を選ぶ箇所があれば、「すぐにでも」やそれに近い回答を選ぶ
- 経歴を書く場面があれば、強みになりそうな経歴は省略せずに書く
5-2. 希望の転職時期は「1日でも早く」と答えておく
最初の面談でも、エージェントに希望の転職時期を聞かれますが、「1日でも早く転職したい」と答えておきましょう。
エージェントは内定が決まって初めて企業から手数料がもらえ、それが個人のノルマになったり、ボーナスを決める要因になります。
以下のような方はどんなに優秀でも、自然と対応の優先度が下がります。
- 転職予定がかなり先
- そもそも転職への意欲が低い
すぐにでも転職したい意思を伝えることで、「早く売り上げにつながる人」と判断され、優先的に対応してもらうことができます。
5-3. 経歴・スキルに嘘はつかない
求人を紹介するにあたって最初に経歴やスキルを聞かれますが、なるべく嘘のない回答を心がけましょう。
転職エージェントにとっては、転職する本人だけでなく、手数料をくれる企業側との関係も大事です。
いざ働き始めてから「紹介された人材が話と違う」となると、エージェントは企業からの信頼に傷がつきます。
やり取りの中で嘘がわかると、企業との関係が悪くなるのを恐れて求人紹介が減るため注意しましょう。
5-4. 複数のエージェントを使ってることは隠さない
転職エージェントを複数使う場合、他社も使っていることは、それぞれに隠さず伝えましょう。
言いにくいと感じるかもしれませんが、隠すのには以下のリスクがあります。
- あなたの希望求人のイメージに誤解が出る
- 結果として、的外れな求人紹介ばかりになる
すでに他社で応募した求人を紹介されたときに、隠していると「すでに応募済み」とは言えず、適当な理由で断るしかなくなります。
これを繰り返すと、本当はあなたに合った求人も、「前に似た求人を断られたな」と思われ紹介されなくなり、希望とズレたものばかり紹介されるようになります。
こうならないためにも、他社を使っていることは、話しておきましょう。そもそも複数社使うのはごく普通のことで、気にする必要はありません。
5-5. 少なくとも2週に一度はコンタクトをとる
登録後は、少なくとも2週に一度は、エージェントにコンタクトを取るようにしましょう。
長期間連絡しなかったり、応募をしない期間が続くと、「転職が決まって活動を終了した」と判断され、求人が紹介されなくなります。
以下のような簡単な質問でいいので、日頃からこまめにしておきましょう。
- こういった求人はないか
- こんな業界は自分でも通るか
自動的に、後回しにされるリスクも
転職エージェントは、企業から紹介の依頼を受けると、自社のシステムから転職活動中の候補者を絞ります。
その際以下のように情報の更新日(最後にコンタクトを取った日)が新しい人から順に候補者が表示され、エージェントはこれを見て求人紹介をしていきます。
更新日が古いとあなたの名前がエージェントの目にも触れず、機械的に後回しになるリスクがあります。
この点も意識し、こまめに連絡は取るようにしましょう。
5-6. 「推薦状を見せてほしい」と伝える
エージェントは応募の際に、企業にあなたの強みを客観的な視点で伝える推薦状をつけてくれます。
これについて、以下の理由で見せて欲しいと伝えてみましょう。
- 面接での自分の発言と違いが出ないか不安
- 改めて自分のアピールポイントを整理したい
見せてくれるかは担当によりますが、こうすることで、エージェントにとって「人事にしっかりアピールできるものを書かないと」というプレッシャーになります。
以下のように、定型分のような、手抜きの推薦文を出すエージェントもいますが、そういったことの防止になります。
(参考)ひどい推薦文の例
〇〇大学を卒業後、〇〇社にて営業職として5年勤務されていました。
コミュニケーション能力が高く、明るい方です。
ぜひ一度お会い頂きますよう、お願い申し上げます。
5-7. 「転職したら3年は辞めずに頑張りたい」と言っておく
エージェントに対して、「転職したら3年は辞めずに頑張りたい」と日頃から言っておきましょう。
転職エージェントは、転職した人が早期退職すると、企業から受け取った手数料を返還する決まりがあります。
転職してもすぐ辞めそうな人は、結局売り上げにつながらない可能性が高く、エージェントにとってサポートするメリットが薄いです。
紹介される求人が減ることもあるため、こうした見られ方をしないためにも、長く続ける意思は示しておきましょう。
また、前職の不満のようなネガティブな話ばかりの人も、「文句ばかりで仕事が続かない人」という印象を持たれやすいです。
こうした話はしすぎないよう注意しましょう。
5-8. 最低限のマナーは守る
エージェントとのやり取りでは、面談の時間に遅れない、遅れる際は連絡を入れるのように、最低限のマナーは守りましょう。
こうした常識がないと、「マナーがない=企業にも悪印象を与える人材で内定の見込みが少ない」と判断され、対応の優先度を下げられます。
また、担当者も人間ですから、個人的な感情で、力の入れ具合が変わることも多いです。
応募する会社だけでなく、エージェントに対しても感謝の気持ちを持って、丁寧な対応を心がけましょう。
6. そもそも転職エージェントは使うべき?他のサービスと比較
興味のない求人に応募させるなど、ひどい転職エージェントがいるのも事実で、そもそも転職エージェントを使うべきか、迷う方もいるでしょう。
ただ、結論以下の点で優れているため、転職には絶対に転職エージェントを使うべきです。
- 転職時に必要なサポートを全て無料で受けられる
- 世の中に出ていない”非公開の求人”を紹介してくれ、応募できる
- 選考をより有利に進められることがある
賢く選び、使いこなせば、転職エージェントはこれ以上ない転職の味方となります。
他の転職サービスとの違い
転職エージェント以外の転職サービスとして下記があります。
求人サイト | 転職サイトに公開されている求人を探し、自分で応募し、手続きも自分でやる。 例:リクナビNEXT、マイナビ転職 |
企業の採用ページ | 企業のホームぺージで求人を探して自分で応募し、手続きも自分でやる。 |
スカウトサービス | 登録し、企業からのスカウトを待つ。 例:ビズリーチ、リクルートダイレクトスカウト |
ハローワーク | 公的な職業紹介で、どんな人でも受け入れてもらえる。 |
これらのサービスと転職エージェントとの違いは、専任の担当者が付き、転職に必要なことを何から何までサポートしてくれるということです。
それぞれ、「サポート」「求人の質・量」「選考の有利さ」で比較をしました。
サポート | 求人の質・量 | 選考の有利さ | |
転職エージェント | ◎ 相談〜内定後の交渉まで |
◎ 良質な非公開求人、数多い |
◎ 選考対策・プッシュあり |
求人サイト | × 自分でやる |
◯ 公開求人、数多い |
× 自力で頑張る |
企業の採用ページ | × 自分でやる |
× 公開求人、数少ない |
× 自力で頑張る |
スカウトサービス | ◯ 一部のみのサポート |
◯ 良質だが、数少ない |
◎ 選考対策・プッシュあり |
ハローワーク | △ 求人の紹介 |
△ 数は多いが低品質 |
△ 簡単な選考対策のみあり |
以上を踏まえても、転職エージェントは使うだけで転職が有利になるので、絶対に使うべきです。
比較でわかる、転職エージェントのメリット
転職エージェントを使えば、以下を全て無料でしてもらえて、秘書のように転職のサポートをしてもらえます。
- キャリアの相談、求人の紹介、応募書類の添削、面接対策、面接や入社の日程調整、年収交渉
自分で求人を探して応募する場合と比べて、圧倒的に手間が減り、あなたは、選考対策だけに集中できるようになります。
また、エージェントはそもそもの求人数が多いだけでなく、求人サイトにはない、以下のような非公開求人も持っていて、使うだけで求人の選択肢が大きく増えます。
- 人気なポジションでインターネットに出すと応募が殺到してしまう求人
- 重要なポジションで、外部には求人を出していることを知られたくない求人
- 今、その会社で働いている人が嫉妬するような条件の求人
選考については、「付き合いのあるエージェントからの紹介だと安心」と考える企業の採用担当も多く、個人で応募するよりも有利に進むことが多いです。
優秀なエージェントだと、面接で失敗しても、人事にあなたの魅力を別途プッシュしてくれて、結果がくつがえることすらあります。
デメリットは選び方・使い方次第で解消できる
転職エージェントには以下のデメリットがありますが、いずれも選び方、使い方次第で解消ができます。
- ×ハズレの業者や担当者に当たると、役に立たず、足を引っ張られる
→老舗、大手のエージェントを選ぶ
→3社以上使い、担当者を比べる
- ×相手にしてもらえず、満足いくサポートを受けられないことがある
→年収、キャリアの面で自分に合ったエージェントを選ぶ
→担当に意欲の高さをアピールする
スカウトサービスは別物なので注意
近年以下のようなスカウトサービスがCMなどで有名で、転職エージェントとまとめて紹介されることも多いです。
- ビズリーチ:スカウトサービスの最大手で、登録企業数が最多
- リクルートダイレクトスカウト:人材業界トップのリクルートのスカウトサービス
- doda X:人材業界No.2のパーソルのスカウトサービス
スカウトサービスは、職務経歴書を登録し、企業や、ヘッドハンターからのスカウトを待つタイプの転職サービスです。
しかし、これらは転職エージェントとは別物なので注意しましょう。具体的には以下の点で違っています。
転職エージェント | スカウトサービス | |
手続きのサポート | ◎全て受けられる 必ず担当がついて動いてくれる |
△受けられないことが多い 担当はつかず、企業からのスカウトなら全部自分でやる必要あり |
転職時期の希望 | ◎ある程度通る 目標に合わせて担当が動いてくれ、自分からも動ける |
△通りにくい スカウトが来なければ、いつまでも決まらない |
対象 | ◎ほぼ全ての転職者 | △年収800万~のハイクラスがメイン |
積極的に応募して自分からも動ける転職エージェントと違い、スカウトサービスは受け身でスカウトを待つ形になります。
そのため、これだけに頼ると、「スカウトが来ずにいつまでも決まらない」となる恐れもあります。
高年収の方も、まずは以下のようなハイクラスに強い大手エージェントに登録して活動を進めましょう。
- JACリクルートメント:ハイクラス転職では利用必須の老舗
- パソナキャリア:管理部門や女性のハイクラス転職に強い
- LHH転職エージェント:外資系の転職に強い
他のサービスを使う唯一の条件
このページで紹介する、転職エージェント3社以上に利用を断られた方のみ転職エージェントではなく、求人サイトを使いましょう。
その場合は、転職エージェントに「お金にならない人」と判断されてしまった可能性が高く、サポートしてくれるエージェントを探すより、自分で求人を探した方が効率的です。
最大手「リクナビNEXT」だけ使えば大量の求人を見て応募できますから、登録し複数の企業にチャレンジしましょう。
まとめ
転職エージェントが「とりあえず応募しろ」と言う裏事情について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか?
20社以上応募してやっと内定が出る方も多く、興味を持った求人にとりあえず応募することは決して悪くありません。
しかし、明らかにミスマッチな求人へも応募をすすめる担当は自分の利益を優先しているだけの可能性が高く、付き合うべきではありません。
「むやみに応募を強制されたくない」、「ハズレの担当は引きたくない」という方は、以下の方法で転職エージェントを選びましょう。
- 老舗・大手の転職エージェントだけを使う
- あなたのキャリアにあった転職エージェントを使う
- 担当を比べるためにも、3社は登録しておく
以下に年収別に大手転職エージェントのおすすめ度をまとめたため、あなたの年収に合わせて3社以上に登録しましょう。
おすすめ度各社の特徴
・ おすすめ エージェント |
~500万円 | 500~ 700万円 |
700~ 900万円 |
900万円~ |
・ リクルートエージェント |
◯ | ◎ | ◎ | ◯ |
・ doda |
◎ | ◎ | ◯ | ◯ |
・ マイナビエージェント |
◎ | ◎ | ◯ | △ |
・ type転職エージェント |
◎ | ◯ | ◯ | △ |
・ パソナキャリア |
△ | ◯ | ◎ | ◎ |
・ LHH転職エージェント |
△ | ◯ | ◯ | ◎ |
・ JACリクルートメント |
× | △ | ◎ | ◎ |
・ おすすめ エージェント |
|
・ リクルートエージェント |
公開求人数が30万以上と最多の大手で、地方の求人にも強い |
・ doda |
リクルートエージェントに次ぐ求人数を誇る業界No.2 |
・ マイナビエージェント |
新卒領域では最大手なのもあり、20代の若手のサポートに特に強い |
・ type転職エージェント |
ITエンジニア、営業職、女性のサポートに強く、主に一都三県が対象 |
・ パソナキャリア |
半数以上の求人が年収800万以上で、管理部門や女性の管理職の転職に強い |
・ LHH転職エージェント |
世界60の国と地域でサービス提供実績のある企業が運営元で、外資系の転職に強い |
・ JACリクルートメント |
ハイクラスの転職で真っ先に名前が上がる老舗で、年収700万円以上は登録必須 |
あなたが転職エージェントを使いこなし、転職成功に役立てていただけることを心から祈っています。