小売業界向け転職エージェント10選|ジャンル別のおすすめと選び方
「小売業界ならどの転職エージェントを使うべき?」、「販売職に強いのはどこ?」など、小売業界向けの転職エージェントについて気になっていませんか?
小売業界の中でも、具体的な志望先によって選ぶべき業者は変わり、合わないものだとまともに紹介が受けられないので注意しましょう。
また、近年は低品質なエージェントが急増している実態があり、正しく選ばないと転職の失敗にもつながります。
このページでは、転職エージェントとして1,000人以上の転職をサポートしてきた筆者が、小売業界に強い転職エージェントについて、以下の流れで解説していきます。
- 結論|小売業界の方が使うべき転職エージェント
- 小売業界向け|転職エージェントの選び方
- 小売業界の方におすすめの転職エージェント10選
- 小売業界の転職に使えるエージェント以外のサービス
- 小売業界の方こそ転職エージェントを使うべき3つの理由
- 転職エージェントを最大限活用するためにすべき9つのこと
- 小売業界の転職についてよくある質問
このページを読めば、小売業界の転職にはどのエージェントを選ぶべきか、失敗しない選び方から使いこなすコツまでがわかり、転職エージェントで失敗しなくなるでしょう。
著者:I.J(現役転職エージェント)
1. 結論|小売業界の方が使うべき転職エージェント
このページでは、小売業界の方におすすめの転職エージェントについて詳しく解説していきます。
長くなってしまったので先に結論を言うと、以下から志望に合わせて3社を使うべきです。
小売業界の方全てにおすすめ | リクルートエージェント |
doda | |
ワークポート | |
アパレル・ファッション業界向け | クリーデンス |
iDA | |
エラン | |
アズール&カンパニー | |
登録販売者向け | アポプラス登販ナビ |
チアジョブ登販 | |
CME登録販売者 |
※登録販売者:市販薬の販売ができる資格。ドラッグストア勤務が多い。
いずれも10年以上の運営実績のある大手で、小売業界の求人が特に充実しています。
アパレル・ファッション業界、登録販売者の方は、対象の求人が多く、担当者の専門性も高い特化型のエージェントをまず使いましょう。
その他の方は、あらゆる業界に強く、小売にも対応したリクルートなどの大手を使っておけば間違いありません。
そもそも転職エージェントとは
転職エージェントとは、転職するときに間に入ってくれるエージェント(代理人)のことで、転職に必要なサポートをしてくれる完全無料のサービスです。
登録すると、あなたの経歴や希望に合わせて、求人の紹介から面接のセッティングや対策、内定後の手続きまで行ってくれます。
具体的に言うと下記をしてくれて、あなたは面接以外で応募先と直接やりとりする必要がなくなります。
- キャリア相談
- 求人紹介
- 応募書類の添削
- 面接対策や当日の同行
- 面接や入社の日程調整
- 給与などの条件交渉
エージェントは現場に足を運んだり、過去にサポートした人への聞き取りも行なっていて、求人に載らないデメリットなど、職場ごとの内部事情に詳しいです。
応募前にこうした点も教えてもらえて、「こんなはずじゃなかった」とすぐ離職する事態は大幅に減らすことができます。
ハローワークのデータによると、働き始めてから、求人の内容と実際の労働条件が違うと感じる人は、小売業界が全産業で3番目に多いです。
ミスマッチが起こりやすい小売業界に身を置く方こそ、必ず使うべきサービスと言えます。
2. 小売業界向け|転職エージェントの選び方
小売業界の転職エージェントは、以下の方法で選んでおきましょう。
- 選び方1. 実績・知名度のある大手を選ぶ
- 選び方2. 希望のジャンルに合わせて選ぶ
- 選び方3. 求人が豊富なエージェントを選ぶ
選び方1. 実績・知名度のある大手を選ぶ
転職エージェントは、大手から新設の小さい業者までいくつもありますが、なるべく大手を使いましょう。
採用に関して、実績や知名度のある大手エージェントほど頼る企業が多く、たくさんの店とのパイプを持っていて、非公開の待遇のいい求人も集まりやすいです。
また、サポート実績が多い分、「企業ごとにどう対策すれば内定が出やすいか」といったノウハウにも詳しく、選考でも強い味方になります。
知っておくべき裏事情:近年は低品質なエージェントが急増した
下記は厚生労働省の出す転職エージェントなどの職業紹介事業所の数の推移ですが、転職エージェントは、5年間で約1万社も急増しました。
引用:厚生労働省ホームページ
これには、不人気なブラック求人がネット上に大量に出回るようになり、これを使うことで誰でも簡単にエージェント業を始められるようになった背景があります。
小売業界の中でも、すぐに人が辞める求人ばかりかき集めて運営される、低品質な業者も急増しています。
新設のエージェントは、たいていこうした不人気な求人しか持っていませんし、加えて以下のデメリットもあります。
- 企業とのパイプが弱く、隠れたデメリットなど、内部事情に詳しくない
- 経験が少なく「店・企業ごとにどう選考対策するべきか」といったノウハウがない
こうしたエージェントにあたると、実績作りのために、希望と違う求人をごり押しさたり、転職失敗の原因にもなるため注意が必要です。
優良なものもありますが、見極めが難しいため、聞いた事もないような中小エージェントは避け、実績のある大手だけを使っておきましょう。
選び方2. 希望のジャンルに合わせて選ぶ
次に、小売業界の中でも、志望するジャンルがはっきりしている方は、それに合わせて選びましょう。
具体的には、以下に当てはまる方は、特化型のエージェントをまず使うべきです。
- アパレル・ファッション業界
- 登録販売者(ドラッグストアなどで市販薬の販売を行う)
求人は一部の特化型エージェントに集中していて、業界出身者などの詳しい担当のサポートが受けられます。
上記以外を志望する方、特に希望がない方は、リクルートやdodaといった有名な大手を使いましょう。
これらはあらゆる業界の転職に強いですが、小売業の転職にも幅広く対応しています。
選び方3. 求人が豊富なエージェントを選ぶ
可能性を広げるためにも、なるべく小売業界の求人が豊富なエージェントを選びましょう。
有名な大手エージェントの中でも、小売業界の求人数には大きな差がつきます。
求人数(小売業界) | |
リクルートエージェント | 約50,000件 |
doda | 約7,500件 |
パソナキャリア | 約1,000件 |
マイナビエージェント | 約500件 |
ネット上には、大手というだけで、実際は小売の求人が少ないエージェントが、”小売向け”として紹介されているパターンが多いので注意が必要です。
求人の少ないエージェントだと、少ない手持ちから決めようと、的外れな求人を押し付けられるリスクもあります。
その他ポイント. 担当を比べるためにも必ず3社は使う
転職エージェントは、担当を比べるためにも、必ず3社は使うようにしましょう。
どんなに優良な転職エージェントでも、担当者によって経験や対応は違い、以下のようなハズレの担当者に当たる場合もあるからです。
- 入ったばかりの新人など、小売業界の知識が浅く、深い相談ができない
- 伝えた条件に合わない求人を紹介してくる
- 応募や内定を急かすなど対応が悪い
一社に絞ると、こうした担当に当たっても比較ができず、イマイチなサポートに頼って失敗する恐れがあります。
複数社使うことで担当ごとのサポートの良し悪しがわかり、1人に足を引っ張られて失敗することは無くなります。
いくつ登録しても無料なのは変わらないため、優秀な担当を見極めるためにも、少なくとも3社は使っておきましょう。
また、エージェントごとにパイプの強い企業が違うので、複数登録には、求人の選択肢が大幅に増えるメリットもあります。
3. 小売業界の方におすすめの転職エージェント10選
今回当ページでは50社以上を比較し、小売業界の転職に対応したエージェントを以下の観点で厳選しました。
- 20年以上の実績のある大手企業が運営
- 小売業界の求人が豊富
- 小売業界の方からの評判が極めていい
厳選したおすすめ10社は以下の通りです。
小売業界の方全てにおすすめ | リクルートエージェント |
doda | |
ワークポート | |
アパレル・ファッション業界向け | クリーデンス |
iDA | |
エラン | |
アズール&カンパニー | |
登録販売者向け | アポプラス登販ナビ |
チアジョブ登販 | |
CME登録販売者 |
アパレル・ファッション業界、登録販売者の方は、特化型のエージェントをまず使いましょう。
その他の方は、あらゆる業界に強く、小売にも対応したリクルートなどの大手を使っておけば間違いありません。
それぞれ特徴を解説していきます。
3-1. 小売業界全ての方におすすめ
小売業界全てにおすすめなのは以下3社です。
いずれもあらゆる業界の転職に強いですが、小売業界にも幅広く対応しています。
リクルートエージェント
「リクルートエージェント」は、業界最大手のリクルートが運営する転職エージェントで、小売求人の量・転職実績共にトップクラスです。
大手中心に良質な求人が多く、サポート体制も整っていることから利用者からの評判は抜群にいいです。
長年の実績から、「まずはリクルートさんにお願いしよう」と考える企業の採用担当も多く、大手・優良企業の求人も多いので、登録しておいて損はありません。
求人数(小売業界) | 約53,000件 |
対応エリア | 全国 |
運営会社 | 株式会社リクルート |
運営歴 | 1977年~ |
リクルートエージェント公式ページ:https://www.r-agent.com/
doda
「doda」はパーソルキャリアが運営する、業界2位の実績と豊富な求人を持つ転職エージェントです。
求人数・提案力・交渉力・サポート全てが高水準で、非常にバランスがよく、当たり外れが少ないエージェントとも言えます。
リクルートエージェントよりは求人数が少ないものの、一人一人の登録者にきめ細かいサポートをしてくれると好評です。
求人数(小売業界) | 約7,500件 |
対応エリア | 全国 |
運営会社 | パーソルキャリア株式会社 |
運営歴 | 1989年~ |
doda公式ページ:https://doda.jp/consultant/
ワークポート
「ワークポート」は、設立20年以上の大手エージェントで、小売業界の求人はリクルート、dodaに次いで多いです。
元々IT業界向けのサービスでしたが、近年はあらゆる業界に手を広げていて、小売業界の転職サポートにも対応しています。
後発のサービスですが、担当者がとにかく親身という評判が非常に多く、他の大手に引けを取らないサポート力があります。
求人数(小売業界) | 約2,500件 |
対応エリア | 全国 |
運営会社 | 株式会社ワークポート |
運営歴 | 2003年~ |
ワークポート公式ページ:https://www.workport.co.jp/
3-2. アパレル・ファッション業界向け
アパレル・ファッション業界の方におすすめなのは以下4社です。
それぞれ対応エリアや、強いジャンルが変わります。
クリーデンス
「クリーデンス」は、dodaの運営元であるパーソルキャリアが展開する、アパレル業界特化型の転職エージェントです。
アパレル業界の転職では真っ先に名前が上がる大手で、販売職がメインですが、その他デザイナーなど幅広い職種の紹介が受けられます。
担当者は業界出身者がほとんどで深い相談がしやすく、年収アップの成功事例も多いので、アパレル業界の方は必ず使うべき1社です。
強いジャンル | アパレル業界全般 (販売以外も、デザイナー・営業など幅広い職種に対応) |
求人数 | 約1,400件 |
対応エリア | 主に東京、大阪、名古屋 |
運営会社 | パーソルキャリア |
運営歴 | 2001年~ |
クリーデンス公式ページ:https://www.crede.co.jp
iDA
「iDA」は、販売職を中心に、ファッションやコスメ業界など幅広いジャンルに強いアパレル特化型の転職エージェントです。
他社に比べると、ラグジュアリーやコスメ系の求人が充実していて、これらを志望する方は必ず使っておくべきです。
アパレルやコスメ、ジュエリーの基礎知識が学べる無料講座が受けられるなど、未経験からの転職をサポートする体制も整っています。
強いジャンル | アパレル・コスメ業界の販売職 |
求人数 | 約3,500件 |
対応エリア | 全国 |
運営会社 | 株式会社iDA |
運営歴 | 1999年~ |
iDA公式ページ:https://ida-mode.com
エラン
「エラン」は、アパレル業界全般の転職サポートが受けられる特化型の転職エージェントです。
他社に比べて求人は少なめですが、販売のみならず、デザイナー、生産管理など幅広い職種に対応しています。
ECサイトを使って服を販売する、WEB系の職種の求人も充実しています。
強いジャンル | アパレル業界全般 |
求人数 | 約1,200件 |
対応エリア | 主に東京・大阪・福岡・仙台 |
運営会社 | 株式会社エラン |
運営歴 | 1999年~ |
エラン公式ページ:https://www.elan-jp.com/
アズール&カンパニー
「アズール&カンパニー」は、小売業界の外資系企業をメインで扱う特化型の転職エージェントです。
ラグジュアリーやスポーツ&アウトドア、生活雑貨など、あらゆる海外ブランドの販売職の求人が充実しています。
大手ブランドのMD(マーチャンダイザー)や英語力が求められる求人など、ハイクラス求人が他社に比べて多い傾向です。
強いジャンル | 外資系のラグジュアリー・アパレル・コスメ業界 (販売以外も、営業・マーケティングなど幅広い職種に対応) |
求人数 | 約2,000件 |
対応エリア | 主に東京 |
運営会社 | アズール&カンパニー株式会社 |
運営歴 | 2002年~ |
アズール&カンパニー公式ページ:https://www.azureweb.jp/
3-3. 登録販売者向け
市販薬の販売を行う「登録販売者」の資格を持つ方におすすめなのは以下3社です。
ドラッグストアを中心に、資格者を募集する求人はこの3社に集中しています。
アポプラス登販ナビ
「アポプラス登販ナビ」は、調剤薬局大手のクオールグループの運営する登録販売者専門の転職エージェントです。
特化型エージェントの中でも求人数は最多で、ドラッグストアのみならず、スーパーや家電量販店など、幅広い店舗の求人が充実しています。
自らも登録販売者の資格を持つ担当者も多く、経験者ならではの視点で応募先の雰囲気やデメリットなど、レアな情報を提供してもらえます。
求人数 | 約24,000件 |
対応エリア | 全国 |
運営会社 | アポプラスキャリア株式会社(クオール薬局グループ) |
運営歴 | 2020年~ |
アポプラス登販ナビ公式ページ:https://www.touhan-navi.com
チアジョブ登販
「チアジョブ登販」は、大手薬局チェーンの日本調剤グループの運営する登録販売者専門の転職エージェントです。
登録販売者の中でも、20~30代や店長・副店長経験者の方のサポートに強みを持っています。
全国展開する日本調剤のネットワークを活かし、地方も含めた全国幅広いエリアの求人を取り揃えています。
求人数 | 約13,000件 |
対応エリア | 全国 |
運営会社 | 株式会社メディカルリソース(日本調剤グループ) |
運営歴 | 2000年~ |
チアジョブ登販公式ページ:https://www.cheer-job.com
CME登録販売者
「CME登録販売者」は、医療福祉関連の人材サービスを幅広く行うCMEコンサルティングの運営する転職エージェントです。
後発のサービスですが、「40歳からの転職」や「転居を伴う移動がなし」といった切り口で求人特集を組むなど、独特の視点を持っています。
店舗に直接足を運んで得た、職場の雰囲気など生の情報にこだわっていて、他の大手に引けを取らないサポート力があります。
求人数 | 約12,000件 |
対応エリア | 全国 |
運営会社 | 株式会社CMEコンサルティング |
運営歴 | 2011年~ |
CME登録販売者公式ページ:https://www.th-agent.jp/
4. 小売業界の転職に使えるエージェント以外のサービス
転職エージェント以外で、小売業界の転職に使えるサービスには以下があります。
- 求人サイト:求人が載っているサイトで、そこから自分で応募する
- ハローワーク:全国の求人が集まっていて、仕事が探せる公共の職業紹介所
ただし、下記のように、いずれも転職エージェントにはあらゆる面で劣るのでおすすめしません。
もらえる情報 | 求人内容 | サポート | |
転職エージェント | ◎ デメリットも含めた深い求人情報 |
◎ 良質な非公開求人、数多い |
◎ 相談〜内定後の交渉まで |
求人サイト | ◯ 写真付きの求人情報 |
◯ 公開求人、数多い |
× 自分でやる |
ハローワーク | △ 文字の求人情報だけ |
△ 数は多いが低品質 |
◯ 求人紹介、簡単な選考対策のみ |
まずはこれまで紹介した転職エージェントを使い、万が一うまくいかなかった方のみ、これらを使いましょう。
4-1. 求人サイトのおすすめ
求人サイトは、サイト上に求人がたくさん載っていて、そこから個別に応募していくサービスです。
求人サイトなら、求人数が業界トップで、小売業界にも強い「リクナビNEXT」一択です。
求人サイト | 求人数(小売業界) |
リクナビNEXT | 約6,000件 |
マイナビ転職 | 約3,500件 |
en転職 | 約800件 |
type | 約70件 |
- 2024年5月時点
リクナビNEXT
転職サイトなら、最大手の「リクナビNEXT」だけ使っておけば間違いありません。
総求人数は10万件以上と他サイト比べても圧倒的に多く、小売業界の求人も約6,000件と多く掲載されています。
スーパーからホームセンター、アパレル、美容部員まで、幅広い小売業に対応しているので、まずはこれに登録して活動を進めましょう。
リクナビNEXT公式ページ:https://next.rikunabi.com/
4-2. ハローワークの使い方
求人サイトでも決まらなかった方は、最終手段としてハローワークを使っても良いでしょう。
ハローワークには日本全国の飲食業界の求人が集まっていて、求人の数だけはとにかく多いです。
ただ、これまで紹介してきた民間のサービスに比べると、人材を使い捨てにするようなブラックな職場が多い傾向があります。
以下から求人が調べられますが、あくまで最終手段として使いましょう。
ハローワークにブラック求人が多い理由
ハローワークは、企業がいくら採用を繰り返しても、無料で使える仕組みがあるからです。
民間の転職エージェントや求人サイトでは、採用が決まると求人を出していた企業が、紹介料としてまとまった料金を支払います。
すぐに人が辞め、採用を繰り返すブラックな業者がこれらを使うと、何度も紹介料を払うことになり、大赤字になってしまいます。
一方で、公共サービスのハローワークは求人の掲載が無料で、採用が決まっても一切料金がかかりません。
そのため、採用を繰り返すブラック企業は、無料のハローワークだけを使って募集をしているケースが多いのです。
危険な求人も多いハローワークはあくまで最終手段とし、まずは転職エージェントのような民間のサービスを活用しましょう。
5. 小売業界の方こそ転職エージェントを使うべき3つの理由
求人サイトから自分で応募するなど他にも方法があり、そもそもエージェントを使うべきか迷う方もいるでしょう。
ただ、以下の理由で、小売業界の方こそ、転職エージェントは使うべきです。
- 転職後のミスマッチが起きにくい
- 条件がいい求人が見つかりやすい
- 自分で探すより圧倒的にラク
理由1. 転職後のミスマッチが起きにくい
転職エージェントを使えば、「いざ働き始めたら、思っていたのと違った」といったミスマッチは起こりにくくなります。
求人のデメリットや裏側も踏まえて、あなたの希望にマッチする求人だけを紹介してくれるからです。
転職エージェントは、求人票からは読み取れない、以下のような情報も大量に持っています。
- 現場の雰囲気はどうか、店長はどんな人柄か
- サービス残業はどれだけあるか
- 直近でどれだけ人が辞めているか
現場に通ってスタッフに話を聞いたり、過去にサポートした人へも聞き取りをして、こうした情報を日々集めています。
「厚生労働省の調査(令和3年)」によると、小売業の約6割もの企業が人手不足を感じていて、小売業界の人手不足は深刻です。
採用に苦労していて、とにかく人が欲しいあまり、面接でも肝心なデメリットを教えてくれないお店も多いのが現実です。
小売業界の場合、いざ働き始めてから、以下のような隠れたデメリットに後悔するケースはよくあります。
- 「サービス残業が当たり前で、毎日12時間以上拘束される」
- 「繁忙期になると全然休みが取れなくなる」
- 「現場の人間関係が悪く、新人がなかなか定着しない」
エージェントはこうした職場ごとの悪い点についても先に教えてくれるため、転職の失敗を防げるようになります。
なぜここまでしてくれるの?
転職エージェントは、転職を成功させないと利益が出ない仕組みで、ミスマッチはエージェントにとっても損になるからです。
転職エージェントは、企業にあなたを紹介することで、企業から紹介料を受け取るビジネスです。
この紹介料は、仮にあなたが3ヶ月以内など短期で辞めた場合は、事業者に返金するルールがあります。
あなたにすぐに辞められると、転職エージェントは紹介料が手に入らず、大損になるのです。
長く続けられる職場に転職をしてもらい、利益につなげるためにも、ミスマッチを防ぐことに全力を注いでくれます。
理由2. 条件がいい求人が見つかりやすい
そもそもですが、下記のような優良求人は、インターネットには中々出てきません。
- 業界の中でもかなり待遇がよく、公開すると人が殺到する求人
- 今、その職場で働いている人が嫉妬するような条件の求人
- 人気ブランドの新規出店案件など、表に募集を知られたくない求人
これらの求人は、企業が取引のある転職エージェントに内々に相談し、そのエージェントに登録している人だけに紹介されます。
転職エージェントを使えば、こうした質の高い”非公開求人”にも応募できるようになります。
理由3. 自分で探すより圧倒的にラク
転職エージェントを使えば、以下を全て無料でしてもらえて、あなたは面接以外で応募先とやりとりする必要がなくなります。
- キャリア相談
- 求人紹介
- 応募書類の添削
- 面接対策
- 面接や入社の日程調整
- 給与などの条件交渉
自分で求人を探して応募する場合と比べて、圧倒的に手間が減り、あなたはマッチする職場を選ぶことに集中できるようになります。
特に働きながら転職活動をする場合、日中の連絡や、面接調整など、仕事と転職活動の両立は非常にハードです。
転職エージェントは現在の仕事の事情も考慮してくれ、まるで秘書のように、転職ですべきことを行ってくれます。
転職エージェントにデメリットはないの?
デメリットは2つ存在し、使い方によっては転職の失敗につながります。
- ハズレの業者や担当者に当たると、役に立たず、足を引っ張られる
- 相手にしてもらえず、満足いくサポートを受けられないことがある
それぞれ解説します。
デメリット①ハズレの業者や担当者に当たると、役に立たず、足を引っ張られる
転職エージェントの業者にもそこで出てくる担当者にも、当たり外れがあることに注意しましょう。
×ハズレの転職エージント業者の特徴
- 設立したばかりなどで、企業とのパイプがなく、求人が少ない
- 実績が少なく、店ごとの内部情報やデメリットなど、重要な情報を持っていない
- 1人1人の担当に無理なノルマを押し付け、利用者の幸せを考えない転職を強いる
×ハズレの担当者の特徴
- 入ったばかりの新人などで、小売業界の知識が浅く、深い相談ができない
- 必要な連絡を忘れるなど、シンプルに仕事ができない
- 希望と違う求人を紹介してくる
こういった業者や、担当者に頼ってしまうと、逆に足でまといになり、転職に失敗する原因になります。
これらを避けるためにも、下記を重視して転職エージェントを選びましょう。
- 実績があり、求人も豊富な大手エージェントを使う
- あらかじめ3社は登録し、ハズレの担当がついたエージェントの利用を止める
デメリット②相手にしてもらえず、満足いくサポートを受けられないことがある
転職エージェント自体が、転職を成功させることで、企業からお金をもらっています。
つまり、下記のような人で、「転職できる見込みがない」とみなされると放置されたり、求人を紹介してもらえなかったり、利用を断られることもあります。
- 転職活動へのやる気が見えず、本当に転職したいのかわからない
- 応募しても全然内定が決まらない
そのため、登録して、満足できるサポートを受けられなかった場合は、求人サイトから自分で応募するなど、その他の手段を検討しましょう。
転職エージェントが熱心にサポートしてくれるかは、あなたの使い方次第でも大きく変わります。
次の章から、正しい付き合い方も含め、転職エージェントを最大限活用する方法を解説していきます。
6. 転職エージェントを最大限活用するためにすべき9つのこと
ここでは、転職エージェントの裏事情も踏まえ、最大限活用するためにすべき以下9つのポイントを紹介していきます。
- 最初の申し込みを丁寧に行う
- 希望の転職時期は「1日でも早く」と答えておく
- 経歴・スキルに嘘はつかない
- 複数のエージェントを使っていることは隠さない
- 少なくとも2週に一度はコンタクトをとる
- 担当者が使えないと判断したら付き合わない
- 「推薦状を見せて欲しい」と伝える
- 「転職したら3年は頑張りたい」と言っておく
- 最低限のマナーは守る
6-1. 最初の申し込みを丁寧に行う
優秀な担当者をつけてもらうために、登録時の情報入力は省略せず、できる限り丁寧に行いましょう。
入力が適当だと、「この人は転職するかわからないから、実力ある担当をつけるのはもったいないな。新人に任せてみよう。」となり、優秀な担当がつかないリスクがあるからです。
下記を意識し、転職への熱意を伝え、優秀な担当をつけてもらいましょう。
- 入力が任意の箇所でもできる限り全て埋める
- 転職予定時期を選ぶ箇所があれば、「すぐにでも」やそれに近い回答を選ぶ
- 経歴を書く場面があれば、強みになりそうな経歴は省略せずに書く
6-2. 希望の転職時期は「1日でも早く」と答えておく
最初の面談でも、エージェントに希望の転職時期を聞かれますが、「1日でも早く転職したい」と答えておきましょう。
エージェントは内定が決まって初めて企業から手数料がもらえ、それが個人のノルマになったり、ボーナスを決める要因になります。
以下のような方はどんなに優秀でも、自然と対応の優先度が下がります。
- 転職予定がかなり先
- そもそも転職への意欲が低い
すぐにでも転職したい意思を伝えることで、「早く売り上げにつながる人」と判断され、優先的に対応してもらうことができます。
6-3. 経歴・スキルに嘘はつかない
求人を紹介するにあたって最初に経歴やスキルを聞かれますが、なるべく嘘のない回答を心がけましょう。
転職エージェントにとっては、転職する本人だけでなく、手数料をくれる企業側との関係も大事です。
いざ働き始めてから「紹介された人材が話と違う」となると、エージェントは企業からの信頼に傷がつきます。
やり取りの中で嘘がわかると、企業との関係が悪くなるのを恐れて求人紹介が減るため注意しましょう。
6-4. 複数のエージェントを使ってることは隠さない
転職エージェントを複数使う場合、他社も使っていることは、それぞれに隠さず伝えましょう。
言いにくいと感じるかもしれませんが、隠すのには以下のリスクがあります。
- あなたの希望求人のイメージに誤解が出る
- 結果として、的外れな求人紹介ばかりになる
すでに他社で応募した求人を紹介されたときに、隠していると「すでに応募済み」とは言えず、適当な理由で断るしかなくなります。
これを繰り返すと、本当はあなたに合った求人も、「前に似た求人を断られたな」と思われ紹介されなくなり、希望とズレたものばかり紹介されるようになります。
こうならないためにも、他社を使っていることは、話しておきましょう。そもそも複数社使うのはごく普通のことで、気にする必要はありません。
6-5. 少なくとも2週に一度はコンタクトをとる
登録後は、少なくとも2週に一度は、エージェントにコンタクトを取るようにしましょう。
長期間連絡しなかったり、応募をしない期間が続くと、「転職が決まって活動を終了した」と判断され、求人が紹介されなくなります。
以下のような簡単な質問でいいので、日頃からこまめにしておきましょう。
- こういった求人はないか
- こんな業界は自分でも通るか
自動的に、後回しにされるリスクも
転職エージェントは、企業から紹介の依頼を受けると、自社のシステムから転職活動中の候補者を絞ります。
その際以下のように情報の更新日(最後にコンタクトを取った日)が新しい人から順に候補者が表示され、エージェントはこれを見て求人紹介をしていきます。
更新日が古いとあなたの名前がエージェントの目にも触れず、機械的に後回しになるリスクがあります。
この点も意識し、こまめに連絡は取るようにしましょう。
6-6. 担当者が使えないと判断したら付き合わない
どんなに大手の優良エージェントでも、仕事のできない担当者は存在します。そういった担当に当たってしまったら利用をやめましょう。
具体的には下記に2つ以上当てはまったら、危険なので、担当を変えてもらうか、そのエージェントの利用を止めましょう。
付き合うべきではない担当者の特徴 |
|
2つ以上当てはまった場合、下記の方法で担当を変えるか、そのエージェント自体の利用を止めましょう。
担当を変えたい場合
担当者を変えたい場合は、問い合わせフォームに以下の文章を送りましょう。
件名:担当変更のご相談
いつもお世話になっております。(あなたの名前)です。
私は現在、(担当者名)様に転職サポートをして頂いており、熱心なアドバイスや求人紹介には大変感謝しております。
しかし、(担当者名)様の考える転職プランと、私の理想のキャリアプランにズレを感じており、ご本人にも何度か相談しましたが、改善も困難と考えております。
つきましては、もし可能でしたら、担当者を変更していただけないでしょうか。
お手数かけますが、何卒よろしくお願いいたします。
担当者に直接伝える方法もありますが、言いにくいと感じる方が多いです。
各社公式ページやマイページで問い合わせフォームを用意しているため、これを活用しましょう。
エージェント自体の利用をやめる場合
基本的に面談や面接の約束をしていないのであれば連絡を無視すれば大丈夫です。
ただ、連絡がしつこくくる場合は、退会の手続きをしましょう。
エージェント自体の利用をやめる場合は、問い合わせフォームや担当者へのメールで、以下の文章を送りましょう。
件名:退会手続きのお願い
〇〇エージェント 〇〇様
いつもお世話になっております。(あなたの名前)です。
この度、転職活動を休止することとなり、それに伴い退会の手続きをお願いしたいです。
(担当者名)様には、親身に相談に乗っていただき、たくさんの求人をご紹介いただいたのですが、改めて自分のキャリアを考えた際に、もう少し今の職場で頑張ろうと思いました。
熱心にサポートして頂いたにも関わらず、申し訳ございません。
お忙しい中恐縮ですが、ご対応のほどよろしくお願い申し上げます。
退会にあたって、料金がかかるなどのペナルティは一切ありません。
6-7. 「推薦状を見せてほしい」と伝える
エージェントは応募の際に、企業にあなたの強みを客観的な視点で伝える推薦状をつけてくれます。
これについて、以下の理由で見せて欲しいと伝えてみましょう。
- 面接での自分の発言と違いが出ないか不安
- 改めて自分のアピールポイントを整理したい
見せてくれるかは担当によりますが、こうすることで、エージェントにとって「人事にしっかりアピールできるものを書かないと」というプレッシャーになります。
以下のように、定型文のような、手抜きの推薦文を出すエージェントもいますが、そういったことの防止になります。
(参考)ひどい推薦文の例
〇〇大学を卒業後、△△社にて営業職として5年勤務されていました。
コミュニケーション能力が高く、明るい方です。
ぜひ一度お会い頂きますよう、お願い申し上げます。
6-8. 「転職したら3年は辞めずに頑張りたい」と言っておく
エージェントに対して、「転職したら3年は辞めずに頑張りたい」と日頃から言っておきましょう。
転職エージェントは、転職した人が早期退職すると、企業から受け取った手数料を返還する決まりがあります。
転職してもすぐ辞めそうな人は、結局売り上げにつながらない可能性が高く、エージェントにとってサポートするメリットが薄いです。
紹介される求人が減ることもあるため、こうした見られ方をしないためにも、長く続ける意思は示しておきましょう。
また、前職の不満のようなネガティブな話ばかりの人も、「文句ばかりで仕事が続かない人」という印象を持たれやすいです。
こうした話はしすぎないよう注意しましょう。
6-9. 最低限のマナーは守る
エージェントとのやり取りでは、面談の時間に遅れない、遅れる際は連絡を入れるのように、最低限のマナーは守りましょう。
こうした常識がないと、「マナーがない=企業にも悪印象を与える人材で内定の見込みが少ない」と判断され、対応の優先度を下げられます。
また、担当者も人間ですから、個人的な感情で、力の入れ具合が変わることも多いです。
応募する会社だけでなく、エージェントに対しても感謝の気持ちを持って、丁寧な対応を心がけましょう。
7. 小売業界の転職についてよくある質問
最後に、小売業界の転職についてよくある以下の質問に回答していきます。
7-1. そもそも小売業界とは?
仕入れた商品を消費者に販売する業界で、代表的なものとしては以下があげられます。
- スーパー
- コンビニ
- 百貨店
- ホームセンター
- アパレルや薬、家電などの専門店
似た業界に「卸売業界」がありますが、こちらは、メーカーと小売業者の間に入り、商品を輸送するなど、両社をつなぐ役割を担います。
7-2. 小売業界にはどんな職種がある?
小売業界ならではの職種としては、以下があげられます。
職種 | 仕事内容 |
販売 | 店舗で接客して商品を販売する |
店舗運営(店長) | スタッフや売上の管理を行う、店舗の運営責任者 |
バイヤー | 店舗で販売する商品を選び、買い付け、仕入れを行う |
スーパーバイザー | 複数店舗を管理して、売上アップのアドバイスを行う |
商品企画 | 自社商品を販売する企業で、その商品を企画する |
最も多いのは販売職の募集ですが、当ページで紹介するエージェントなら、その他職種の紹介を受けることも可能です。
7-3. 小売業界に向いてる人とは?
仕事内容を踏まえると、以下に当てはまる方に向いています。
- 人と接するのが好き:店頭に立って消費者とやり取りする仕事が多い
- 流行に敏感:リアルタイムに消費者ニーズを読み取ることで、売上アップにつなげられる
- 数字に抵抗がない:売上データを見て商品を決めたり、販売戦略を練る必要がある
- ハートが強い:理不尽なクレームにも対応できる根気が必要
7-4. 小売業界の志望動機はどうしたらいい?
「なぜ小売業界なのか」、「なぜその企業なのか」の2点をはっきり伝えることが重要です。
それぞれのポイントと回答例は以下のとおりです。
なぜ小売業界なのか(主に未経験の場合) | ・過去の経験をもとに、仕事内容が好きであることをアピールする (例)学生時代に雑貨店でアルバイトをしていました。わかりやすく紹介できるよう接客を工夫したり、魅力的に見えるよう陳列を変えたことで、売上アップに繋げた経験があり、大きなやりがいを感じました。多くの商品を扱う店舗で、よりスケールの大きい仕事がしてみたいと感じ、ホームセンターを志望しました。 |
なぜその企業なのか | ・応募企業ならではの強みや特徴を一つ挙げる ・それに自分の理想の働き方など、企業選びの軸がマッチしていることをアピールする (例)貴社が1店舗あたりに従業員を多く配置し、きめ細かい接客に力を入れている点に惹かれました。私は紹介の仕方や接し方など、接客を通して購入につなげられたことに最もやりがいを感じるので、貴社なら私の強みも活かしつつ、前向きに頑張れると感じ、志望させていただきました。 |
企業側は、就職後にミスマッチですぐに辞められたり、入っても活躍しないことを嫌がります。
上記をしっかり伝えることで、長く活躍できる存在であることを、印象付けることができます。
7-5. 小売業から転職するなら何がおすすめ?
以下のような、未経験でも始めやすい職種がおすすめです。
転職しやすい理由 | |
営業職 | 実績やスキルよりも、コミュニケーション能力や人間性が特に採用で重視される |
ITエンジニア | ・業界全体の成長に人手が追いつかず、人手不足の会社が多いため比較的入りやすい ・未経験者向けの研修制度が充実した会社も多い |
事務職 | 特別なスキルがなくても、エクセルやワードなどの基本的な操作ができれば採用してもらえる |
この中でも、収入にこだわりたい方には、「営業職」、「ITエンジニア」の2つがおすすめです。
いきなり高収入の仕事にはつけませんが、3年以上など一定期間働くことで、次の転職で高収入が目指せる可能性が高いからです。
高い営業スキルや、エンジニアとしてのスキルは、転職市場でも高く評価され、年収800万円を超えることも珍しくありません。
他の業界に挑戦したい方は、「リクルートエージェント」や「doda」といった幅広い業界に強い大手エージェントを使いましょう。
まとめ
小売業界の方におすすめの転職エージェントについて解説してきましたが、いかがでしたでしょうか?
小売業界の方が使うべき転職エージェントは以下の通りで、ここから3社選びましょう。
小売業界の方全てにおすすめ | リクルートエージェント |
doda | |
ワークポート | |
アパレル・ファッション業界向け | クリーデンス |
iDA | |
エラン | |
アズール&カンパニー | |
登録販売者向け | アポプラス登販ナビ |
チアジョブ登販 | |
CME登録販売者 |
※登録販売者:市販薬の販売ができる資格。ドラッグストア勤務が多い。
アパレル・ファッション業界、登録販売者の方は、対象の求人が多く、担当者の専門性も高い特化型のエージェントをまず使いましょう。
その他の方は、あらゆる業界に強く、小売にも対応したリクルートなどの大手を使っておけば間違いありません。
当ページの内容が、あなたの転職成功のお役に立てることを、心から祈っています。